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ルリイロツルナス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ルリイロツルナス
ルリイロツルナス
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: ナス目 Solanales
: ナス科 Solanaceae
: ナス属 Solanum
: ルリイロツルナス
S. seaforthianum
学名
Solanum seaforthianum Andrews
和名
ルリイロツルナス
英名
Brazilian nightshade
葉は深く切れ込む(2024年10月 沖縄県大宜味村)
ルリイロツルナス(2024年10月 沖縄県大宜味村)

ルリイロツルナス(瑠璃色蔓茄子、学名:Solanum seaforthianum[1]ナス科ナス属つる性多年性草本。別名:ルリイロナス,フサナリツルナス、フサナリツルナスビ。帰化植物[2][3]

特徴

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蔓の長さは2–5 mほどで幹は木化する。刺や毛は無い。葉は柔らかく、深く切れ込む羽状裂~小葉2–3対の羽状複葉で互生する。複葉長は12–22 cmで全縁、葉柄は4 cmほど。花はナス科特有の形で、腋生の集散花序に多数つき下垂する。花冠は淡青紫色で、花弁は5裂し径1.5 cmほど。中心の黄色い雄しべ5本が目立つ。通年開花。果実は径1 cmほどで、艶のある赤色に熟し美しい。果実の中に5–10個の種子を含む[4][5][6][7][2][8][3]

原産地

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熱帯アメリカ[6][8][3]、ブラジル原産[4][5][7][2]。POWOではメキシコ~ブラジル、フロリダ~西インド諸島原産で、その他の南米諸国やアフリカ~アジアの熱帯域へ導入とされる[9]

生育環境、利用

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沖縄では1950年代初頭に栽培記録があり、2000年頃には低地林の縁や藪へ逸出・野生化がみられるようになった。ヒヨドリなどによる採餌で分布を広げる。花と実を鑑賞するため、公園等へ植栽、民家でも庭植えにされる。繁殖は種子または挿し木による[4][5][6][7][2][3]

脚注

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  1. ^ ルリイロツルナス”. YList 植物和名-学名インデックス. ylist.info. 2024年11月9日閲覧。
  2. ^ a b c d (植村ほか 2015, p. 428–429)
  3. ^ a b c d (林 & 名嘉 2022, p. 56)
  4. ^ a b c (池原 1979, p. 87)
  5. ^ a b c (白井 1980, p. 28)
  6. ^ a b c (屋比久 2006, p. 36)
  7. ^ a b c (平良ほか 2009, p. 89)
  8. ^ a b (沖田原 2021, p. 448)
  9. ^ Solanum seaforthianum Andrews | Plants of the World Online | Kew Science” (英語). Plants of the World Online. 2024年11月9日閲覧。

参考文献

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  • 池原直樹「フサナリツルナスビ」『沖縄植物野外活用図鑑 第2巻 栽培植物』新星図書出版、1979年。 
  • 白井祥平「フサナリツルナスビ」『沖縄園芸植物大図鑑』 4巻《熱帯花木》、沖縄教育出版、那覇市、1980年。 
  • 屋比久壮実「フサナリツルナスビ」『花ごよみ 亜熱帯沖縄の花』アクアコーラル企画、2006年。ISBN 4990191730 
  • 平良一男; 新里隆一・仲村康和・松田正則「フサナリツルナスビ」『沖縄 花めぐり』沖縄都市環境研究会、2009年。 
  • 植村修二ほか編著『増補改訂 日本帰化植物写真図鑑 第2巻 -Plant invader 500種-』全国農村教育協会、2015年。ISBN 9784881371855 
  • 沖田原耕作『おきなわの園芸図鑑 園芸植物とその名前』新星出版、那覇市、2021年。ISBN 9784909366832 
  • 林将之; 名嘉初美『沖縄の身近な植物図鑑』ボーダーインク、2022年。ISBN 9784899824350 

外部リンク

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