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ワールドシリーズ

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ワールドシリーズ
2015年のシリーズで優勝を果たし、喜びを爆発させるカンザスシティ・ロイヤルズの選手たち
競技プロ野球
主催メジャーリーグベースボール
開始年1903年
参加チーム2
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
カナダの旗 カナダ
前回優勝アメリカ合衆国の旗 ロサンゼルス・ドジャース2024年、8回目)
最多優勝アメリカ合衆国の旗 ニューヨーク・ヤンキース(27回)
公式サイトworldseries.com

ワールドシリーズ英語: World Series)は、プロ野球世界最高峰のメジャーリーグベースボール(MLB)における優勝決定戦。毎年レギュラーシーズン終了後の10月に、ナショナルリーグアメリカンリーグのそれぞれの優勝チームどうしが戦い、その年の王座を争う。シリーズ優勝チームにはMLB機構コミッショナーから優勝トロフィー "コミッショナーズ・トロフィー" が贈呈される。また、チームも優勝記念にチャンピオンリングを制作し、選手らに贈るのが慣例となっている。このシリーズは北米の秋のシーズンに行われることから俗に「Fall Classic(秋の祭典)」と呼ばれることもある[1][2]

MLBは北米に展開するプロ野球リーグであり、30球団中29球団はアメリカ合衆国内に本拠地を置いている(残り1球団は本拠地がカナダ)。MLBを含む北米4大プロスポーツリーグに共通する特徴として、優秀な選手が世界中から北米リーグに集まる流れが確立されているということがあるため、その競技においては北米リーグでの優勝――野球ではこのワールドシリーズの制覇――が実質的な世界一ということができる[3][4]。ただし、北米4大プロスポーツリーグの優勝決定戦で名称にワールド(世界)と冠しているのは、MLBのみである[† 1]。2010年1月には、MLBに次ぐ規模を持つ日本プロ野球との間でワールドシリーズ王者と日本選手権シリーズ王者の対戦が検討されていることが明らかになったが[5]、実現には至っていない。

シリーズの名称にワールドという単語が入った由来として、ニューヨーク州ニューヨークで発行されていた日刊紙『ニューヨーク・ワールド』がスポンサーをしていたため、という説があるがこれは誤りである[6]。実際には、19世紀に7年間開催されたナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションの優勝チームによる選手権が、大仰な表現を好む当時の風潮から次第にワールドシリーズと呼ばれるようになり、これが1903年に始まって以来現在まで続くものに受け継がれた。19世紀のシリーズと現在のシリーズは、同じものとしては扱われず区別されている。現在のシリーズは、1904年1994年の2度の中止を除いて毎年開催され、2021年終了時点で開催回数は117回を数える。

経済誌『フォーブス』の2017年10月の発表によれば、ワールドシリーズのブランド価値は金額にして1億2400万ドルになるといい、これは全世界のスポーツイベントの中で10番目に高い[† 2][7]。その一方で、全米テレビ中継の平均視聴率が1980年の32.8%をピークとして下落傾向にあり[8]2012年には7.6%で最低記録を更新するなど[9]、課題がある。

ワールドシリーズまでの道のり

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アメリカンリーグ
西地区 中地区 東地区
ヒューストン・アストロズ シカゴ・ホワイトソックス ボルチモア・オリオールズ
ロサンゼルス・エンゼルス クリーブランド・ガーディアンズ ボストン・レッドソックス
オークランド・アスレチックス デトロイト・タイガース ニューヨーク・ヤンキース
シアトル・マリナーズ カンザスシティ・ロイヤルズ タンパベイ・レイズ
テキサス・レンジャーズ ミネソタ・ツインズ トロント・ブルージェイズ
ナショナルリーグ
西地区 中地区 東地区
アリゾナ・ダイヤモンドバックス シカゴ・カブス アトランタ・ブレーブス
コロラド・ロッキーズ シンシナティ・レッズ マイアミ・マーリンズ
ロサンゼルス・ドジャース ミルウォーキー・ブルワーズ ニューヨーク・メッツ
サンディエゴ・パドレス ピッツバーグ・パイレーツ フィラデルフィア・フィリーズ
サンフランシスコ・ジャイアンツ セントルイス・カージナルス ワシントン・ナショナルズ

メジャーリーグベースボールの30球団は、15球団ずつがアメリカンリーグナショナルリーグに分かれ、さらに両リーグとも5球団ずつ東・中・西の3地区に分かれている(右表参照)。各球団は同リーグ同地区との対戦を中心に、レギュラーシーズン162試合を戦う。この結果、各地区で最も勝率が高い球団(計6球団)が地区優勝となる。また、地区優勝できなかった球団のうち、各リーグの勝率上位3球団ずつ(計6球団)は地区に関係なくワイルドカードとなる。この12球団がポストシーズンへ進出する。この際、地区首位1枠やワイルドカード3枠にそれよりも多い数のチームが並んだ場合は、レギュラーシーズンの延長として当該球団によるプレイオフが開催される(2021年シーズンまで。2022年シーズンからは、NFLのタイ・ブレークルールに類似した統計数字処理にて順位決定がなされる事となった。)。

ポストシーズンでは、まずワイルドカード1位対2位、地区優勝チームの最低勝率チーム対ワイルドカード3位の4チームが3試合で勝敗を決するワイルドカードシリーズが行われる。この試合に勝った球団が、地区優勝球団も登場する次のディビジョンシリーズ(地区シリーズ)へ進む。このシリーズでは、それぞれのリーグで地区優勝球団とワイルドカードシリーズ勝者の4球団が2組に分かれて対戦し、最大5試合で先に3勝したほうが勝ち抜けとなる。そしてディビジョンシリーズの勝者どうしが、続いてリーグチャンピオンシップシリーズ(リーグ優勝決定シリーズ)で相間見える。同シリーズは最大7試合で先に4勝したほうが勝利し、シリーズ名のとおりリーグ優勝となる。それぞれのリーグでこのチャンピオンシップシリーズを制した球団が、ワールドシリーズへ進出する。

