コンテンツにスキップ

上原政二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
うえはら せいじ

上原 政二
生誕 1948年(昭和23年)
群馬県太田市
国籍 日本の旗 日本
民族 日本人
出身校 早稲田大学理工学部卒業
(大学卒業については下記参照)
職業 ネットワンシステムズ株式会社創業者
 (元代表取締役社長)
メディアネット株式会社創業者
 (元取締役)
株式会社ネットワールド創業者
 (元代表取締役社長)
スリーコム株式会社創業者
 (元代表取締役社長)
テレコム・デバイス株式会社創業者
 (元代表取締役社長)
株式会社モビスタ創業者
 (元代表取締役社長)
テンプレートを表示

上原政二(うえはらせいじ、1948年(昭和23年)- )は、日本の実業家。

ネットワンシステムズ株式会社、メディアネット株式会社、株式会社ネットワールドスリーコム株式会社(後のネクストコム株式会社、現三井情報株式会社)、テレコム・デバイス株式会社(後のビーツービー通信株式会社)、株式会社モビスタの創業者。

来歴

[編集]

略歴

[編集]
  • 1948年(昭和23年) - 群馬県太田市に生まれる
  • 1970年(昭和45年)3月 - 早稲田大学理工学部工業経営学科卒業 (大学卒業については下記参照)
  • 1970年(昭和45年)4月 - 日本アイ・ビー・エム㈱入社
  • 1982年(昭和57年) - アンガマン・バス株式会社入社
  • 1986年(昭和61年) - アンガマン・バス株式会社代表取締役に就任
  • 1988年(昭和63年)2月 - 三菱商事株式会社と合弁でネットワンシステムズ株式会社を設立、代表取締役社長に就任
  • 1989年(平成元年) - メディアネット㈱を設立
  • 1990年(平成2年)8月 - ㈱ネットワールドを設立、代表取締役に就任
  • 1991年(平成3年)6月 - スリーコム㈱を設立、代表取締役に就任
  • 1993年(平成5年) - テレコム・デバイス㈱設立
  • 1994年(平成6年)6月 - 米国3comとの資本関係を解消し、社名をスリーコム㈱からネクストコム㈱へ変更
  • 1997年(平成9年) - テレコム・デバイス㈱の代表取締役に就任
  • 1999年(平成11年)12月 - テレコム・デバイス㈱、KDD(現KDDI)と資本及び業務提携を発表[3]
  • 2000年(平成12年)1月 - テレコム・デバイス㈱をビーツービー通信株式会社へ社名変更
  • 2000年(平成12年)3月 - ネクストコム㈱代表取締役を退任
  • 2001年(平成13年)3月12日 - ビーツービー通信株式会社とインターネット・プロ株式会社の合併発表[4][5]
  • 2001年(平成13年)5月30日 - ビーツービー通信㈱の業務停止[6]
  • 2001年(平成13年)7月27日 - ビーツービー通信㈱が破産宣告通知(事件番号:平成13年(フ)第8244号/申立年月日平成13年7月27日)
  • 2005年(平成17年)6月 - 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ四国株式会社穴吹工務店の出資を受け、香川県高松市に株式会社モビスタを設立
  • 2007年(平成19年)11月 - 東京都内カードシステム機器等の開発設計会社の社長を務める(11月8日~11月27日)[7]
  • 2007年(平成19年)12月 - ㈱モビスタを解散
  • 2008年(平成20年)4月8日 - 高松地方検察庁に業務上横領罪で起訴
  • 2008年(平成20年)6月9日 - 高松地方検察庁に別会社での資金着服により業務上横領罪で追起訴
  • 2008年(平成20年)9月26日 - 高松地方裁判所から懲役5年の判決を受ける

大学卒業

[編集]
  • 大学卒業に関して、1966年(昭和41年)早稲田大学理工学部工業経営学科卒業という記録と1966年(昭和41年)宇都宮大学工学部卒業という2つの記録が残っている。前者の早稲田大学理工学部工業経営学科卒業という記録は『週刊BCN vol.764』の「ベンチャーの「夢」追いかける」というインタビュー記事の経歴欄や1999年12月20日のKDD(現KDDI)プレスリリース[3]で確認ができる。後者の宇都宮大学工学部卒業という記録は、財団法人東予産業創造センター主催の2004年2月15日、ビジネスセミナー&交流会のセミナーや2004年2月24日、新事業展開支援セミナー&中小企業経営相談会のセミナー講師を務めた際の経歴[8][9]で確認することができる。どちらの記録が正しいか現在不明である。(※本項では週刊BCNの記事、KDDIのプレスリリースに記載のあった前者の記録で記載を行っている)

起訴

[編集]
  • 2008年(平成20年)4月8日 起訴内容
高松地方検察庁は、株式会社モビスタ(2007年12月に解散)の社長だった2005年6月と同年9月に同社の銀行口座から出資金の計1億2,800万円を引き出し、自分名義の銀行口座に振り込む等して着服した業務上横領罪容疑で起訴。[1]
  • 2008年(平成20年)6月9日 追起訴内容
高松地方検察庁は、2007年、東京都内のカードシステム機器等の開発設計会社の社長を務めていた2007年11月8日~同27日までの間、同社の銀行口座から計560万円を引き出した業務上横領罪容疑で追起訴。上原政二は、調べに対し「モビスタの資金の穴埋めのために引き出した。株取引に使った」と供述し、公判では「私利私欲のためではなく、会社を成功させるためにやった」と起訴事実を認めた。[7]

