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一分バイパス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
一般国道
国道168号標識
一分バイパス
路線延長 2.8km
陸上区間 2.8km
開通年 2007年10月31日
起点 奈良県生駒市小瀬町
主な
経由都市
生駒市
終点 奈良県生駒市山崎町
接続する
主な道路
記法
国道308号第二阪奈有料道路
テンプレート(ノート 使い方) PJ道路
一分バイパス
第二阪奈道路(壱分ランプ)を南向きに撮影

一分バイパス(いちぶバイパス)は、奈良県生駒市内を南北に結ぶ国道168号バイパス。生駒山地矢田丘陵の合間を、国道168号・竜田川近鉄生駒線に平行して南北に走る。

概要

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昭和42年度(1967年)に都市計画が決定し、昭和59年度(1984年)に事業化、昭和60年度(1985年)より用地着手を開始したが買収交渉が難航した。平成3年度(1991年)に着工し、平成19年度(2007年)全線開通した[1]歩道が未整備な部分の多い国道168号の渋滞解消、自転車、歩行者の安全を目的に整備された。関西文化学術研究都市第二阪奈有料道路へのアクセス道路にもなっている[2][1]。大登大橋西詰交差点より開始し、壱分ランプ交差点で第二阪奈有料道路の高架橋と交差、菜畑駅北側で近鉄生駒線の高架橋と交差、東生駒1丁目交差点にて168号に合流する。全線片側二車線の道路となる。

生駒市は高度成長期より大阪のベッドタウンとして宅地開発による人口増加が進んだ[3]。168号は交通量が増加し、1997年には第二阪奈有料道路が開通した[1]。1984年に事業化が決定したが用地着手は進展せず、1997年時点で用地買収は計画の7割にとどまっていた[4]。事業者は壱分ランプ以北の部分供用開始を目指したが、通学路の事故増加を懸念する地元PTAが県に中止要望書を提出する事態が起きた[4]。2000年までに壱分ランプから北方へ[5]420メートルを供用開始し[6]、同年9月生駒市議会の3会派が県知事に早期完成の陳情書を提出した[6]2001年には壱分ランプ - 中菜畑1丁目北間 (1.3km) が通行可能になった。2002年10月には生駒市議会が早期整備の要望を国土交通省に提出した[1]。またバイパス工事に伴って生駒市消防本部南分署が2004年に移築された[7]

整備開始から23年経った2007年10月31日に大登大橋西詰 - 壱分ランプ間 (0.7km) 、中菜畑1丁目北 - 東生駒1丁目間 (0.8km) が供用開始し、全通した[8][2]

自動車類平日12時間交通量推移
壱分町 1971年
(昭和46)
1974年
(昭和49)
1977年
(昭和52)
1980年
(昭和55)
1983年
(昭和58)
1985年
(昭和60)
1988年
(昭和63)
1991年
(平成3)
1994年
(平成6)
1997年
(平成9)
1999年
(平成11)
2005年
(平成17)
2011年
(平成22)
168号
(11055)
3,665 4,020 6,973 7,858 10,705 10,167 13,074 12,094 12,962 14,427 15,528 10,888 3,562
一分バイパス
(1055)
- 8,240 20,122
(参考) 平成17年度調査結果 一般交通量調査位置図 / 単位:台 / 出典[9][10][11][12][13]

路線データ

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  • 起点 奈良県生駒市小瀬町
  • 終点 奈良県生駒市山崎町
  • 全長 2.8km
  • 車線数 4車線
  • 総事業費 約180億円(国・県)[14]

通過市町村

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主要交差点

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( )は接続道路を示す。

  • 大宮橋西
  • 大社橋北詰
  • 中菜畑2丁目
  • 中菜畑1丁目

近隣

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バイパス周辺は住宅地・山林・田園が広がる。壱分は「櫟生」「市経」などその名の由来に諸説があり、有間皇子の邸「市経の家」(いちふのいえ、いちぶのいえ)があったと伝わる地でもある[15]。またバイパス近隣一帯の生駒谷は行基元明天皇から与えられた土地であり、彼の墓が有里町の竹林寺にある[16]

付表

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生駒市および168号近隣小学校区の人口推移
1967年
(昭和42)
1970年
(昭和45)
1985年
(昭和60)
2000年
(平成12)
市全域 29,490 35,074 85.945 113,992
生駒 12,013 13,853
生駒東 9,304 11,018
生駒南 5,884 7,392
壱分 4,997 8,596
出典[17][18] 単位:人
各校区区域
  • 生駒 - 軽井沢町、北新町、新旭ヶ丘、仲之町、西旭ヶ丘、東旭ヶ丘、東新町、本町、元町1丁目-2丁目、門前町、山崎町、山崎新町
  • 生駒東 - 中菜畑1丁目-2丁目、菜畑町、西菜畑町、東生駒1丁目-4丁目、東生駒月見町、東菜畑1丁目-2丁目、緑ヶ丘
  • 生駒南 - 青山台、有里町、小倉寺町、小瀬町、鬼取町、大門町、西畑町、萩原町、藤尾町
  • 壱分 - 壱分町、さつき台1丁目-2丁目

脚注

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  1. ^ a b c d 再評価結果(平成16年度事業継続箇所)” (PDF). 国土交通省道路局国道・防災課. 2012年11月6日閲覧。
  2. ^ a b 平成19年度供用箇所”. 奈良県 (2007年). 2012年11月6日閲覧。
  3. ^ 藤田 (1985) p.666, 668-70.
  4. ^ a b 「「有料道路」が23日開通 問題多いアクセス道路」 毎日新聞1997年4月17日、地方版/奈良、21ページ
  5. ^ 昭文社 (2000) p.104.
  6. ^ a b 「国道168号バイパスの早期完成を陳情 生駒市議16人が柿本善也知事に」 毎日新聞2000年9月6日、地方版/奈良、21ページ
  7. ^ 読売新聞 2004年3月7日大阪朝刊、奈セ2面、34ページ
  8. ^ 山下真. “国道168号線一分バイパスが全線開通しました”. 市長日記. 2012年11月6日閲覧。
  9. ^ 奈良県 (1985) p.19.
  10. ^ 奈良県 (1999) p.22.
  11. ^ 生駒市役所 (2001) p.82.
  12. ^ 道路交通情勢調査 平成17年度調査結果一般交通量集計表 奈良県.
  13. ^ 道路交通情勢調査 平成22年度調査結果一般交通量集計表 奈良県.
  14. ^ 朝日新聞 2007年10月21日朝刊、奈良全県版、1地方面、30ページ
  15. ^ 生駒市誌編纂委員会 (1985) pp.586-587.
  16. ^ 生駒市誌編纂委員会 (1985) p.568, p.574, p.576.
  17. ^ 生駒市役所 (1986) pp.8-10.
  18. ^ 生駒市役所 (2001) pp.10-11.

出典・参考文献

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  • 生駒市誌編纂委員会 『生駒市誌 (通史・地誌編) V』 生駒市役所、1985年。
  • 藤田佳久 『奈良県史 第一巻 地理 - 地域史・景観』 名著出版、1985年。
  • 『生駒市統計書 昭和60年版』 生駒市役所、1986年。
  • 『生駒市統計書 平成12年版』 生駒市役所、2001年。
  • 『昭和60年度全国道路交通情勢調査 一般交通量調査表』 奈良県土木部道路維持課
  • 『平成11年度全国道路交通情勢調査 一般交通量調査表』 奈良県土木部道路維持課
  • 『スーパーマップル 関西道路地図』昭文社 (2000年1月2版5刷). ISBN 4-398-62318-3

関連項目

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