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ヤコフ・ミラトビッチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヤコフ・ミラトビッチ
Jakov Milatović
Јаков Милатовић


任期 2023年5月20日
首相 ドリタン・アバゾビッチ
ミロイコ・スパイッチ

モンテネグロの旗 モンテネグロ
経済開発大臣
任期 2020年12月4日2022年4月28日
首相 ズドラヴコ・クリヴォカピッチ

出生 (1986-12-07) 1986年12月7日(38歳)
ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 ユーゴスラビア
ポドゴリツァ
政党 ヨーロッパ・ナウセルビア語版英語版(2022年-現在)
出身校 セント・ジョンズ・カレッジ
モンテネグロ大学
配偶者 ミレナ・ミラトビッチ

ヤコフ・ミラトビッチモンテネグロ語: Jakov Milatovićモンテネグロ語キリル・アルファベットЈаков Милатовић1986年12月7日 - )は、モンテネグロ政治家経済学者。同国大統領、ズドラヴコ・クリヴォカピッチ政権下で経済開発大臣を歴任[1]

来歴

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ユーゴスラビア連邦共和国チトーグラード(現・ポドゴリツァ)で誕生。曽祖父と祖父はパルチザンの一員として、第一次世界大戦に従軍していた[2]

ミラトヴィッチは父親が社会主義民主党(DPS)に抗議していたため、官職に就くことに苦労したと語っている[3]。モンテネグロ大学経済学部で経済学の学部課程を修了した他にオーストリアやアメリカで研修コースを受講し、ローマ・ラ・サピエンツァ大学フェローとして在学した経験も持つ。セント・ジョンズ・カレッジ経済学修士を取得した[4]。ミラトビッチはドイツ銀行(フランクフルト)で勤務経験がある他、2014年に欧州復興開発銀行の経済・政治分析チームメンバーに選出されている。2019年にルーマニア、ブルガリア、クロアチア、スロベニアを含むEU諸国の首席エコノミストに昇進し、ブカレストの当銀行事務所に拠点を置いた[5]

政界進出

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2020年、経済開発大臣に選出された。ズドラヴコ・クリヴォカピッチ内閣で共に勤務していたミロイコ・スパイッチ財務大臣(当時)と共に「ヨーロッパ・ナウ!」経済改革プログラムを発表したが、国内で物議を醸した[6]。ズドラヴコ・クリヴォカピッチ内閣解散後に、財務大臣であったスパジッチと共にヨーロッパ・ナウセルビア語版英語版を設立。スパジッチは党首、ミラトビッチは副党首に就任した[7][8][9]。2022年の地方選挙に参加し[10]、ミラトビッチがポドゴリツァ市長候補としてポドゴリツァの組織選挙人リストの先頭に立った。しかし、ミラトビッチは市長に立候補せず、ヨーロッパ・ナウ!所属のオリベラ・インジャックセルビア語版英語版が女性初のポドゴリツァ市長となった[11]

スパジッチがセルビアとモンテネグロの二重国籍であることが判明し州選挙管理委員会(DIK)によって立候補が拒否された後、2023年3月、ミラトヴィッチ氏は2023年のモンテネグロ大統領選挙にヨーロッパ・ナウ!の後任候補として立候補した。2023年3月19日に執行された大統領選挙セルビア語版英語版の第1回目投票では得票率29.2%で1位となり、1位のミロ・ジュカノヴィチ大統領(35.2%)とともに決選投票に進んだが[12]、4月2日の投開票の結果は得票率58.9%を獲得したミラトビッチが41.1%のジュカノヴィチ大統領を破り、大統領に当選[13]。大統領就任に伴い、教皇フランシスコから祝福のメッセージを受け取った[14]。当選後の公約として反腐敗や生活水準の引き上げ、EUとの関係強化などを掲げた[15]

外交政策

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彼はモンテネグロのEUへの加盟を支持[16]。さらに2022年ロシアのウクライナ侵攻を侵略行為とみなしているため、ロシアを非難している[17]。ミラトビッチはコソボの独立承認を取り消すモンテネグロの提案は非現実的であるとし、コソボは国際的に認められた国であると述べた[18]

私生活

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妻のミレナ・ミラトビッチとの間に3人の子供を儲けた。ミラトビッチはセルビア正教会クリスチャンであり、オストログ修道院セルビア語版英語版で洗礼を受けた[19]

