ヤガ上科
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ヤガ上科 | ||||||||||||||||||||||||
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エゾオオバコヤガ 原名亜種 Diarsia dahlii dahlii
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Noctuoidea | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
ヤガ上科 | ||||||||||||||||||||||||
科 | ||||||||||||||||||||||||
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ヤガ上科 (Noctuoidea) は、鱗翅目(チョウ目)に属する上科の一つ。鱗翅目の中で最大の上科であり、約4万[1]から7万種[2]を含む。日本からは約1700種が知られている[3]。
下位分類
[編集]近年は分子系統学の発展に伴ってさまざまな新しい分類体系が提案されるようになっており、種数の多さと多様さも相まって下位分類は流動的で安定していない[4][5]。
ここでは、古典的な分類体系であるGeorge F. Hampsonの体系[6]および、比較的新しい体系であるKristensenら(2007)[5]とZahiriら (2011, 2012)[7][8]の三つの体系を、いくつかの亜科および族の情報とともに紹介する。和名は特記がない限り、駒井ら (2011)[9]および神保 (2020)[3]に依拠する。
19世紀末から20世紀初頭にかけて形作られた伝統的な分類体系であり、後続の分類体系にも大きな影響を与えている[4][6]。
- シャチホコガ科 Notodontidae
- ヒトリガ科 Arctiidae
- トラガ科 Agaristidae
- ヤガ科 Noctuidae
- フサヤガ亜科 Euteliinae
- カノコガ科 Syntomiidae
- ドクガ科 Lymantriidae
- ヒトリモドキガ科 Hypsidae (Aganaidae)
日本では科として一般的なドクガ類およびヒトリガ類をヤガ科の亜科としている。
- ミナミシャチホコガ科 Oenosandridae
- ニセシャチホコガ科 Doidae
- シャチホコガ科 Notodontidae
- アツバモドキガ科 Micronoctuidae
- ヤガ科 Noctuidae
- トモエガ亜科 Erebinae
- フサヤガ亜科 Euteliinae
- コブガ亜科 Nolinae
- ヒトリモドキガ亜科 Aganainae
- ヒトリガ亜科 Arctiinae
- カノコガ族 Syntomini
- ドクガ亜科 Lymantriinae
- トラガ亜科 Agaristinae
- モンヤガ亜科 Noctuinae
分子系統解析に基づき、ヤガ科からErebidae科を分離し、ドクガ類およびヒトリガ類をErebidae科の亜科とする。Erebidae科は日本ではまだ一般的な分類群ではなく学名をそのまま用いる場合もあるが[10]、和名として「トモエガ科」を用いる例が見られる[11][12]。
- シャチホコガ科 Notodontidae
- ミナミシャチホコガ科 Oenosandridae
- フサヤガ科 Euteliidae
- ヤガ科 Noctuidae
- トラガ亜科 Agaristinae
- コブガ科 Nolidae
- Erebidae 科
- ドクガ亜科 Lymantriinae
- ヒトリモドキガ亜科 Aganainae
- ヒトリガ亜科 Arctiinae
- カノコガ族 Syntomini
- ミジンアツバ亜科 Hypenodinae
- アツバモドキ族 Micronoctuini
脚注
[編集]- ^ Zhang, Z.-Q., ed (2011-12-23) (英語). Animal biodiversity: An outline of higher-level classification and survey of taxonomic richness. Zootaxa. 3148. Magnolia Press. p. 217. ISBN 9781869778491
- ^ Ian Kitching; John E. Rawlins (1998). Niels P. Kristensen. ed. “19. The Noctuoidea”. Lepidoptera: Moths and Butterflies 1. Handbuch der Zoologie/Handbook of Zoology: 355-401 2020年12月23日閲覧。.
- ^ a b 神保宇嗣 (2020年). “List-MJ 日本産蛾類総目録 version 3”. 2020年12月23日閲覧。
- ^ a b 神保宇嗣 (2008年). “List-MJ 日本産蛾類総目録”. 2020年12月23日閲覧。
- ^ a b c Niels P. Kristensen; Malcolm J. Scoble; Ole Karsholt (2007). “Lepidoptera phylogeny and systematics: the state of inventorying moth and butterfly diversity”. Zootaxa 1668 (1): 699?747. doi:10.11646/zootaxa.1668.1.30 2020年12月23日閲覧。.
- ^ a b c Ian Kitching (1984). “An historical review of the higher classification of the Noctuidae (Lepidoptera)”. Bulletin of the British Museum (Natural Hististory) Entomology. 49 (3): 153-234 2020年12月23日閲覧。.
- ^ a b Reza Zahiri; Ian J. Kitching; J.Donald Lafontaine; Marko Mutanen; Lauri Kaila; Jeremy D.HollowaY; Niklas Wahlberg (2011). “A new molecular phylogeny offers hope for a stable family level classification of the Noctuoidea (Lepidoptera)”. Zoologica Scripta 40 (2): 158-173. doi:10.1111/j.1463-6409.2010.00459.x 2020年12月23日閲覧。.
- ^ a b Reza Zahiri (2012). Molecular Systematics of Noctuoidea (Insecta, lepidoptera). ISBN 978-951-29-5015-7 2020年12月26日閲覧。
- ^ 駒井古実、吉安裕、那須義次 ほか 編『日本の鱗翅類 : 系統と多様性』東海大学出版会、2011年。ISBN 978-4-486-01856-8 。
- ^ 阪上洸多、徳平拓朗、松尾隆人「兵庫県カトカラ図鑑」(PDF)『きべりはむし』第39巻第2号、2017年、25-36頁、2020年12月26日閲覧。
- ^ 柳田慶浩, 福田輝彦, 中尾健一郎. “Digital Moths of Asia - トモエガ科”. 2020年12月23日閲覧。
- ^ 綿引大祐、吉松慎一、竹内浩二、大林 隆司、永野裕「日本新記録属の新種シマイスノキアツバの小笠原諸島からの記載とそのDNAバーコード情報(トモエガ科,アツバ亜科)」『蝶と蛾』第68巻第2号、2017年、53-60頁、doi:10.18984/lepid.68.2_53、NAID 130006242752、2020年12月23日閲覧。