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ミンコフスキー距離とは、ノルム線型空間における距離計量で、ユークリッド距離およびマンハッタン距離を一般化したものと言える。ドイツの数学者ヘルマン・ミンコフスキーにちなんで名付けられた。
ミンコフスキー距離の次数を「
(ただし、
は整数)」とした時、点
と点
(ただし、
および
)の距離は、以下のように定義される。
![{\displaystyle D\left(X,Y\right)=\left(\sum _{i=1}^{n}|x_{i}-y_{i}|^{p}\right)^{\frac {1}{p}}}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/4ed8b780e0d3224880760b1745c444481590ee86)
の場合においては、ミンコフスキー距離はミンコフスキーの不等式の結果を満たす距離計量となる。もし
だった場合、点(0,0)と点(1,1)の間の距離は
となるが、双方の点と点(0,1)との間の距離は1となる。これは三角不等式に反するので、
の時は距離計量にはならない。しかし、このような距離計量は、単に
という冪指数を除去するだけで得られる。この距離計量は同時にF-ノルムでもある。
ミンコフスキー距離は通常、
が1または2の場合が用いられ、これはそれぞれマンハッタン距離とユークリッド距離に対応する。特殊な場合であるが、
が無限に発散する場合はチェビシェフ距離が得られる。
![{\displaystyle \lim _{p\to \infty }{\left(\sum _{i=1}^{n}|x_{i}-y_{i}|^{p}\right)^{\frac {1}{p}}}=\max _{i=1}^{n}|x_{i}-y_{i}|.\,}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/a25e6422d6342df00a038d97507e8ff9a6d56b04)
同様に、
が負の無限大に発散する場合は、このような式になる。:
![{\displaystyle \lim _{p\to -\infty }{\left(\sum _{i=1}^{n}|x_{i}-y_{i}|^{p}\right)^{\frac {1}{p}}}=\min _{i=1}^{n}|x_{i}-y_{i}|.\,}](https://wikimedia.org/api/rest_v1/media/math/render/svg/ad345c16b138419459825cde6172a0e35ce55c4f)
ミンコフスキー距離は、点Pと点Qの間の成分ごとの差の累乗平均の倍数と見なすこともできる。
以下の図は、
の値を様々に変化させた時の単位円(中心から等しい距離にある全ての点の集合)を示している。
関連項目[編集]
External links[編集]
Simple IEEE 754 implementation in C++
NPM JavaScript Package/Module