ミネラル郡 (ウェストバージニア州)
ウェストバージニア州ミネラル郡 | |
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設立 | 1866年 |
郡庁所在地 | カイザー |
面積 - 総面積 - 陸 - 水 |
852 km2 (329 mi2) 850 km2 (328 mi2) 3 km2 (1 mi2), 0.43% |
人口 - (2010年) - 密度 |
28,212人 32人/km2 (83人/mi2) |
標準時 | 東部: UTC-5/-4 |
ウェブサイト | www |
ミネラル郡(英: Mineral County)は、アメリカ合衆国ウェストバージニア州の北東部に位置する郡である。2010年国勢調査での人口は28,212人であり、2000年の27,078人から4.2%増加した[1]。郡庁所在地はカイザー市(人口5,439人[2])であり、同郡で人口最大の都市でもある。
ミネラル郡はメリーランド州にも跨るカンバーランド大都市圏に属している。
歴史
[編集]古代
[編集]ミネラル郡となった地域には数千年前から川沿いの高台に先住民族が住んでいた。考古学調査によって紀元前1000年から同200年のものとされるアデナ文化の遺物が見つかっている。かれらは儀式や埋葬用に土地盛りマウンドを建設した、初期インディアン文化に入っている。その文化の名残が州内全体で発見されてきた。その後に別のインディアン部族が続いた。
ヨーロッパ人と海岸地域で接触した後に北方との毛皮交易が増大し、現在のニューヨーク州を本拠地にしていたハウデノソーニー族、すなわちイロコイ連邦が新しい狩猟場を求めてオハイオ・バレーに移動してきた。17世紀までに他の部族を征服して西方に追いやり、この地域を狩猟のために確保した。
州成立以後
[編集]ミネラル郡が設立されたのは、ウェストバージニア州が州になった1863年の後のことだった。1866年、ウェストバージニア州議会の法により、ハンプシャー郡から分離して設立された。郡名は特に石炭が埋蔵されていたので、鉱物からミネラルと名付けられた。
歴史的な場所
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郡政府
[編集]郡政委員会
[編集]ミネラル郡は郡は、3人の委員で構成される郡政委員会が統治している。委員は3つの小選挙区からそれぞれ1人が選ばれ、任期は6年間であり、偶数年毎に1人が改選されている。行政体としての郡政委員会は、予算関連事項や郡政府一般管理について責務がある。郡政委員会はウェストバージニア州憲法に規定される自治権を持っていない[3]。
小委員会
[編集]- ミネラル郡企画委員会は土地利用条例を管理している。州法の下に運営されている[4]。下部組織として、工業団地建設、洪水制御、氾濫原管理がある。委員は郡政委員会が指名し、任期は3年間である。
- ミネラル郡開発公社は工業団地を管理し、企業誘致を行っている。
郡事務官
[編集]郡事務官は6年任期で選出される。主な任務と責務は2つある。1つは郡政委員会の財務担当と書記官である。もう1つは郡内で登記され記録される文書に対して手数料を徴収することである。郡の公式記録は恒久的な記録と見なされている。
郡政委員会は事務官を通じて権利証書などの文書を提出記録し、そこに保管させる。遺言検認、代表、監視者、委員会、管理人の指名と資格付与およびその報告の判断にかんして権限がある。事務官は選挙の記録、給与と予算の決算書、および支払可能な明細書を保管する。
工業団地
[編集]ミネラル郡経済開発公社がカイザーに近い工業団地を運営し、鉄道の敷設を計画しており、またフォートアシュビー近くでは光ファイバーケーブルと無線インターネットを配している。
地理
[編集]アメリカ合衆国国勢調査局に拠れば、郡域全面積は329平方マイル (852 km2)であり、このうち陸地328平方マイル (849 km2)、水域は1平方マイル (4 km2)で水域率は0.43%である[5]。
管理地区
[編集]郡は6つの管理地区に分割されている。
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交通
[編集]- グレーター・カンバーランド地域空港
- 鉄道
- CSXトランスポーテーションが、郡の北側境界であるポトマック川岸を走っている
- アムトラックは、リッジリーのポトマック川対岸、メリーランド州カンバーランドで利用できる。カイザーにあった駅は1980年代に閉鎖された
主要高規格道路
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山
[編集]アレゲイニー・フロントの北端が郡内にあり、郡内最高地点がそこにある。標高は3,104フィート (946 m) である。そこにある火の見櫓から晴れた日にはペンシルベニア州、メリーランド州、ウェストバージニア州、バージニア州の4州を見ることができる。アレゲイニー・フロントは郡内最大の山であり、またその北端ではグリーン山とも呼ばれる。郡南西部、アレゲイニー台地の上にエルクガーデンの町がある。ポトマック川バレーがこの山の西と北にあり、ニュークリーク・バレーはその東にある。
ニュークリークとパターソンクリーク・バレーの間にノブリー山がある。南はグラント郡との郡境から北のリッジリーのあるポトマック川まで伸びており、郡内で最も長い山である。