2022年からワイルドカードは、各リーグの各地区トップの3球団を除き、リーグ勝率上位3球団に与えられることに変更された。ワイルドカードシリーズは、最大3試合で先に2勝したほうが勝ち抜けとなり、組み合わせは①勝率4位と5位、②各地区トップのうち勝率が一番低い球団と勝率6位の組み合わせとなる。ディビジョンシリーズは、最大5試合で先に3勝したほうが勝ち抜けとなり、組み合わせは①の勝者と各地区トップのうち勝率が一番高いチーム、②の勝者と各地区トップのうち勝率が二番目のチームの組み合わせとなる。リーグチャンピオンシップシリーズは、それぞれの勝者が最大7試合で先に4勝した方がリーグ優勝となり、ワールドシリーズに進出する。

試合方式

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ワールドシリーズはリーグチャンピオンシップシリーズと同じく、最大7試合で先に4勝した球団が優勝となる。どちらかの球団が4勝に到達した時点でシリーズは終了となり、以降の試合は行われない。

シリーズは片方の球団の本拠地で第1・2・6・7戦を、もう片方の球団の本拠地で第3・4・5戦を開催する。どちらの球団の本拠地でシリーズが開幕するかについては、2017年からはレギュラーシーズンの勝率などで決める方式である。2003年から2016年まではオールスターゲームの結果であり、オールスターゲームでアメリカンリーグが勝利すればアメリカンリーグ優勝球団の本拠地で、ナショナルリーグが勝利すればナショナルリーグ優勝球団の本拠地で、その年のシリーズが始まることになる。また、1976年からは指名打者制度が採用されており、1985年までは隔年毎に全試合、1986年からはアメリカンリーグ優勝球団の本拠地での試合のみ採用されるようになっている(2020年及び2022年からはナショナルリーグにも指名打者制が導入されたことによって、現在は基本、投手が打席に立つことはない)。

歴史

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19世紀の優勝決定戦

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現在のメジャーリーグベースボールを構成しているのはナショナルリーグ1876年創設)とアメリカンリーグ1901年創設)の2リーグである。しかし、今日において "メジャーリーグ" として認定されているリーグは、歴史上はこの他にもいくつか存在していた。アメリカンリーグ発足前に運営されていた "メジャーリーグ" のうち、比較的長く10年間続いたアメリカン・アソシエーションは、ナショナルリーグとの間で協定を結び、それぞれのリーグの優勝チームどうしを対戦させていた。1884年から1890年まで開催されていたこの選手権もワールドシリーズと呼ばれていたが、現在のワールドシリーズとは区別される存在である[10]

NAPBBP創設初年度のシーズン優勝を果たし、初の "全米王者" となったフィラデルフィア・アスレチックス

ナショナルリーグは、初のプロ野球リーグである全米プロ野球選手協会(NAPBBP)を前身としている。1871年に創設されたNAPBBPは、選手と賭博師との癒着をはじめとする数々の問題を抱えわずか5年で消滅したが、このリーグ戦で優勝したチームが全米王者であるということを初めて打ち出した点で大きな意味を持つ[11]。初代の "全米王者" はフィラデルフィア・アスレチックス(現在のオークランド・アスレチックスとは別球団)であり、翌1872年から1875年まではボストン・レッドストッキングス(現在のアトランタ・ブレーブス)が4連覇を果たした。NAPBBPでは優秀な選手の引き抜きが激しく[12]、レッドストッキングスが4年連続で優勝できたのも後援者の資金力によるところが大きい[13]

1876年、NAPBBPに参加していたシカゴ・ホワイトストッキングス(現在のシカゴ・カブス)の代表ウィリアム・ハルバートが中心となって、新たにナショナルリーグが発足する。新リーグ初年度は4月22日から10月21日にかけて8チームで争われ、ホワイトストッキングスが52勝14敗で優勝した[14]。このナショナルリーグが、現在 "メジャーリーグ" として認定されているリーグの中で最初にできたものである。そしてこの年から1881年までの6年間は、ナショナルリーグが唯一の "メジャーリーグ" だった。ただナショナルリーグができて間もない頃は、それ以外にも多くのプロ野球チームが活動しており、中にはナショナルリーグ加盟チームより優れた実力を有するチームもあった[15]。ナショナルリーグはそのようなチームを取り込んでいく一方、経営難から日程を消化できないチームが出てくれば、それがたとえ初代 "全米王者" のアスレチックスであっても容赦なく除名して解散に追い込んだ。

1881年秋、ナショナルリーグに対抗する組織としてアメリカン・アソシエーションの創設が決まり、翌1882年からリーグ戦が開始される。アメリカン・アソシエーションが主な客層として狙いをつけたのはブルーカラーだった。ナショナルリーグは、ハルバートが社会的地位の高い人々への浸透を目指す思想を持っており[16]日曜日に試合を開催しなかったため、労働者の多くは球場へ足を運ぶ時間的余裕がなかった[17]。アメリカン・アソシエーションはこの層を取り込むため日曜日にも試合を行い、またナショナルリーグが禁止している球場でのの販売も認めた。結果、アメリカン・アソシエーションは1年目にしてナショナルリーグよりも多くの観客を集めた[18]。この年の4月にリーグ会長だったハルバートを亡くしていたナショナルリーグは、1883年にアメリカン・アソシエーションと協定を結ぶ。この協定には選手契約に関することなどとともに、両リーグの優勝チームどうしによる選手権の開催も盛り込まれた[18]

1884年のワールドシリーズを制したプロビデンス・グレイズ

1884年のシーズン、ナショナルリーグではプロビデンス・グレイズが、アメリカン・アソシエーションではニューヨーク・メトロポリタンズが、それぞれ優勝した。そして10月23日から25日の3日間、両チームによる3連戦がニューヨーク州マンハッタンポロ・グラウンズで行われ、グレイズが3連勝した。年間王者をポストシーズンによって公式に決めた事例はこれが初めてのことだった[19]。元々この3連戦は全米選手権(The Championship of the United States)とされていたにもかかわらず、多くの新聞がグレイズを世界王者と称するようになり[20]、シリーズそのものもワールドシリーズという呼び名が定着した[6]1880年代はこうした大げさな物言いが流行した時代だった[21]。この1884年は、ナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションに次ぐ第三の "メジャーリーグ" としてユニオン・アソシエーションも活動しており、セントルイス・マルーンズが優勝したが、このリーグはナショナルリーグらに対抗して創設されたリーグであり、マルーンズはワールドシリーズには参加していない。ユニオン・アソシエーションは1年限りで解散し、マルーンズは1885年からナショナルリーグへ移る。

