交響曲第8番 (グラズノフ)
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交響曲第8番変ホ長調作品83は、アレクサンドル・グラズノフが1906年に完成した最後の交響曲である。続いて1910年に着手された第9番は、第1楽章のピアノ・スケッチのみで未完に終わった。
第8番の作曲は1903年頃から始められたが、完成までの間にロシア第一革命が起こり、その影響で師リムスキー=コルサコフがペテルブルク音楽院院長を解任され、これに抗議してグラズノフらも辞任、政府当局や音楽院側の譲歩により彼らの復職が認められ、グラズノフが新たに院長に選出されるなど、身辺があわただしい状況であった。
初演は1906年12月にペテルブルクで行われた。
楽器編成
[編集]ピッコロ、フルート2、アルト・フルート、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット3(バス・クラリネット1持ち替え)、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、シンバル、トライアングル、大太鼓、弦五部
楽曲構成
[編集]4楽章からなる。全曲で約35分。
- 第1楽章 アレグロ・モデラート 変ホ長調 4分の4拍子。ソナタ形式による。
- 第2楽章 メスト 変ホ短調 2分の3拍子。
- 第3楽章 スケルツォ アレグロ ハ長調 4分の2拍子。
- 第4楽章 モデラート・ソステヌート 変ホ長調 4分の4拍子。ソナタ風の自由な形式。
参考文献
[編集]- 最新名曲解説全集 補巻第1巻(音楽之友社)
外部リンク
[編集]- 交響曲第8番 作品83の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト。PDFとして無料で入手可能。