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マッキンゼーの7S(McKinsey 7S framework)とは、組織を考える上で必要な7つの要素(経営資源)である[1]。マッキンゼー・アンド・カンパニーが開発した。ハードのSとソフトのSに分類される。
- ハードのS
- 経営者が比較的短期間に変更可能でコントロールしやすいもの
- 組織構造 (Structure)
- 企業がどのように組織化されているか。たとえば、組織階層と上司部下の関係はどうなっているか、次組織が職能別か、事業部制になっているかなど。
- システム (System)
- 管理システムや情報システムなどの仕組み、管理手続きがどうなっているか。たとえば給与制度、インセンティブ制度、業績評価システム、資源配分システム、経営管理システムなど
- 戦略 (Strategy)
- 競争優位の源泉は何か、戦略の優先課題は何か、どの分野にどのように経営資源を配分するかなどの戦略。
- ソフトのS
- その会社で働く人々によって決まるものであり、通常、簡単には変更できずコントロールしにくいもの
- スキル (Skill)
- 社員や企業が持っている特定の能力。おこなっているビジネスに重要で、しかも競合他社にないスキルがあれば、競争優位を確立することができる。
- 人材 (Staff)
- どのようなリーダーシップがとられているか、採用と人材育成の方法はどのようになっているか、どのような人材が何人いるかなど。
- スタイル (Style)
- 組織の文化や経営スタイル
- 共有価値 (Shared value)
- 会社のよりどころとなる経営理念や価値観が浸透しているか。
これら7つの要素は互いに影響しあう。企業の競争優位の確立には、そのビジネスに合わせて、これら7つをバランスよく備えることが重要であるとされる。