1885年以降もナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションによるワールドシリーズは継続して行われた。前年の第1回シリーズが3試合だったからといって、それからずっと3試合シリーズで固定だったのかというとそうではなく、年によって試合数はまちまちであった。1885年はナショナルリーグのホワイトストッキングスとアメリカン・アソシエーションのセントルイス・ブラウンズ(現在のセントルイス・カージナルス)による対戦が7試合組まれたが、3勝3敗1分で決着がつかなかった。最も試合数が多かったのは1887年で、ナショナルリーグのデトロイト・ウルバリンズとアメリカン・アソシエーションのブラウンズの対戦は15試合行われ、ウルバリンズが10勝5敗でブラウンズを下した。この年から優勝チームには、ゴーハム社がデザインし製造したドーブレイ・カップというトロフィーが、女優ヘレン・ドーブレイから授与されるようになった。トロフィーは優勝を3度したチームに永久保持の権利が与えられ、それまでは前年の優勝チームから一旦返還されて次の優勝チームに渡ることになっていた。1887年のシリーズでは、怪我のためほとんど出場できなかったウルバリンズのダン・ブローザースが試合前のフィールドに出てきて、トロフィーを本塁の上に置いて見せていたという[22]

両リーグの制度によって給料を低く抑えられていた選手たちが、1890年に第四の "メジャーリーグ" としてプレイヤーズ・リーグを立ち上げた。新リーグは多くのスター選手を引き抜くことに成功し、観客動員ではナショナルリーグを上回ったものの、リーグ間での客の奪い合いなどが原因で経営的には失敗となり、シーズンはこの1年のみで終わった[23]。この年のワールドシリーズは、ナショナルリーグのブルックリン・ブライドグルームス(現在のロサンゼルス・ドジャース)とアメリカン・アソシエーションのルイビル・カーネルズの対戦で、7試合で3勝3敗1分の引き分けだった。プレイヤーズ・リーグ優勝のボストン・レッズは不参加で、リーグ消滅を受けて翌1891年はアメリカン・アソシエーションに加盟する。ただそのアメリカン・アソシエーションも前年のプレイヤーズ・リーグとの競合、そして同リーグの消滅によって起きたナショナルリーグとの選手獲得競争によって大きな打撃を受けた[23]。この年のシーズン優勝チームは、ナショナルリーグがボストン・ビーンイーターズ(現在のアトランタ・ブレーブス)、アメリカン・アソシエーションはプレイヤーズ・リーグから移籍のレッズで、どちらもマサチューセッツ州ボストンに本拠地を置く球団だった。しかしワールドシリーズは開催されず、シーズン終了後にアメリカン・アソシエーションはナショナルリーグに吸収される形で10年の歴史に幕を下ろした。

ワールドシリーズ優勝トロフィーとして制作されたドーブレイ・カップを永久保持する権利を得たのは、ワールドシリーズ優勝が1度もないボストン・ビーンイーターズだった

結果的には、19世紀のワールドシリーズは勝者が決まらなかった1890年を最後に終了となった。1892年、唯一の "メジャーリーグ" となったナショナルリーグは2シーズン制を導入した上で、前期優勝のビーンイーターズと後期優勝のクリーブランド・スパイダーズとの年間王者決定戦を行い、ビーンイーターズが勝利した[24]。そしてビーンイーターズは1シーズン制に戻された1893年シーズンも優勝し、1891年からのナショナルリーグ3連覇を達成する。これによりビーンイーターズはドーブレイ・カップの永久保持が認められた。1893年11月12日、ビーンイーターズ投手ヘンリー・ガストライトケンタッキー州ニューポートでトロフィーを展示したのを最後に、トロフィーは公の場から姿を消し行方がわからなくなった[25]

1894年からナショナルリーグは、ポストシーズンとして新たにテンプル・カップ(Temple Cup)を導入した。レギュラーシーズン優勝チームと2位のチームが7戦4勝制のシリーズを戦うもので、ピッツバーグ・パイレーツのオーナーのウィリアム・チェイス・テンプルがリーグへ寄贈したトロフィーが勝利チームに授与される。ただし、ナショナルリーグ王者はあくまでもレギュラーシーズン優勝チームであり、2位チームがテンプル・カップで勝ってもリーグ王者とはならない[26]。結局、このシリーズはファンの興味を惹くことができず、1897年のシリーズをもって終了した[6][27]。4年間でレギュラーシーズンとテンプル・カップの両方を制したのは1896年ボルチモア・オリオールズ現在の同名球団とは異なる)だけで、残りの3年はいずれも2位チームがテンプル・カップを手にした。1898年1899年の2シーズンはレギュラーシーズンのみを行ったのち、1900年にはテンプル・カップと同様の試みとして、ペンシルベニア州ピッツバーグの地元紙『ピッツバーグ・クロニクル=テレグラフ』によるクロニクル=テレグラフ・カップ(Chronicle-Telegraph Cup)が開催されたが、これもその年1度きりで定着はしていない。

ワールドシリーズの創設

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19世紀には都合4つの "メジャーリーグ" が存在していたが、アメリカ合衆国ではそれ以外にも各地でプロ野球リーグが運営されていた。その中のひとつで中西部に展開していたウェスタンリーグが、リーグの名称をアメリカンリーグへ変更した上で、1901年のシーズンから "メジャーリーグ" になると表明する。新リーグは加盟8チームのうち、3チームをナショナルリーグのチームが本拠地にしている都市(マサチューセッツ州ボストンイリノイ州シカゴペンシルベニア州フィラデルフィア)に、さらに3チームをかつてナショナルリーグのチームがあった都市(メリーランド州ボルチモアオハイオ州クリーブランドワシントンD.C.)に、それぞれ配した[28]。また、1892年から唯一の "メジャーリーグ" となっていたナショナルリーグがその独占的地位を利用して選手の報酬を低く抑えていたため、アメリカンリーグは報酬に上限を設けない方針を採ることでナショナルリーグから多くの選手を引き抜く[29]。このときナショナルリーグからアメリカンリーグへ移籍した選手の中には、サイ・ヤングナップ・ラジョイジョン・マグローなど、後に殿堂入りするような選手も含まれていた。

