マージン・コール
マージン・コール | |
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Margin Call | |
監督 | J・C・チャンダー |
脚本 | J・C・チャンダー |
製作 |
ロバート・オグデン・バーナム マイケル・ベナローヤ ニール・ドッドソン Joe Jenckes Corey Moosa ザカリー・クイント |
製作総指揮 |
ジョシュア・ブラム マイケル・コルソ カーク・ダミコ カシアン・エルウィズ ローズ・ガングーザ アンソニー・グダス ランディ・マニス ローラ・レスター |
出演者 |
ケヴィン・スペイシー ポール・ベタニー ジェレミー・アイアンズ ザカリー・クイント ペン・バッジリー サイモン・ベイカー メアリー・マクドネル デミ・ムーア スタンリー・トゥッチ |
音楽 | ネイサン・ラーソン |
撮影 | フランク・G・デマルコ |
編集 | ピート・ボドロー |
製作会社 | ビフォア・ザ・ドア・ピクチャーズ |
配給 |
ロードサイド・アトラクションズ アメイジングD.C. |
公開 |
2011年1月25日(SFF) 2011年10月21日 劇場未公開 |
上映時間 | 109分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 3.4-3.5百万ドル(概算)[1][2][3] |
興行収入 | $5,743,714[3] |
『マージン・コール』(原題:Margin Call)は、2011年のアメリカ映画。アメリカ大手投資銀行(リーマン・ブラザーズをモデルとしている[4][5])の24時間を舞台とし、2007年に発生したリーマン・ショック/世界金融危機に焦点を当て[6][7]、金融危機のあいだに従業員たちが取る行動が描かれる[8]。
2011年1月にサンダンス映画祭で初上映され、10月21日にアメリカ合衆国で劇場公開された。日本では劇場公開されず、2012年2月3日にDVDが発売された。
あらすじ
[編集]ウォール街のとある投資銀行で、非公表の大量解雇が断行された。即日退去を言い渡されたリスク管理部門の責任者エリック・デール(スタンリー・トゥッチ)は、「Be careful.(用心しろ)」という意味深な言葉を残し、USBメモリーを部下のピーター・サリヴァンに手渡した。その晩、USBのデータを分析したピーターは、会社のポートフォリオにおける不動産担保証券(MBS,いわゆるサブプライム商品)の価格変動率(Volatility)が、HV(ヒストリカル・ボラティリティ;過去のデータに基づいて算出した変動率)を上回る可能性があることに気が付いた。過度のレバレッジにより会社の資産が25%減少すれば、時価総額(Market cap)を上回る損失を負いかねない。すなわち、会社は総資産を超える損害リスクのある大量のMBSを保有している、という結論に達する。既に状況は逼迫しており、明日にもリスクが顕在化する危険があった。上司のウィル・エマーソン(ポール・ベタニー)とサム・ロジャース(ケヴィン・スペイシー)は緊急役員会の招集を進言する。会社の存亡の瀬戸際で役員達が導き出した結論は、市場が気付く前に全ての不良資産(Toxic assets)を早急に売りさばくことだった。サムは「無価値のものを誰にも知られないように売りぬく」という決定は、顧客や市場の信頼を失うことが明白であり、自分の信念に反すると社長に抵抗する。エリックも脅され会社に戻される。結局、取締役会の決定として出された指示を部下に伝達し、実行する。当然の事ながら自分もリストラされると覚悟していた。しかし、成し遂げたサムが聞いたのは「お前は生き残った」という言葉だった。「MBSを売り抜くことを指示した」自分の部下の多くが解雇されている中、自分だけ生き残ったことを知り、サムはいたたまれず社長に「辞める」というが……
キャスト
[編集]役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
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サム・ロジャース | ケヴィン・スペイシー | 石原辰己 |
ウィル・エマーソン | ポール・ベタニー | 西垣俊作 |
ジョン・チュルド | ジェレミー・アイアンズ | 龍波しゅういち |
ピーター・サリヴァン | ザカリー・クイント | 畠山豪介 |
セス・ブレッグマン | ペン・バッジリー | 佐藤俊輔 |
ジャレッド・コーエン | サイモン・ベイカー | 瀬水暁 |
マリー・ロジャース | メアリー・マクドネル | |
エリック・デール | スタンリー・トゥッチ | 真田雅隆 |
サラ・ロバートソン | デミ・ムーア | 白土麻子 |
ラメシュ・シャー | アーシフ・マンドヴィ | 八木隆典 |
ヘザー・バーク | アシュリー・ウィリアムズ | 吉利麻里 |
ルイス・カーメロ | アル・サピエンザ | 八木隆典 |
製作
