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レースオオトカゲ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
レースオオトカゲ
レースオオトカゲ
レースオオトカゲ Varanus varius
保全状況評価[1]
ワシントン条約附属書II
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: 有鱗目 Squamata
亜目 : トカゲ亜目 Sauria
: オオトカゲ科 Varanidae
: オオトカゲ属 Varanus
亜属 : オニオオトカゲ亜属 Varanus
: レースオオトカゲ V. varius
学名
Varanus varius (White, 1790)[2]
シノニム

Lacerta varia White, 1790[2]
Tupinambis variegatus Daudin, 1802[2]
Varanus bellii Dumeril & Bibron, 1836[2]

和名
レースオオトカゲ[3][4][5]
英名
Lace monitor[2][5]

レースオオトカゲVaranus varius)は、有鱗目オオトカゲ科オオトカゲ属に分類されるトカゲ。オオトカゲ属の模式種[2]。別名レースモニター[5]

分布

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オーストラリアクイーンズランド州南東部、メインバリア山脈周辺を除くニューサウスウェールズ州ビクトリア州南オーストラリア州のフリンダース山脈周辺)[5]

模式産地はニューサウスウェールズ州[2]

形態

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全長オス150 - 180センチメートル、メス120 - 150センチメートル[5]。体重3.6 - 4.5キログラム[3]。体色は暗灰色や黒褐色で、黄色の斑点が横帯状に入るが、地域変異が大きい。ニューサウスウェールズ州の個体群は喉や明色斑が青みがかる個体が多い[5]。 孵化直後の幼体は全長28センチメートル[3]。成長に伴い、体色は黒ずむ[5]

生態

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熱帯雨林やサバナ内にある森林など様々な環境に生息する[3]。都市部周辺にも生息する[4]。地表でも樹上でも活動するが、樹上棲傾向が強く幼体ではより顕著[3]。危険を感じると木を螺旋状に登って逃げる[3][4]。追いつめられると口を開けて唸り声をあげたり、後肢で直立し威嚇することもある[3]

哺乳類鳥類やその卵・雛、爬虫類、昆虫、同種も含む動物の死骸などを食べる[3]

繁殖様式は卵生。メスを巡ってオス同士では噛みつく・引っ掻く・儀式的なとっくみあい(コンバット行動・コンバットダンス)をするなどして激しく争い、この争いにより命を落とすこともある[3]。オスは頸部を振りながらメスに近づき、メスの体側面を舌で刺激してからメスの上に乗り交尾を迫る[3]。シロアリの蟻塚などに1回に6 - 12個の卵を産み、産卵後にシロアリが活動して穴を塞ぐ[3][4]。卵は6 - 8週間で孵化する[4]。母親が塞がった穴を再び開けて幼体を外へ出すとされる[3][4]

画像

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参考文献

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  1. ^ Appendices I, II and III<http://www.cites.org/>(accessed[リンク切れ] April 24, 2016)
  2. ^ a b c d e f g Varanus varius. Uetz, P. & Jiri Hosek (eds.), The Reptile Database, http://www.reptile-database.org, accessed April 17, 2016
  3. ^ a b c d e f g h i j k l 原幸治 「樹上で暮らす レースオオトカゲ」『動物たちの地球 両生類・爬虫類 8 オオトカゲ・ミミズトカゲほか』第5巻 104号、朝日新聞社1993年、234-235頁。
  4. ^ a b c d e f 越河暁洋 「レースオオトカゲ」『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』千石正一監修 長坂拓也編著、ピーシーズ、2002年、71頁。
  5. ^ a b c d e f g Go!!Suzuki 「レースオオトカゲ」『爬虫・両生類ビジュアルガイド オオトカゲ&ドクトカゲ』、誠文堂新光社2006年、28-29頁。

関連項目

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