1891年以来10年ぶりに2つの "メジャーリーグ" が並立することになった1901年のシーズンは、ナショナルリーグが観客動員でアメリカンリーグを上回った。しかし1902年になると、発足2年目のアメリカンリーグが観客動員でナショナルリーグを逆転する。発足1年目のシーズンを終えたアメリカンリーグは、新たに1チームを既にナショナルリーグのチームが本拠地にしているミズーリ州セントルイスへ移転させていた。1902年は両リーグがともにチームを置いていた4都市全てで、アメリカンリーグのチームがナショナルリーグのチームより多くの観客を集めた[30]。ファンは、よりレベルの高いアメリカンリーグを選んだのだった[28]。これを受けて、ナショナルリーグは競争から協調へ路線を変更する。1903年1月、ナショナルリーグとアメリカンリーグは協定を結ぶ。この協定では、両リーグがお互いを "メジャーリーグ" として認め、全チームの球団代表の中から選ばれたひとりと両リーグ会長の計3人からなるナショナル・コミッション英語版が設置されることになった[31]。ただこの際、1883年のナショナルリーグとアメリカン・アソシエーションが結んだ協定とは異なり、両リーグの優勝チームどうしによる選手権シリーズの開催は決まっていない。

第1回ワールドシリーズの第3戦を前にしたハンティントン・アベニュー・グラウンズの様子

1903年、ナショナルリーグではピッツバーグ・パイレーツが、アメリカンリーグではボストン・アメリカンズ(現在のボストン・レッドソックス)が、それぞれリーグ優勝を果たす。そしてシーズンが終盤に差し掛かっていた9月に両チームのオーナーが会談し、レギュラーシーズン終了後に9戦5勝制のシリーズを開催することで合意した[28]。ナショナル・コミッションの下で実施されるのではなく、あくまでパイレーツとアメリカンズが独自に行うものだが、2つの "メジャーリーグ" の優勝チームどうしによる選手権シリーズは1890年以来の開催となる。これが現在まで続くワールドシリーズの第1回とされている。10月1日にアメリカンズの本拠地ハンティントン・アベニュー・グラウンズで、アメリカンズ先発投手のヤングが第1球を投じてシリーズが開幕し、パイレーツが7-3で勝利した[32]。シリーズは初戦をものにしたパイレーツが第4戦まで3勝1敗と有利に進めていたものの、アメリカンズが第5戦から第8戦まで4連勝して逆転し、5勝3敗のアメリカンズが初代王者となった。

1904年のシーズンは、ナショナルリーグはニューヨーク・ジャイアンツ(現在のサンフランシスコ・ジャイアンツ)が制し、アメリカンリーグはアメリカンズが2連覇を達成する。しかしこの年はワールドシリーズは行われなかった。前年のシリーズがナショナル・コミッションの下での開催ではなかったため、ジャイアンツがアメリカンズとの対戦を拒否したのが原因だった。ジャイアンツの球団オーナーは「ナショナルリーグ優勝チームはマイナーリーグ王者と名誉をかけて戦わなければならない、なんてリーグ競技規則のどこにも書いてないじゃないか」と主張したという[33]。ナショナル・コミッションは、1905年からワールドシリーズの実施を規則で正式に定めた[31]。1905年のナショナルリーグを前年に引き続き制したジャイアンツはこの規則に従って同年のワールドシリーズには出場し、アメリカンリーグ優勝のフィラデルフィア・アスレチックス(現在のオークランド・アスレチックス)を4勝1敗で下して王座を獲得した。

結果

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1903年にワールドシリーズが創設されたときからリーグに参加している16チームは、いずれも複数回の優勝を経験している。最も早く2度目の優勝を達成したのは1907年1908年のシリーズを連覇したシカゴ・カブスである。ただし翌年からは、2016年に3度目の優勝を果たすまで、優勝から100年以上も遠ざかっていた。2度目の優勝が最も遅かったのは、2008年に2度目の優勝を果たしたフィラデルフィア・フィリーズである。フィリーズはワールドシリーズ初優勝も1980年で16チームの中では最も遅く、1969年に初優勝したエクスパンションチームのメッツにも先を越されている。ブルックリン・ロビンス(現在のロサンゼルス・ドジャース)は初出場から7シリーズ連続で敗退しており8回目の出場で初優勝を果たした。

一方、1961年以降のエクスパンションによって創設された14チームのうち、複数回の優勝を経験しているのはニューヨーク・メッツトロント・ブルージェイズマイアミ・マーリンズカンザスシティ・ロイヤルズの4チームのみである。このうちメッツ、ブルージェイズ、マーリンズの3球団はフィリーズよりも早く2回目のワールドシリーズ優勝を達成している。ミルウォーキー・ブルワーズサンディエゴ・パドレスシアトル・マリナーズコロラド・ロッキーズタンパベイ・レイズの5チームには優勝経験が無く[34]、ロッキーズはワールドシリーズでは未勝利、マリナーズに至っては未だ出場したことすらない[† 3]。ブルージェイズ、マーリンズ、ロサンゼルス・エンゼルス[† 4]ワシントン・ナショナルズの4球団はワールドシリーズでの敗退がない[† 5]。ブルージェイズはエクスパンションチームで唯一、ワールドシリーズを連覇している[† 6]。エクスパンションチーム同士の対戦はこれまでに2015年2019年2023年の3例ある。

ヒューストン・アストロズは30球団で唯一ナショナル、アメリカンの両リーグからワールドシリーズへ出場している。またミルウォーキー・ブルワーズもアメリカンリーグに所属していた時に1度の出場経験があるが、両球団とも創設当時に所属していたリーグでは優勝を果たせないまま所属リーグが替わっているため、現状のリーグ編成では両リーグでワールドシリーズの優勝を達成するチームは出ないことになる。