[編集]当初は自主映画として制作された。主要撮影は2010年1月21日にニューヨークで始まった[6]。80パーセント以上はワン・ペン・プラザの42階で撮られた[9][10]。本作はザカリー・クイントの製作会社であるビフォア・ザ・ドア・ピクチャーズによって製作された[11]。
公開
[編集]2011年1月にユタ州パークシティで行われたサンダンス映画祭でプレミア上映された。翌2月には第61回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で上映され、金熊賞を争った[12][13]。
評価
[編集]Rotten Tomatoesでは99件のレビューで肯定的なものは86%となっている[14]。Metacriticでは37件のおレビューでポジティブなものが31件、どちらともいえないものが5件であり、ネガティヴなものが1件であり、平均点は100点満点で76点となった[15]。『ザ・ニューヨーカー』では「これまで作られたウォール街映画で最高」と書かれた[16]
参考文献
[編集]- ^ Kilday, Gregg (2011年11月4日). “Occupy Wall Street Boosts 'Margin Call' in Oscar Race”. The Hollywood Reporter. 2011年11月4日閲覧。
- ^ Dodes, Rachel (2011年10月20日). “Kevin Spacey Says Bankers Are People Too”. The Wall Street Journal. 2011年11月7日閲覧。
- ^ a b “Margin Call (2011)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2011年11月14日閲覧。
- ^ Kay, Jeremy, "Margin Call is a fine crash movie, but no banker", The Guardian (UK), Tuesday 25 January 2011
- ^ Grynbaum, Michael M., "Wall Street, With Calm, Not Hysteria", The New York Times, October 12, 2011
- ^ a b Dash, Eric (2010年1月22日). “Citi Goes Hollywood for Spacey and Crew”. The New York Times 2010年1月27日閲覧。
- ^ Fleming, Mike (2010年9月13日). “Margin Call Director J.C. Chandor Snags Big Warner Bros Writing Gig From DiCaprio”. Deadline New York 2010年10月6日閲覧。
- ^ Kit, Borys (2010年1月15日). “Simon Baker, Paul Bettany eye indie drama”. The Hollywood Reporter. オリジナルの2010年6月23日時点におけるアーカイブ。 2010年1月27日閲覧。
- ^ Wallace. Benjamin, "What’s Up, Spock?: He might be a famous Vulcan, but Zachary Quinto has no problem being fully human", New York Magazine, October 16, 2011
- ^ Jon Chesto, "Director of “Margin Call” didn’t need a big budget to depict Wall Street’s mortgage meltdown",WickedLocal.com
- ^ “Before The Door Pictures, official website”. Google. 2011年11月14日閲覧。
- ^ “The Competition of the 61st Berlinale”. Berlinale. 2011年1月20日閲覧。
- ^ “Spacey, Moore and 3D in focus at Berlin film fest”. Yahoo News. 2011年1月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年1月20日閲覧。
- ^ “Margin Call”. 2011年11月14日閲覧。
- ^ “Margin Call Film Reviews at Metacritic.com”. Metacritic. CBS Interactive. 2011年11月14日閲覧。
- ^ “All That Glitters”. The New Yorker (2011年10月31日). 2011年11月14日閲覧。