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ミキストリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ミキストリ (miquiztli) は、アステカ暦日法における6番目の日である。

アステカにおけるミキストリ

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アステカの暦には365日周期の物、260日周期の物、584日周期の物の3種類があった[1]。このうち260日の暦法であるトナルポワリでは、13の数字(トレセーナ)と20の暦日名(センポワリ)を組み合わせて260日を表現した。ミキストリはこのセンポワリの6番目にあたる日であり、「死」を意味する[2]

センポワリの20日はそれぞれ方位[3]・守護神・吉凶[4]が定められている。ミキストリの場合は方位は北、守護神は月の神テクシステカトルないしはメツトリ (Metztliであり、吉凶は凶である[5][6]

トナルポワリの初日にあたる「1のシパクトリ英語版」から数えて26日目となる「13のミキストリ」[7]は、死の神と関連付けられた。同様に66日目となる「1のミキストリ」は食料の神としてのテスカトリポカと、226日目となる「5のミキストリ」は太陽神トナティウないし花の王子ショチピリと関連付けられた。

コデックス(絵文章)において、ミキストリは骸骨、あるいは頭蓋骨の絵文字で表現されている。頭蓋骨の絵文字には穴が描かれていることがあるが、これはミキストリの絵文字がツォンパントリ英語版と呼ばれる台に並べるために穴を開けた頭蓋骨を描いたものであることによる[2]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ ジョーンズ 2002, p. 239.
  2. ^ a b ジョーンズ 2002, p. 332.
  3. ^ 東・北・西・南の四方位。
  4. ^ 吉・凶・中性の3種。
  5. ^ ジョーンズ 2002, p. 116.
  6. ^ ニコルソン 1992, p. 241.
  7. ^ 「13のミキストリ」という呼び名ではあるが、これは暦の上では2回目のミキストリにあたる。こうした独特の数え方についてはトナルポワリを参照。

参考文献

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  • ジョーンズ, デイヴィッド・M、ブライアン・L・モリノー 著、蔵持不三也 他 訳『ヴィジュアル版 世界の神話百科 アメリカ編』原書房、2002年。ISBN 4-562-03519-6 
  • ニコルソン, アイリーン 著、松田幸雄 訳『マヤ・アステカの神話』青土社、1992年。ISBN 4-7917-5227-9