ワイルドカードチームの優勝は、1995年の制度導入から29年間で延べ8度を数える。うちアメリカン・リーグ所属チームが3回、ナショナル・リーグ所属チームが5回である(出場はそれぞれ5回と11回)。1997年フロリダ・マーリンズがワイルドカードチームとしては初めてシリーズに出場し、かつ初優勝を果たした。マーリンズは2003年にもワイルドカードから優勝しているが、ワイルドカードチームのシリーズ複数回制覇は2022年のシリーズ終了時点で唯一である。ワイルドカードチーム同士の対戦は2002年2014年・2023年の3例ある。

歴代のシリーズ結果

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アメリカンリーグ所属チーム
ナショナルリーグ所属チーム
E 1961年以降のエクスパンションによって創設されたチーム
W ワイルドカード(1995年から導入)
開催年 優勝チーム 優勝回数 成績 星取表 敗戦チーム
1 2 3 4 5 6 7 8
1 1903 ボストン・アメリカンズ 初優勝 5-3 ピッツバーグ・パイレーツ
1904 ナショナルリーグ側の対戦拒否により中止
2 1905 ニューヨーク・ジャイアンツ 初優勝 4-1 フィラデルフィア・アスレチックス
3 1906 シカゴ・ホワイトソックス 初優勝 4-2 シカゴ・カブス
4 1907 シカゴ・カブス 初優勝 4-0 デトロイト・タイガース
5 1908 シカゴ・カブス 002年連続02回目 4-1 デトロイト・タイガース
6 1909 ピッツバーグ・パイレーツ 初優勝 4-3 デトロイト・タイガース
7 1910 フィラデルフィア・アスレチックス 初優勝 4-1 シカゴ・カブス
8 1911 フィラデルフィア・アスレチックス 002年連続02回目 4-2 ニューヨーク・ジャイアンツ
9 1912 ボストン・レッドソックス 009年ぶり02回目 4-3 ニューヨーク・ジャイアンツ
10 1913 フィラデルフィア・アスレチックス 002年ぶり03回目 4-1 ニューヨーク・ジャイアンツ
11 1914 ボストン・ブレーブス 初優勝 4-0 フィラデルフィア・アスレチックス
12 1915 ボストン・レッドソックス 003年ぶり03回目 4-1 フィラデルフィア・フィリーズ
13 1916 ボストン・レッドソックス 002年連続04回目 4-1 ブルックリン・ロビンス
14 1917 シカゴ・ホワイトソックス 011年ぶり02回目 4-2 ニューヨーク・ジャイアンツ
15 1918 ボストン・レッドソックス 002年ぶり05回目 4-2 シカゴ・カブス
16 1919 シンシナティ・レッズ 初優勝 5-3 シカゴ・ホワイトソックス
17 1920 クリーブランド・インディアンス 初優勝 5-2 ブルックリン・ロビンス
18 1921 ニューヨーク・ジャイアンツ 016年ぶり02回目 5-3 ニューヨーク・ヤンキース
19 1922 ニューヨーク・ジャイアンツ 002年連続03回目 4-0 ニューヨーク・ヤンキース
20 1923 ニューヨーク・ヤンキース 初優勝 4-2 ニューヨーク・ジャイアンツ
21 1924 ワシントン・セネタース 初優勝 4-3 ニューヨーク・ジャイアンツ
22 1925 ピッツバーグ・パイレーツ 016年ぶり02回目 4-3 ワシントン・セネタース
23 1926 セントルイス・カージナルス 初優勝 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
24 1927 ニューヨーク・ヤンキース 004年ぶり02回目 4-0 ピッツバーグ・パイレーツ
25 1928 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続03回目 4-0 セントルイス・カージナルス
26 1929 フィラデルフィア・アスレチックス 016年ぶり04回目 4-1 シカゴ・カブス
27 1930 フィラデルフィア・アスレチックス 002年連続05回目 4-2 セントルイス・カージナルス
28 1931 セントルイス・カージナルス 006年ぶり02回目 4-3 フィラデルフィア・アスレチックス
29 1932 ニューヨーク・ヤンキース 004年ぶり04回目 4-0 シカゴ・カブス
30 1933 ニューヨーク・ジャイアンツ 011年ぶり04回目 4-1 ワシントン・セネタース
31 1934 セントルイス・カージナルス 004年ぶり03回目 4-3 デトロイト・タイガース
32 1935 デトロイト・タイガース 初優勝 4-2 シカゴ・カブス
33 1936 ニューヨーク・ヤンキース 004年ぶり05回目 4-2 ニューヨーク・ジャイアンツ
34 1937 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続06回目 4-1 ニューヨーク・ジャイアンツ
35 1938 ニューヨーク・ヤンキース 003年連続07回目 4-0 シカゴ・カブス
36 1939 ニューヨーク・ヤンキース 004年連続08回目 4-0 シンシナティ・レッズ
37 1940 シンシナティ・レッズ 021年ぶり02回目 4-3 デトロイト・タイガース
38 1941 ニューヨーク・ヤンキース 002年ぶり09回目 4-1 ブルックリン・ドジャース
39 1942 セントルイス・カージナルス 008年ぶり04回目 4-1 ニューヨーク・ヤンキース
40 1943 ニューヨーク・ヤンキース 002年ぶり10回目 4-1 セントルイス・カージナルス
41 1944 セントルイス・カージナルス 002年ぶり05回目 4-2 セントルイス・ブラウンズ
42 1945 デトロイト・タイガース 010年ぶり02回目 4-3 シカゴ・カブス
43 1946 セントルイス・カージナルス 002年ぶり06回目 4-3 ボストン・レッドソックス
44 1947 ニューヨーク・ヤンキース 004年ぶり11回目 4-3 ブルックリン・ドジャース
45 1948 クリーブランド・インディアンス 028年ぶり02回目 4-2 ボストン・ブレーブス
46 1949 ニューヨーク・ヤンキース 002年ぶり12回目 4-1 ブルックリン・ドジャース
47 1950 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続13回目 4-0 フィラデルフィア・フィリーズ
48 1951 ニューヨーク・ヤンキース 003年連続14回目 4-2 ニューヨーク・ジャイアンツ
49 1952 ニューヨーク・ヤンキース 004年連続15回目 4-3 ブルックリン・ドジャース
50 1953 ニューヨーク・ヤンキース 005年連続16回目 4-2 ブルックリン・ドジャース
51 1954 ニューヨーク・ジャイアンツ 021年ぶり05回目 4-0 クリーブランド・インディアンス
52 1955 ブルックリン・ドジャース 初優勝 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
53 1956 ニューヨーク・ヤンキース 003年ぶり17回目 4-3 ブルックリン・ドジャース
54 1957 ミルウォーキー・ブレーブス 043年ぶり02回目 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
55 1958 ニューヨーク・ヤンキース 002年ぶり18回目 4-3 ミルウォーキー・ブレーブス
56 1959 ロサンゼルス・ドジャース 005年ぶり02回目 4-2 シカゴ・ホワイトソックス
