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リーマン・ジーゲルの公式

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数学におけるリーマン–ジーゲルの公式(リーマン・ジ-ゲルのこうしき、: Riemann–Siegel formula)はリーマンゼータ函数の「近似函数等式」(二つのディリクレ級数の和によるゼータ函数の近似)の誤差項に対する漸近公式英語版である。この公式は、Siegel (1932) が1850年代からのベルンハルト・リーマンの未発表原稿において発見した。ジーゲルはこれをリーマン–ジーゲル積分公式(ゼータ函数の周回積分表示)から導いた。この積分公式はしばしばリーマン–ジーゲルの公式の値の計算に(ときには計算を劇的に速くするオドリツコ–シェーンハーゲ・アルゴリズム英語版と組み合わせて)用いられる。臨界帯に沿って用いるとき、公式はハーディゼータ函数に対する公式となり、しばしば有用である。

M, N を非負整数とするとき、ゼータ函数は に等しい(近似函数等式)。ただし、 は函数等式 ζ(s) = γ(1 − s) ζ(1 − s) に現れる乗因子で、周回積分 の積分路は +∞ を基点(始点および終点)とし、絶対値高々 2πM の特異点をすべて囲む。

この近似函数等式は誤差項の大きさに対する評価を与える Siegel (1932) および Edwards (1974) では、この誤差項 R(s)ℑm(s) に関する負冪の級数としての漸近展開を与えるために、この積分に最急降下法英語版を適用して、リーマン–ジーゲルの公式を導出している。応用上、s はふつう臨界帯上にとり、正整数 M, N(2πIm(s))1/2 の近くに取る。Gabcke (1979) はリーマン–ジーゲルの公式の誤差に関してよい評価を求めている。

リーマンの積分公式

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リーマンは

を示した。ここで積分路は、01 の間を通過する傾き −1 の直線である (Edwards 1974, 7.9)。

彼はこれを使って、次に示すゼータ関数の積分公式を導き出した。

関連項目

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参考文献

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  • Berry, Michael V. (1995), “The Riemann–Siegel expansion for the zeta function: high orders and remainders”, Proceedings of the Royal Society. London. Series A. Mathematical, Physical and Engineering Sciences 450 (1939): 439–462, doi:10.1098/rspa.1995.0093, ISSN 0962-8444, MR1349513, Zbl 0842.11030 
  • Edwards, H.M. (1974), Riemann's zeta function, Pure and Applied Mathematics, 58, New York-London: Academic Press, ISBN 0-12-232750-0, Zbl 0315.10035 
  • Gabcke, Wolfgang (1979) (German), Neue Herleitung und Explizite Restabschätzung der Riemann-Siegel-Formel, Georg-August-Universität Göttingen, Zbl 0499.10040, https://hdl.handle.net/11858/00-1735-0000-0022-6013-8 
  • Patterson, S.J. (1988), An introduction to the theory of the Riemann zeta-function, Cambridge Studies in Advanced Mathematics, 14, Cambridge: Cambridge University Press, ISBN 0-521-33535-3, Zbl 0641.10029 
  • Siegel, C. L. (1932), “Über Riemanns Nachlaß zur analytischen Zahlentheorie”, Quellen Studien zur Geschichte der Math. Astron. und Phys. Abt. B: Studien 2: 45–80, JFM 58.1037.07, Zbl 0004.10501  Reprinted in Gesammelte Abhandlungen, Vol. 1. Berlin: Springer-Verlag, 1966.

外部リンク

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