脚注

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  1. ^ モンテネグロ大統領選、元経済相が勝利へ”. ロイター. 2023年5月21日閲覧。
  2. ^ JAKOV MILATOVIĆ: Glasao sam za nezavisnost Crne Gore 2006. godine!” [JAKOV MILATOVIĆ: I voted for the independence of Montenegro in 2006!] (セルビア語). kurir.rs. 19 March 2023時点のオリジナルよりアーカイブ2023年5月21日閲覧。
  3. ^ Ko je Jakov Milatović koji tvrdi da će “Mila poslati u penziju”?”. istinomer.rs. 2023年5月21日閲覧。
  4. ^ 閣僚候補者の略歴”. n-line.com. 2023年5月21日閲覧。
  5. ^ Ovo su biografije kandidata za nove ministre” [These are the biographies of the candidates for the new ministers]. vijesti.me. 5 November 2020時点のオリジナルよりアーカイブ2023年5月21日閲覧。
  6. ^ Spajić, Milatović: Čvrsto stojimo iza programa Evropa sad! onako kako ga je Vlada predložila” [Spajić, Milatović: We firmly stand behind the program Europe now! as proposed by the Government]. 23 October 2022時点のオリジナルよりアーカイブ23 October 2022閲覧。
  7. ^ Spajić i Milatović u ponedjeljak predstavljaju Pokret "Evropa sad!"” [On Monday, Spajić and Milatović will present the Movement "Europe now!"] (25 June 2022). 2023年5月21日閲覧。
  8. ^ Bivši ministri osnovali novu političku stranku u Crnoj Gori” (セルビア語). Radio Slobodna Evropa (2022年6月27日). 2023年5月21日閲覧。
  9. ^ Želja pokreta "Evropa sad" je da nastupi na izborima u svim opštinama” (ボスニア語). RTCG - Radio Televizija Crne Gore - Nacionalni javni servis. 2023年5月21日閲覧。
  10. ^ "Evropa sad" izlazi na lokalne izbore, misija Pokreta: Prosječna plata 1.000 eura, minimalna penzija 450 eura, bez nezaposlenih...” ["Europe now" goes to local elections, the mission of the Movement: Average salary 1,000 euros, minimum pension 450 euros, no unemployed...]. Pobjeda. 28 June 2022時点のオリジナルよりアーカイブ2023年5月21日閲覧。
  11. ^ Vijesti (2023年4月13日). “Olivera Injac prva žena na čelu Podgorice” (セルビア語). NOVA portal. 2023年5月20日閲覧。
  12. ^ “Montenegro’s President Djukanovic Eyes Likely Defeat in Run-off Vote”. Balkan Insight. (2023年3月20日). https://balkaninsight.com/2023/03/20/montenegros-president-djukanovic-eyes-likely-defeat-in-run-off-vote/ 2023年3月20日閲覧。 
  13. ^ “Presidential runoff in Montenegro – end of the Djukanovic era”. N1. (2023年4月3日). https://n1info.ba/english/news/presidential-runoff-in-montenegro-end-of-the-djukanovic-era/ 2023年4月4日閲覧。 
  14. ^ Papa Franjo čestitao Milatoviću početak mandata”. RTCG - Radio Televizija Crne Gore - Nacionalni javni servis. 2023年5月20日閲覧。
  15. ^ モンテネグロ大統領選、元経済相が勝利へ”. newsweekjapan.jp. 2023年5月21日閲覧。
  16. ^ Milatović: Uvešću Crnu Goru u EU, a sjever Crne Gore preporoditi” [Milatović: I will bring Montenegro into the EU, and the north of Montenegro will be reborn] (モンテネグロ語). vijesti.me. 19 March 2023時点のオリジナルよりアーカイブ19 March 2023閲覧。
  17. ^ Jakov Milatović: Rusija je izvršila agresiju na Ukrajinu, Crna Gora će se u potpunosti držati političkog kursa EU” [Jakov Milatović: Russia has committed aggression against Ukraine, Montenegro will fully adhere to the political course of the EU]. Politika Online. 7 April 2023閲覧。
  18. ^ Nikolić, Mirjana (2023年4月5日). “Milatović: Crna Gora još snažnije prema EU, Kosovo je završena priča” [Milatović: Montenegro even more strongly towards the EU, Kosovo is the end of the story] (セルビア語). N1. 2023年4月7日閲覧。
  19. ^ Ko je Jakov Milatović kandidat za ministra za ekonomski razvoj” [Who is Jakov Milatović, the candidate for Minister of Economic Development] (モンテネグロ語). Biznis CG (5 November 2020). 20 November 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年5月21日閲覧。
先代
ミロ・ジュカノヴィッチ
モンテネグロ大統領
5代: 2023年5月20日 -
次代
現職