コンテンツにスキップ

中脳水道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
脳: 中脳水道
動眼神経の経路を示す上丘の断面
側面から見た脳室腔の鋳型の図
名称
日本語 中脳水道
ラテン語 aqueductus mesencephali (cerebri).
aqueductus Sylvii
関連構造
上位構造 脳室系英語版
関連情報
テンプレートを表示

中脳水道(ちゅうのうすいどう、cerebral aqueduct)は、脳室系英語版第三脳室第四脳室に接続する脳脊髄液 (CSF) の水道である。中脳においてよりも背側、小脳よりも腹側に位置する[1]中脳水道周囲灰白質英語版と呼ばれる灰白質に囲まれている。フランシスクス・シルヴィウスによりその名がつけられた。

構造

[編集]

発達

[編集]

脳室系の他の部分と同様に、神経管の中心管から発達し発達中の中脳に存在する神経管の部分に由来するため、「中脳管」("mesencephalic duct")とも呼ばれる[2]

機能

[編集]

中脳を通る管のように機能する。第三脳室第四脳室を接続し、脳脊髄液 (CSF) が脳室とこれらの脳室を接続する管を移動するようにする[1]

臨床的意義

[編集]

中脳水道が狭窄される中脳水道狭窄症英語版は、CSFの流れを妨げ、非交通性水頭症と関連する。このような狭窄は先天性であるか、腫瘍の圧迫(例えば松果体芽細胞腫英語版)を介して、または最初の部分的閉塞に続く周期性神経膠症を介して生じる可能性がある[1]

歴史

[編集]

中脳水道はフランシスクス・シルヴィウスにより命名された[3]

図など

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c Rubino, Jessica; Hogg, Jeffery (31 July 2020). Neuroanatomy, cerebral aqueduct (Sylvian). Treasure Island, FL: StatPearls Publishing. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK540988/ 
  2. ^ Le, Tao; Bhushan, Vikas; Vasan, Neil (2010). First Aid for the USMLE Step 1: 2010 20th Anniversary Edition. USA: The McGraw-Hill Companies, Inc.. pp. 126. ISBN 978-0-07-163340-6. https://archive.org/details/firstaidforusmle0000unse_r6p4/page/126 
  3. ^ Kompanje, Erwin J. O. (1 January 2005). “An historical homage from Denmark: the aqueduct of Sylvius” (英語). Neurosurgical Review 28 (1): 77–78. doi:10.1007/s10143-004-0361-6. ISSN 1437-2320. https://doi.org/10.1007/s10143-004-0361-6. 

外部リンク

[編集]