57 1960 ピッツバーグ・パイレーツ 035年ぶり03回目 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
58 1961 ニューヨーク・ヤンキース 003年ぶり19回目 4-1 シンシナティ・レッズ
59 1962 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続20回目 4-3 サンフランシスコ・ジャイアンツ
60 1963 ロサンゼルス・ドジャース 004年ぶり03回目 4-0 ニューヨーク・ヤンキース
61 1964 セントルイス・カージナルス 018年ぶり07回目 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
62 1965 ロサンゼルス・ドジャース 002年ぶり04回目 4-3 ミネソタ・ツインズ
63 1966 ボルチモア・オリオールズ 初優勝 4-0 ロサンゼルス・ドジャース
64 1967 セントルイス・カージナルス 003年ぶり08回目 4-3 ボストン・レッドソックス
65 1968 デトロイト・タイガース 023年ぶり03回目 4-3 セントルイス・カージナルス
66 1969 ニューヨーク・メッツ E 初優勝 4-1 ボルチモア・オリオールズ
67 1970 ボルチモア・オリオールズ 004年ぶり02回目 4-1 シンシナティ・レッズ
68 1971 ピッツバーグ・パイレーツ 011年ぶり04回目 4-3 ボルチモア・オリオールズ
69 1972 オークランド・アスレチックス 042年ぶり06回目 4-3 シンシナティ・レッズ
70 1973 オークランド・アスレチックス 002年連続07回目 4-3 ニューヨーク・メッツ E
71 1974 オークランド・アスレチックス 003年連続08回目 4-1 ロサンゼルス・ドジャース
72 1975 シンシナティ・レッズ 035年ぶり03回目 4-3 ボストン・レッドソックス
73 1976 シンシナティ・レッズ 002年連続04回目 4-0 ニューヨーク・ヤンキース
74 1977 ニューヨーク・ヤンキース 015年ぶり21回目 4-2 ロサンゼルス・ドジャース
75 1978 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続22回目 4-2 ロサンゼルス・ドジャース
76 1979 ピッツバーグ・パイレーツ 008年ぶり05回目 4-3 ボルチモア・オリオールズ
77 1980 フィラデルフィア・フィリーズ 初優勝 4-2 カンザスシティ・ロイヤルズ E
78 1981 ロサンゼルス・ドジャース 016年ぶり05回目 4-2 ニューヨーク・ヤンキース
79 1982 セントルイス・カージナルス 015年ぶり09回目 4-3 ミルウォーキー・ブルワーズ E
80 1983 ボルチモア・オリオールズ 013年ぶり03回目 4-1 フィラデルフィア・フィリーズ
81 1984 デトロイト・タイガース 016年ぶり04回目 4-1 サンディエゴ・パドレス E
82 1985 カンザスシティ・ロイヤルズ E 初優勝 4-3 セントルイス・カージナルス
83 1986 ニューヨーク・メッツ E 017年ぶり02回目 4-3 ボストン・レッドソックス
84 1987 ミネソタ・ツインズ 063年ぶり02回目 4-3 セントルイス・カージナルス
85 1988 ロサンゼルス・ドジャース 007年ぶり06回目 4-1 オークランド・アスレチックス
86 1989 オークランド・アスレチックス 015年ぶり09回目 4-0 サンフランシスコ・ジャイアンツ
87 1990 シンシナティ・レッズ 014年ぶり05回目 4-0 オークランド・アスレチックス
88 1991 ミネソタ・ツインズ 004年ぶり03回目 4-3 アトランタ・ブレーブス
89 1992 トロント・ブルージェイズ E 初優勝 4-2 アトランタ・ブレーブス
90 1993 トロント・ブルージェイズ E 002年連続02回目 4-2 フィラデルフィア・フィリーズ
1994 選手会によるストライキのため中止
91 1995 アトランタ・ブレーブス 038年ぶり03回目 4-2 クリーブランド・インディアンス
92 1996 ニューヨーク・ヤンキース 018年ぶり23回目 4-2 アトランタ・ブレーブス
93 1997 フロリダ・マーリンズ E W 初優勝 4-3 クリーブランド・インディアンス
94 1998 ニューヨーク・ヤンキース 002年ぶり24回目 4-0 サンディエゴ・パドレス E
95 1999 ニューヨーク・ヤンキース 002年連続25回目 4-0 アトランタ・ブレーブス
96 2000 ニューヨーク・ヤンキース 003年連続26回目 4-1 ニューヨーク・メッツ E W
97 2001 アリゾナ・ダイヤモンドバックス E 初優勝 4-3 ニューヨーク・ヤンキース
98 2002 アナハイム・エンゼルス E W 初優勝 4-3 サンフランシスコ・ジャイアンツ W
99 2003 フロリダ・マーリンズ E W 006年ぶり02回目 4-2 ニューヨーク・ヤンキース
100 2004 ボストン・レッドソックス W 086年ぶり06回目 4-0 セントルイス・カージナルス
101 2005 シカゴ・ホワイトソックス 088年ぶり03回目 4-0 ヒューストン・アストロズ E W
102 2006 セントルイス・カージナルス 024年ぶり10回目 4-1 デトロイト・タイガース W
103 2007 ボストン・レッドソックス 003年ぶり07回目 4-0 コロラド・ロッキーズ E W
104 2008 フィラデルフィア・フィリーズ 028年ぶり02回目 4-1 タンパベイ・レイズ E
105 2009 ニューヨーク・ヤンキース 009年ぶり27回目 4-2 フィラデルフィア・フィリーズ
106 2010 サンフランシスコ・ジャイアンツ 056年ぶり06回目 4-1 テキサス・レンジャーズ E
107 2011 セントルイス・カージナルス W 005年ぶり11回目 4-3 テキサス・レンジャーズ E
108 2012 サンフランシスコ・ジャイアンツ 002年ぶり07回目 4-0 デトロイト・タイガース
109 2013 ボストン・レッドソックス 006年ぶり08回目 4-2 セントルイス・カージナルス
110 2014 サンフランシスコ・ジャイアンツ W 002年ぶり08回目 4-3 カンザスシティ・ロイヤルズ E W
111 2015 カンザスシティ・ロイヤルズ E 030年ぶり02回目 4-1 ニューヨーク・メッツ E
112 2016 シカゴ・カブス 108年ぶり03回目 4-3 クリーブランド・インディアンス
113 2017 ヒューストン・アストロズ E 初優勝 4-3 ロサンゼルス・ドジャース
114 2018 ボストン・レッドソックス 005年ぶり09回目 4-1 ロサンゼルス・ドジャース
115 2019 ワシントン・ナショナルズ E W 初優勝 4-3 ヒューストン・アストロズ E
116 2020 ロサンゼルス・ドジャース 032年ぶり07回目 4-2 タンパベイ・レイズ E
117 2021 アトランタ・ブレーブス 026年ぶり04回目 4-2 ヒューストン・アストロズ E
118 2022 ヒューストン・アストロズ E 005年ぶり02回目 4-2 フィラデルフィア・フィリーズ W
119 2023 テキサス・レンジャーズ E W 初優勝 4-1 アリゾナ・ダイヤモンドバックス E W
120 2024 ロサンゼルス・ドジャース 004年ぶり08回目 4-1 ニューヨーク・ヤンキース

