世界湖沼の日
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世界湖沼の日(せかいこしょうのひ、英語:World Lake Day)は、湖沼と関連する生態系の維持・保全・再生を目的とした国際デーである。2024年の第79回国際連合総会において、インドネシアをはじめとする74か国により共同提案され、8月27日を「世界湖沼の日」とするとの決議によって定められた。
概要
[編集]8月27日は、1984年に滋賀県が同県大津市にて主催を行った「世界湖沼環境会議(第1回世界湖沼会議)」の開会日に由来する。
各国や国際機関が湖沼の重要性を認識し、協働して湖沼および関連する生態系を持続可能な形で維持・保全・再生することとされており、「世界湖沼の日」の事務局は国連環境計画(UNEP)が担う。
「世界湖沼の日」決議案の主な内容[1]
- 8月27日を「世界湖沼の日」(World Lake Day)として制定すること。
- 各国や国際機関が湖沼の重要性を認識し、協働して湖沼及び関連する生態系を持続可能な形で維持・保全・再生すること。
- 「世界湖沼の日」の事務局は国連環境計画(UNEP)が担うこと。
- 必要な経費は各国官民の自発的な拠出によること。
- 国連事務総長は関連国連機関に「世界湖沼の日」の遵守を通知すること。
- 加盟国や国際機関が湖沼に対して淡水資源としての重要性を認識し、協働で湖沼及び関連する生態系を持続可能な形で維持・保全・再生すること。
経緯
[編集]- 2023年3月 国連水会議2023(アメリカ合衆国・ニューヨーク)にて、日本がエジプトと共に共同議長を務めたテーマ別討議3「気候、強靭性、環境に関する水」における提言の中に「世界湖沼の日」を設ける必要性が盛り込まれる。
- 2023年11月 第19回世界湖沼会議(ハンガリー・バラトンフュレド)にて、成果文書である「バラトン宣言」に「世界湖沼の日」制定の実現に向けた提言が盛り込まれる。
- 2024年5月 第10回世界水フォーラム(インドネシア・バリ)にて、成果文書である閣僚宣言に「世界湖沼の日」制定に向けて国連プロセスに進むことが盛り込まれる。
- 2024年9月 第79回国連サイドイベント「世界湖沼の日特別ハイレベルパネル」(アメリカ合衆国・ニューヨーク)にて、「世界湖沼の日」をテーマに湖沼の保全と持続可能な開発が議論された。
- 2024年12月 第79回国連総会(アメリカ合衆国・ニューヨーク)にて、インドネシアはじめ日本を含む74か国が「世界湖沼の日」決議案を共同提案し、採択された。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]参考文献
[編集]- “祝!「世界湖沼の日」制定”. International Lake Environment Committee. 2024年12月28日閲覧。