判決

[編集]
  • 2008年9月26日、高松地方裁判所、大野洋裁判官は「会社の金を自分の金同然に考え、個人の株式投資の元手に回すなど動機に酌量の余地はない」などと述べ、懲役5年(求刑懲役6年)を言い渡した。判決によると、上原被告は2005年6月と9月の2回、社長を務める高松市の会社名義の普通預金口座から計1億2,800万円を横領した。2007年11月には社長を務めた別の会社名義の口座からも4回に渡り計560万円を横領した。[2]

設立した企業

[編集]
設立企業 設立年 上原政二が就任した役職 設立時の主要株主 設立企業の現在
ネットワンシステムズ株式会社 1988年 代表取締役社長(兼務) 三菱商事㈱(50%)
アンガマン・バス㈱(50%)
2008年3月現在、東京証券取引所第一部に上場
資本金:122億7,900万円、売上高:1,116億8,700万円、従業員数:1,570人
メディアネット株式会社 1989年 取締役 ネットワンシステムズ㈱
上原政二
1992年、メディア通信システム株式会社に社名変更
2005年、ネットワンシステムズ㈱に吸収合併
株式会社ネットワールド 1990年 代表取締役社長 三菱商事㈱(45%)
株式会社大塚商会(45%)
日本電気株式会社(10%)
2008年12月現在、資本金:5億8,500万円、売上:373億円、従業員数:314名
主要株主は㈱大塚商会、株式会社マクニカ住友商事株式会社
スリーコム株式会社 1991年 代表取締役社長 米国3com(100%) 1994年、3comとの資本関係を解消し、ネクストコム㈱に社名変更
1996年、株式会社CSK(現株式会社CSKホールディングス)と資本提携[10]
2007年、三井情報開発株式会社と合併し、三井情報㈱へ社名変更
テレコム・デバイス株式会社 1993年 1997年、代表取締役社長に就任 上原政二 2000年、ビーツービー通信㈱へ社名変更後、2001年、破産宣告通知
株式会社モビスタ 2005年 代表取締役社長 ㈱エヌ・ティ・ティ・ドコモ四国
㈱穴吹工務店
2007年、会社解散

主な書籍

[編集]
  • 『異機種接続とLAN 絵解き読本』(監修:上原政二)オーム社、1989年5月。ISBN 4274032442
  • 『異機種接続とPCNET 絵解き読本』(監修:上原政二)オーム社、1991年1月。ISBN 4274076334
  • 『標準LAN教科書(上・下)』(監修:上原政二)アスキー、1998年4月。ISBN 475611797X
  • 『オープンシステム(上・下)』(監修:上原政二)アスキー、1997年2月。ISBN 4756102565
  • 『ネットワークスペシャリストテキスト』(監修:上原政二)リックテレコム、2000年4月。ISBN 4897974925

関連項目

[編集]

参考文献

[編集]
  • 株式会社BCN 『週刊BCN vol.364』 (1990年7月23日号) 掲載記事「ネットワールドが発足」
  • 株式会社BCN 『週刊BCN vol.764』 (1998年10月12日号) 掲載記事「ベンチャーの「夢」追いかける」
  • 株式会社香川経済レポート社 『かがわ経済レポート』 (10月15日号)

外部リンク

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 四国新聞 (2008/4/9) 1億2800万円横領容疑の元社長起訴-高松地検 2009年11月27日 閲覧。
  2. ^ a b 株式会社香川経済レポート社 『かがわ経済レポート 10月15日号』 掲載記事~㈱モビスタ上原元社長による1億3400万円の横領事件に判決~
  3. ^ a b KDDIプレスリリース (1999/12/20) KDDとテレコムデバイスの業務提携について 2009年11月27日 閲覧。
  4. ^ INTERNET Watch (2001/3/12) インターネット・プロとビーツービー通信が合併 2009年11月27日 閲覧。
  5. ^ 2001年(平成13年)5月1日に両社は対等合併し、間接部門の統合等による収益向上を図ると発表したが、予定日直前の4月末に合併破棄となった。インターネット・プロ㈱は「当初は問題の無い相手と思っていたが、条件が折り合わなかったことに加えて経営状態の内情が露見し、破棄するしかないと判断した」とコメントを発表した。
  6. ^ 5月29日には、三菱商事系のシステムインテグレーター、株式会社アイ・ティ・フロンティアとの間で、ホスティング・サービスに関する業務提携を発表していたが、その直後にビーツービー通信㈱が解散するという異例の事態となった。
  7. ^ a b 四国新聞 (2008/6/10) 情報配信会社元社長を追起訴-別の会社でも着服 2009年11月27日 閲覧。
  8. ^ 財団法人東予産業創造センター (2004/2/15) 講師:上原政二氏 四国企業の特性と今後の生き残りのための方策(PDF) 2009年11月27日 閲覧。
  9. ^ 財団法人東予産業創造センター (2004/2/24) 講師:上原政二氏 これからの時代と攻めの経営(変化への対応)(PDF) 2009年11月27日 閲覧。
  10. ^ 株式会社CSKホールディングス グループ沿革 2009年11月27日 閲覧。