球団別成績

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アメリカンリーグ所属チーム
ナショナルリーグ所属チーム
E 1961年以降のエクスパンションによって創設されたチーム
チーム 出場数 優勝数 敗退数 優勝率 初出場 初優勝 前回出場 前回優勝 試合 勝利 敗戦 引分 勝率
ニューヨーク・ヤンキース 41 27 14 .659 1921年 1923年 2024年 2009年 230 135 94 1 .590
セントルイス・カージナルス 19 11 8 .579 1926年 1926年 2013年 2011年 118 58 60 0 .492
オークランド・アスレチックス 14 9 5 .643 1905年 1910年 1990年 1989年 75 41 34 0 .547
ボストン・レッドソックス 13 9 4 .692 1903年 1903年 2018年 2018年 79 49 29 1 .628
ロサンゼルス・ドジャース 22 8 14 .364 1916年 1955年 2024年 2024年 128 57 71 0 .445
サンフランシスコ・ジャイアンツ 20 8 12 .400 1905年 1905年 2014年 2014年 116 57 57 2 .500
シンシナティ・レッズ 9 5 4 .556 1919年 1919年 1990年 1990年 51 26 25 0 .510
ピッツバーグ・パイレーツ 7 5 2 .714 1903年 1909年 1979年 1979年 47 23 24 0 .489
デトロイト・タイガース 11 4 7 .364 1907年 1935年 2012年 1984年 65 27 37 1 .422
アトランタ・ブレーブス 10 4 6 .400 1914年 1914年 2021年 2021年 59 28 31 0 .475
シカゴ・カブス 11 3 8 .273 1906年 1907年 2016年 2016年 60 23 36 1 .390
ボルチモア・オリオールズ 7 3 4 .429 1944年 1966年 1983年 1983年 39 21 18 0 .538
ミネソタ・ツインズ 6 3 3 .500 1924年 1924年 1991年 1991年 40 19 21 0 .475
シカゴ・ホワイトソックス 5 3 2 .600 1906年 1906年 2005年 2005年 30 17 13 0 .567
フィラデルフィア・フィリーズ 8 2 6 .250 1915年 1980年 2022年 2008年 43 16 27 0 .372
クリーブランド・ガーディアンズ 6 2 4 .333 1920年 1920年 2016年 1948年 37 17 20 0 .459
ニューヨーク・メッツ E 5 2 3 .400 1969年 1969年 2015年 1986年 29 13 16 0 .448
ヒューストン・アストロズ E [† 7] 5 2 3 .400 2005年 2017年 2022年 2022年 30 13 17 0 .433
カンザスシティ・ロイヤルズ E 4 2 2 .500 1980年 1985年 2015年 2015年 25 13 12 0 .520
トロント・ブルージェイズ E 2 2 0 1.000 1992年 1992年 1993年 1993年 12 8 4 0 .667
マイアミ・マーリンズ E 2 2 0 1.000 1997年 1997年 2003年 2003年 13 8 5 0 .615
テキサス・レンジャーズ E 3 1 2 .333 2010年 2023年 2023年 2023年 17 8 9 0 .471
アリゾナ・ダイヤモンドバックス E 2 1 1 .500 2001年 2001年 2023年 2001年 12 5 7 0 .417
ロサンゼルス・エンゼルス E 1 1 0 1.000 2002年 2002年 2002年 2002年 7 4 3 0 .571
ワシントン・ナショナルズ E 1 1 0 1.000 2019年 2019年 2019年 2019年 7 4 3 0 .571
タンパベイ・レイズ E 2 0 2 .000 2008年 2020年 11 3 8 0 .272
サンディエゴ・パドレス E 2 0 2 .000 1984年 1998年 9 1 8 0 .111
ミルウォーキー・ブルワーズ E [† 8] 1 0 1 .000 1982年 1982年 7 3 4 0 .429
コロラド・ロッキーズ E 1 0 1 .000 2007年 2007年 4 0 4 0 .000
シアトル・マリナーズ E 0 .--- 0 .---
アメリカンリーグ優勝チーム[† 8] 120 68 52 .567 1903年 1903年 2024年 2023年 700 378 319 3 .542
ナショナルリーグ優勝チーム[† 7] 120 52 68 .433 1903年 1905年 2024年 2024年 700 319 378 3 .458