パターソンクリーク・バレーの東には一連の低い丘陵があり、ハンプシャー郡との郡境になっている。
河川
[編集]- ポトマック川北支流が最大の川であるが、実際には郡内に入っていない。郡と北境界かつ州境となり、境界線は南岸の低水位線と定義されている。ジェニングス・ランドルフ湖がこの流域にある
- ニュー・クリークはカイザーでポトマック川北支流に合流する。水源はグラント郡のダム第14号である。カイザー市の上水を提供している
- パターソン・クリークはカンバーランドの東でポトマック川に合流する。水源はグラント郡にある。その流域はミネラル郡の3分の2をカバーしている
鉱物資源
[編集]アレゲイニー・フロントの東で天然ガスと鉄鉱石鉱床が発見されている。現在は鉄を生産していないが、19世紀に使われた製鉄炉が放棄されたまま残されている。
隣接する郡
[編集]- アリゲイニー郡 (メリーランド州) - 北
- ハンプシャー郡 - 東
- ハーディ郡 - 南
- グラント郡 - 南西
- ガレット郡 (メリーランド州) - 西
アリゲイニー郡 (メリーランド州) | ||||
ガレット郡 (メリーランド州) | ハンプシャー郡 | |||
ミネラル郡 | ||||
グラント郡 | ハーディ郡 |
人口動態
[編集]人口推移 | |||
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年 | 人口 | %± | |
1870 | 6,332 | — | |
1880 | 8,630 | 36.3% | |
1890 | 12,085 | 40.0% | |
1900 | 12,883 | 6.6% | |
1910 | 16,674 | 29.4% | |
1920 | 19,849 | 19.0% | |
1930 | 20,084 | 1.2% | |
1940 | 22,215 | 10.6% | |
1950 | 22,333 | 0.5% | |
1960 | 22,354 | 0.1% | |
1970 | 23,109 | 3.4% | |
1980 | 27,234 | 17.9% | |
1990 | 26,697 | −2.0% | |
2000 | 27,078 | 1.4% | |
2010 | 28,212 | 4.2% |
基礎データ
人種別人口構成
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年齢別人口構成
世帯と家族(対世帯数)
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収入[編集]収入と家計 |
都市と町
[編集]法人化市と町
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未編入の町
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教育
[編集]高等教育機関
[編集]2年制のポトマック州立カレッジがカイザーにある。南北戦争でフラー砦があった場所である。
イースタン・ウェストバージニア・コミュニティ工科カレッジが、ミネラル郡職業訓練学校で授業を行っている。
公立高校
[編集]郡内には、ショートギャップ近くにあるフランクフォート高校と、カイザーの南にあるカイザー高校がある。
観光
[編集]公園とレクリエーション地域
[編集]ラレニム公園
[編集]ミネラル郡が所有する広さ365エーカー (1.48 km2) の公園。10のテーブルがある2つのパビリオンがあり、600席の円形劇場もある。またリトルリーグ野球場とソフトボール場がある。
バーナム急流地域
[編集]ミネラル郡が所有する広さ40エーカー (0.16 km2) の公園。長さ4マイル (6 km) のレイル・トレイルがある。ポトマック川北支流の約1マイル (1.6 km) が接している。別に急流は7マイル (11 km) ある。
ジェニングス・ランドルフ湖
[編集]ジェニングス・ランドルフ湖はアメリカ合衆国上院議員ジェニングス・ランドルフの名を冠し、エルクガーデンに近く、広さは952エーカー (3.85 km2)、湖岸線は13マイル (21 km) ある。
著名な出身者
[編集]- リンディ・イングランド、バグダッドのアブグレイブ刑務所におけるイラク人捕虜虐待に関連して、アメリカ陸軍の軍事裁判において有罪判決を受けた軍人のうちの1人
- ジョン・クルック、メジャーリーグベースボールで活躍した元野球選手
- レオ・マゾーニー、元マイナー野球選手で、元メジャーリーグベースボール投手コーチ
脚注
[編集]- ^ Quickfacts.census.gov - Mineral County Archived 2011年7月14日, at WebCite - accessed 2011-12-06.
- ^ Quickfacts.census.gov - Keyser, West Virginia - accessed 2011-12-06.
- ^ “West Virginia State Constitution” (PDF). West Virginia State Legislature. 2013年2月15日閲覧。
- ^ West Virginia State Code
- ^ “Census 2010 U.S. Gazetteer Files: Counties”. United States Census. 2013年4月13日閲覧。