マティアス&マキシム
マティアス&マキシム | |
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Matthias & Maxime | |
監督 | グザヴィエ・ドラン |
脚本 | グザヴィエ・ドラン |
製作 |
グザヴィエ・ドラン ナンシー・グラン ナタリエル・カルミッツ エリーシャ・カルミッツ |
製作総指揮 |
フィービー・グリーンバーグ マイケル・クロニッシュ ミヒェル・メルクト |
出演者 |
ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス グザヴィエ・ドラン ピア=リュック・フランク アントワーヌ・ピロン |
音楽 | ジャン=ミシェル・ブレ |
撮影 | アンドレ・ターピン |
編集 | グザヴィエ・ドラン |
製作会社 |
サン・オブ・マニュエル テレフィルム・カナダ |
配給 |
レ・フィルム・セヴィル ファントム・フィルム |
公開 |
2019年10月9日 2020年9月25日 |
上映時間 | 120分[1] |
製作国 | カナダ |
言語 |
英語 フランス語 |
興行収入 |
$1,627,655[2] 5000万円[3] |
『マティアス&マキシム』(Matthias & Maxime)は2019年のカナダのドラマ映画。監督はグザヴィエ・ドラン、出演はガブリエル・ダルメイダ・フレイタスなど。幼なじみの2人の男性の葛藤と苦悩を痛切に描いたラブストーリー[4]。
ストーリー
[編集]共に青春時代を過ごしてきた幼馴染みのマティアスとマキシム。ある時、彼らの友人の妹が製作する映画への出演を頼まれ二人はキスシーンを演じることに。それをきっかけに彼らの間には戸惑いと葛藤、そして苦悩が生まれてゆく。監督自身が主演を務めるラブストーリー。
キャスト
[編集]- マティアス: ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス
- マキシム: グザヴィエ・ドラン
- リヴェット: ピア=リュック・フランク
- ブラス: アントワーヌ・ピロン
- フランク: サミュエル・ゴチエ
- シャリフ: アディブ・アルクハリデイ
- リサ: カトリーヌ・ブリュネ
- サラ: マリリン・キャストンゲ
- フランシーヌ: ミシュリーヌ・ベルナール - マティアスの母。
- マノン: アンヌ・ドルヴァル - マキシムの母。
- マカフィ: ハリス・ディキンソン
製作
[編集]2018年1月30日、グザヴィエ・ドラン監督が新作映画『Matt & Max』の製作に着手しており、ドラン本人とアンヌ・ドルヴァルが出演する予定だと報じられた[5]。8月、ピア=リュック・フランクとミシュリーヌ・ベルナールの出演が決まった。なお、この時点で本作のタイトルは『Matt & Max』から『Matthias & Maxime』に変更されていた[6][7]。同月15日、本作の主要撮影がカナダのケベック州で始まった[8]。11月9日、ハリス・ディキンソンが本作の撮影に参加していたことを明かした[9]。2019年10月25日、マーキュリー・クラシックスが本作のサウンドトラックを発売した[10]。
公開・マーケティング
[編集]2018年9月4日、本作の劇中写真が初めて公開された[11]。2019年5月22日、本作は第72回カンヌ国際映画祭でプレミア上映された[12]。9月23日、本作のオフィシャル・トレイラーが公開された[13]。
日本ではジョージ朝倉による少女漫画『溺れるナイフ』とのコラボポスターが発表された[14]。しかし、そのポスターイラストの内容が映画の主役男性同士を『溺れるナイフ』の「男女」キャラクターに置き換えたものであったことから、SNSを中心に同性愛を軽視する行為であるとして批判を浴びた[15]。配給のファントム・フィルムは謝罪文を公表し、ポスターを取り下げたが、その謝罪の内容が傷つけられた当事者ではなく『溺れるナイフ』の作者に配慮しているかのようなものだったため、さらに波紋を呼んだ[15]。この騒動は「ヘテロウォッシュ」の一例として指摘されている[16]。
評価
[編集]本作に対する批評家からの評価は平凡なものに留まっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには51件のレビューがあり、批評家支持率は61%、平均点は10点満点で6.15点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「グザヴィエ・ドラン監督作品のファンならば、過去作よりも緊迫感があることを高く評価するかもしれない。しかし、『マティアス&マキシム』は魅力的な作品であるが、観客を苛立たせる作品でもある。」となっている[17]。また、Metacriticには12件のレビューがあり、加重平均値は59/100となっている[18]。