表彰

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2012年のシリーズ優勝記念パレードに参加したサンフランシスコ・ジャイアンツパブロ・サンドバル。左手に持っているのがシリーズMVP記念トロフィー

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ NFLアメリカンフットボール)のスーパーボウルは、玩具のスーパーボールボウル・ゲームをかけたとされる。NBAバスケットボール)のファイナルは決勝戦の意。NHLアイスホッケー)のスタンレー・カップは、杯を寄贈したカナダ総督の第16代ダービー伯爵フレデリック・スタンリーに由来する。
  2. ^ スポーツイベントのブランド価値は、スポンサー収入や入場料などそのイベントが生み出す総収入を開催日数で割ることで算出される。
  3. ^ 他の30チームは全てマリナーズが創設された1977年以降に出場経験があるため、MLBで最もワールドシリーズ進出から遠ざかっているのもマリナーズである。またワールドシリーズ出場経験チームはすべて敗戦経験があるため、敗戦経験がないのはマリナーズのみである。
  4. ^ 優勝当時の球団名はアナハイム・エンゼルス。
  5. ^ 2019年時点で優勝していないチームと敗退していないチームは全てワールドシリーズ出場2回以下のチームである。
  6. ^ 1992年1993年のワールドシリーズを連覇。アメリカ国外を本拠地としているチーム、およびエクスパンションチームによるワールドシリーズへの連続出場もこの時が初めてである。
  7. ^ a b ヒューストン・アストロズは、2005年にナショナルリーグ所属チームとして出場しており、総計もナショナルリーグ所属チームとして扱っている。
  8. ^ a b ミルウォーキー・ブルワーズは、1982年にアメリカンリーグ所属チームとして出場しており、総計もアメリカンリーグ所属チームとして扱っている。

出典

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  1. ^ Enders, Eric (2007). The Fall Classic: The Definitive History of the World Series. Sterling Publishing Company. https://archive.org/details/fallclassicdefin0000ende 
  2. ^ クリストファー・コーネル (2018年11月2日). “「史上初」尽くし―歴史に残る2018年ワールドシリーズ”. 駐日アメリカ合衆国大使館. 2023年7月6日閲覧。
  3. ^ 玉木正之 『スポーツ解体新書』 朝日新聞社朝日文庫〉、2006年、ISBN 4-02-261520-6、191-195頁。
  4. ^ 大坪正則 『メジャー野球の経営学』 集英社集英社新書〉、2002年、ISBN 4-08-720142-2、9頁。
  5. ^ ESPN.com news services, "Report: MLB, Japan champs could play," ESPN.com, January 8, 2010. 2012年5月30日閲覧。
  6. ^ a b c "World Series Origins," Snopes.com, October 28, 2010. 2012年5月30日閲覧。
  7. ^ "10. World Series - Forbes Fab 40 2017," Forbes. 2017年11月2日閲覧。
  8. ^ Bill Gorman, "Guess The World Series TV Viewership (Poll) + Historical World Series Ratings," TVbytheNumbers, October 23, 2012. 2012年12月31日閲覧。
  9. ^ Associated Press, "World Series has record-low rating," ESPN.com, October 30, 2012. 2013年1月29日閲覧。
  10. ^ "World Series Summary," MLB.com. 2012年5月30日閲覧。
  11. ^ シマンスキー他 2006、27-28頁。
  12. ^ 内田 2007、123頁。
  13. ^ シマンスキー他 2006、29-30頁。
  14. ^ "Year In Review : 1876 National League," Baseball Almanac. 2012年5月30日閲覧。
  15. ^ シマンスキー他 2006、38頁。
  16. ^ シマンスキー他 2006、39頁。
  17. ^ 内田 2007、173-174頁。
  18. ^ a b シマンスキー他 2006、65頁。
  19. ^ "Radbourn, Charles," Baseball Hall of Fame. 2012年5月30日閲覧。
  20. ^ "World Series History," Baseball Almanac. 2012年5月30日閲覧。
  21. ^ 内田 2007、27頁。
  22. ^ John Thorn, "Baseball’s Lost Chalice, Part 2," Our Game, November 4, 2011. 2012年5月30日閲覧。
  23. ^ a b シマンスキー他 2006、67頁。
  24. ^ "Year In Review : 1892 National League," Baseball Almanac. 2012年5月30日閲覧。
  25. ^ John Thorn, "Baseball’s Lost Chalice, Part 3," Our Game, November 4, 2011. 2012年5月30日閲覧。
  26. ^ John Thorn, "Professional Baseball’s First Championship," Our Game, October 29, 2011. 2012年6月9日閲覧。
  27. ^ Patrick A. McGuire, "100 years ago, pennant fever swept through Baltimore THAT WINNING SEASON," Baltimore Sun, April 3, 1994. 2012年6月9日閲覧。
  28. ^ a b c Richard Peterson, "A near-perfect story of the first World Series," Chicago Tribune, June 15, 2003. 2012年6月9日閲覧。
  29. ^ シマンスキー他 2006、67-68頁。
  30. ^ "1902 Major League Baseball Attendance & Miscellaneous," Baseball-Reference.com. 2012年6月9日閲覧。
  31. ^ a b John Saccoman, "Garry Herrmann," SABR Baseball Biography Project. 2012年6月9日閲覧。
  32. ^ "Oct 1, 1903, Pirates at Red Sox Play by Play and Box Score," Baseball-Reference.com. 2012年6月9日閲覧。
  33. ^ John Steadman, "The Last Time There Wasn't A World Series," Baltimore Sun, September 18, 1994. 2012年6月9日閲覧。
  34. ^ ナショナルズ初のWS制覇で“世界一未経験”は6球団 マ軍は「出場のない唯一のチーム」

参考文献・資料

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関連項目

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外部リンク

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