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マヨヒガ (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マヨヒガ
ジャンル 「探索アドベンチャーゲーム
対応機種 Microsoft Windows(7/95)
開発元 oumi(逢海、サークル名:小麦畑)
人数 1人
メディア ダウンロードゲーム
発売日 2004年7月9日
最新版 1.2/ 2006年4月30日
エンジン RPGツクール2000
その他 フリーウェア
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マヨヒガ』は、2004年7月9日フリーウェアとして公開されたRPGツクール2000製のアドベンチャーゲーム。関連作品である『オシチヤ』については後述する。

マヨヒガ

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概要

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祭りがあった日の夜にさらわれた主人公の幼い少女が、妖怪の住む屋敷からの脱出を試みるというストーリーとなっている。ゲーム中に登場するアイテムは装備することによって効果を発揮する。そして「松ヤニ玉」は印のついた提灯の前で使用すると「影小僧」からヒントをもらうことができ、特定の場所ではイベントも発生する。なお本作には5種類のエンディングデモが用意されている。

作者oumi(逢海)は、題材として「調べ物しなくてもまあまあ前提知識がある民俗系」を選び、僅か10日間で完成させた作品であったと述べている[1]

評価

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ふりーむのレビュー記事では「RPGツクールを使った謎解きアドベンチャーだけに最初は少し違和感を感じた」としつつも、「ユニークなキャラが数多く存在し、緊迫した化け物屋敷の中でありながらも、どこか和やかな雰囲気で物語が進む点に好感が持てた」と評されている。また「目立ったシステムは無いものの、一つ一つの設定や"謎"がしっかりできて」いる点も評価されている[2]

朝日新聞のコーナー「ソフ得」では「随所になかなかのセンスが光って」いると評価された[3]。このコーナーを担当した鐸木能光は「ストーリーの背景にある『教養』や哲学がかいま見られる」作品であり、「質の高いソフトが無料公開されている」ことに「同じ『娯楽作家』としては複雑な気持ちになる」と述べている[4]

オシチヤ

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オシチヤ
ジャンル 「探索アドベンチャーゲーム」
対応機種 Microsoft Windows(7/95)
開発元 oumi
人数 1人
メディア ダウンロードゲーム
発売日 2006年6月8日
最新版 2.08/ 2013年10月5日
エンジン RPGツクール2000
その他 フリーウェア
要RPGツクール2000 RTP
コンテストパーク銅賞受賞作
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オシチヤ』は、コンテストパークWeb 2006 summer2006年6月8日結果発表)において銅賞を受賞したRPGツクール2000製のアドベンチャーゲーム。

概要

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作者oumiは「『マヨヒガ』に出すことができなかった大好きな妖怪たち」を登場させるために制作したとしており[5]、「妖怪好きが作ったので、ウロウロする妖怪を見て楽しんでくれるとうれしい」と述べている[6]。また「勢いで作った」とされる『マヨヒガ』とは「別切り口」による作品であって、それぞれ「扱っている要素」が異なるとも述べている[1]

主人公の幼い「おんなのこ」が、すねこすりの助力を得て妖怪の住む屋敷から脱出するというストーリーになっている。「おんなのこ」とすねこすりはそれぞれが異なる能力を持っており、プレイヤーは操作キャラクターを切り替えながらゲームを進めてゆく。『マヨヒガ』と同じくアイテムは装備することによって効果を発揮する。そして本作には7種類のエンディングデモが用意されている。

なお『マヨヒガ』や『オシチヤ』におけるチュートリアルのステップアップ設計について、oumiは「当時はそんなに意識してなかった」としながらも「プレイヤーはテキストで説明されても読み流す」ため「プレイしている中で、自然とルールを覚えられる構造がいい」との考えを述べている[7]

評価

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コンテストパークでは「凝ったゲームシステムを持つ完成度の高い作品」と評価されて銅賞を受賞している。一方で「難解な謎解きイベントが多く、なかなかシナリオを進められないジレンマを強く感じてしまった」「もっとストーリー性の強い作品に仕上げてほしかった」「もしくは謎解きイベントをもっと物語と絡められたら、よかったかもしれない」とも評されている[6]

またベクターの「新着ソフトレビュー」では、「最大の魅力は、やはりシステムを活かした『謎解き』だろう」と評価されており、「『すねこすり』をはじめとする、奇妙な妖怪たちによる独特の世界観も楽しい」と評されている。またゲーム中に登場する「妖怪図鑑」を埋める楽しみもあるともされている[5]

Crowdrive Gamesでは、『マヨヒガ』と『オシチヤ』について「むかし話のような雰囲気の、すこし不思議な世界を覗くことができる」作品と評しており、民俗学に関心をもつ作者だからこそ作ることができたゲームであるとしている[8]

脚注

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関連項目

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外部リンク

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