トロント国際映画祭は本作を「2019年のカナダ映画トップ10」の内の1本に選出した[19]。
出典
[編集]- ^ “マティアス&マキシム”. 映画.com. 2020年6月20日閲覧。
- ^ “Matthias & Maxime (2019)” (英語). The Numbers. 2020年6月21日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報』2021年3月下旬特別号 p.58。
- ^ “マティアス&マキシム”. WOWOW. 2021年8月22日閲覧。
- ^ van Hoeij, Boyd (2018年1月30日). “Xavier Dolan Reveals His Eighth Feature, 'Matt & Max' (Exclusive)” (英語). The Hollywood Reporter 2020年6月21日閲覧。
- ^ “Pier-Luc Funk jouera dans le prochain film de Xavier Dolan” (フランス語). Radio Canada. (2018年8月15日) 2020年6月21日閲覧。
- ^ Etienne, Anne-Lovely; Lapointe, Bruno (2018年8月17日). “Micheline Bernard dans le film de Xavier Dolan” (フランス語). Le Journal de Montréal 2020年6月21日閲覧。
- ^ Dolbec, Lysandre (2018年7月20日). “Xavier Dolan en tournage dès la mi-août!” (フランス語). Envedette. オリジナルの2020年10月29日時点におけるアーカイブ。 2020年6月21日閲覧。
- ^ Moss, Jack (2018年11月9日). “Actor Harris Dickinson Discusses Playing Gay Characters as a Straight Man” (英語). Another Man 2020年6月21日閲覧。
- ^ “‘Matthias & Maxime’ Soundtrack Album Announced” (英語). Film Music Reporter. (2019年10月14日) 2020年6月21日閲覧。
- ^ Barfield, Charles (2018年9月4日). “First Look: Xavier Dolan Begins Production on ‘Matthias & Maxime’ As We Get A Look At The Cast” (英語). The Playlist 2020年6月21日閲覧。
- ^ Tartaglione, Nancy; Wiseman, Andreas (2019年4月18日). “Cannes Film Festival 2019 Lineup: Malick, Almodóvar, Dardennes; Four Women Directors In Competition – Full List” (英語). Deadline.com 2020年6月21日閲覧。
- ^ “Matthias & Maxime — Official Trailer” (英語). YouTube. eOne Films (2019年9月23日). 2020年6月21日閲覧。
- ^ “「溺れるナイフ」がグザヴィエ・ドラン最新作とコラボ、ジョージ朝倉描き下ろし”. コミックナタリー. (2020年9月22日) 2020年9月29日閲覧。
- ^ a b “男性どうしの揺れる恋心を描いた映画と「コラボ」したイラストが男女に置き換えられ炎上、謝罪へ”. OUT JAPAN Co.Ltd.. (2020年9月27日) 2020年9月29日閲覧。
- ^ 川瀬みちる (2020年10月3日). “男性同士の恋愛を男女に置き換えたのは何が問題だったのか。映画『マティアス&マキシム』コラボポスターにおける「ヘテロウォッシュ」の問題”. ハーバー・ビジネス・オンライン 2020年10月3日閲覧。
- ^ “Matthias & Maxime” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年6月21日閲覧。
- ^ “Matthias & Maxime Reviews” (英語). Metacritic. 2020年6月21日閲覧。
- ^ Wilner, Norman (2019年12月11日). “TIFF announces Canada's top 10 films of 2019” (英語). New Toronto 2020年6月21日閲覧。