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ホワイトハウスへの鍵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ホワイトハウスへの鍵(ホワイトハウスへのかぎ、: The Keys to the White House)、ないし13の鍵(13のかぎ、: 13 Keys)は、1981年にアメリカ合衆国の歴史学者アラン・リクトマンおよびロシアの地質物理学者ウラジーミル・ケイリス=ボロク英語版によって開発されたアメリカ合衆国大統領選挙の結果を予測するモデルである。ケイリス=ボロクが地震予知のために設計した未立証の手法[1]を応用したものである。

モデルは真または偽の値を返す13の「鍵」と呼ばれるチェック項目により成り立っており、もし偽の項目が5以下であれば与党の大統領候補が選挙に勝利するが、偽の項目が6以上であれば野党の大統領候補が勝利するというものである[2][3][4]

いくつかの項目は明白に真偽を判断できるが、モデルの使用者の知識や分析力に依存するような項目も含まれる。実際にリクトマンはこれを使用して、1984年から2012年までの米国大統領選挙の一般投票の勝者を正確に予想した。リクトマンは2016年ドナルド・トランプの勝利も正確に予想できたと主張しているが、リクトマンは2016年当時の自身の著書や論文では、ホワイトハウスへの鍵は一般投票の最多得票者を予想するものであるとしており、一般投票での得票数ではトランプは対立候補のヒラリー・クリントンより少ない[5][6][7][8]。これを受け、リクトマンは最近の人口動態の変化は接戦の選挙の一般投票において民主党共和党に対して有利になるよう働いていると述べている。リクトマンは2020年の結果も正確に予測することに成功している[9][10]

リクトマンはこのモデルの信頼性をもって、米国の有権者は、前回選挙後から現在までの4年間の間に国家がどれ程良い具合に統治されたかで、大統領選の投票先を決めているのであり、実際に行われる選挙運動は有権者の投票行動に意味のある影響を与えるものではないと主張している。もし有権者らが国家の統治に満足しているのであれば、現職の大統領が再選されるかあるいは与党の候補が勝利するだろうが、満足していないのであれば、大統領の座は野党候補に移るだろうとしている[11][12]

開発

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1981年にカリフォルニア工科大学で開かれた晩餐会でアラン・リクトマンはウラジーミル・ケイリス=ボロク英語版と知り合った[13]。ケイリス=ボロクは自身の地震予知の手法を自由民主主義国家における選挙の結果の予想に応用するのに興味があり、それはケイリス=ボロクの母国であるソビエト連邦一党制下では不可能なことであった。晩餐会に招かれた客の一人がケイリス=ボロクをリクトマンに紹介した。米国の歴史を定量的に分析するリクトマンに対してケイリス=ボロクは興味を抱き、リクトマンはケイリス=ボロクの手法のアメリカ合衆国大統領選挙の予測への応用に助力することに同意した[14]

リクトマンとケイリス=ボロクは1860年から1980年までの毎回の米国大統領選挙のデータを調査し、選挙の結果に供する因子を特定しようと試みた。やがてリクトマンは自身の独自の研究により、米国の有権者らの行動は実際には選挙運動には左右されず、現大統領がどれほど職にあたって手腕を発揮したかに対する評価に基づいているのだという結論を得た。加えて、現大統領が再選を模索していなくても、現大統領の政策の成功や失敗が与党候補の行く末を左右するということにも言及した[15]

1981年、リクトマンとケイリス=ボロクは大統領選挙の結果を予想するモデルを論文に掲載した。この段階では、モデルに含まれるチェック項目の数は12で、現職大統領が任期を何期務めたか、前回選挙で与党候補が一般投票で多数を得たかに関する項目が含まれていた。政治的イデオロギー、その時代における有力な政党、野党候補の指名争いにおける有力な対立候補の有無、国家が平時か戦時下かに関する4つの項目もあったが、最終的に削除された[16][17]

後にモデルの項目は13に修正され、在任期間に関する項目と、前回選挙結果に関する項目とは、与党が議会で多数派かに関する項目に変更され、加えて外交政策の成功および失敗の有無に関する項目が追加された。

経済成長などに関する項目は客観的に真偽を判断できるが、候補のカリスマ性の有無に関する項目は主観的な判断が必要とされる[18]

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モデルは大統領選挙前の情勢に関する13の命題によって構成されており、命題が返す値が真であれば、与党候補に有利になる。

もし偽の命題の数が5以下であれば、政治的な地盤は安定していると判断され、与党候補の勝利が予想される。反対に偽の命題の数が6以上であれば、政治的な地盤に「地震」が起こることを意味し、与党候補の敗北が予想されるというものである[19][20]

「鍵」と呼ばれる13の命題は以下の通り。

# 説明[19]
1 中間選挙で与党が下院で前回の中間選挙時よりも議席数を増やしたか。
2 与党候補の指名争いに有力な対立候補がいなかったか。
3 与党候補が現職の大統領か。
4 有力な第三党や別の運動はないか。
5 短期経済は良好か。選挙期間中に景気の後退はないか。
6 長期経済は良好か。任期中の一人当たりの経済成長率は前二期の間のそれを上回るか。
7 現政権が大幅な政策変更を行ったか。
8 任期中に現在進行中の社会不安はないか。
9 現政権に大きなスキャンダルはないか。
10 現政権に外交、軍事政策上における大きな失敗はないか。
11 現政権に外交、軍事政策上における大きな成功はあるか。
12 与党候補はカリスマ性が有するか、あるいは国民的な英雄か。
13 野党候補はカリスマ性を有しないか、あるいは国民的な英雄でないか。

過去の選挙結果との照合

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モデルを開発するに当たって、リクトマンはモデルを過去の1860年から1980年までの大統領選挙に遡及適用して予想した結果と、過去の実際の選挙結果とを照合している。

セオドア・ローズヴェルトが勝利した1904年の選挙時においては、全ての鍵が真となっており、これは過去31回の選挙の中で唯一である。偽の鍵の最多は1876年1960年および2008年の選挙時の9個で、いずれも与党が共和党だった時である。

1860年から1980年までの31回のアメリカ合衆国大統領選挙で、モデルにより予想された勝者と一般投票の最多得票者は全て一致している。そして2回を除いて、実際に選挙人投票で選出された大統領と一致している。

一致しなかった選挙は以下の通り。

対照表

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モデルによる予想と実際の選挙結果

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リクトマンはこの13の鍵を用いて、1984年から2020年までの10回の大統領選挙の一般投票の勝者のうち、9回分を的中させ、同様に10回中9回の大統領選挙の当選者を的中させてきた。

予想と結果が一致しなかったのは以下の通り。

  • 2000年の選挙では、与党民主党に対して偽の鍵の個数が5つであり、1999年11月に民主党の現職副大統領で有力候補者のアル・ゴアの選出を予想した[23]。ゴアは一般投票で共和党候補者のジョージ・W・ブッシュを上回る得票率を得たが、選挙人投票の末連邦最高裁判所によりブッシュの勝利が宣言され、ブッシュが次期大統領に選出された。
    • リクトマンは2000年に、これは一般投票の勝者を予測したのであり、実際にゴアはこれに「勝利」したと主張した[24]。リクトマンは1988年の著書『大統領への13の鍵』(The Thirteen Keys to the Presidency) にて、このモデルは一般投票の結果を予想する者であるとしたが[25]、2000年に雑誌に寄稿した記事では読者に対しそのことについてあまり触れず[26][23]、単にゴアが勝つだろうと予想するに留めていた。加えてリクトマンは、フロリダ州における票の再集計を巡る問題を理由に、実際の当選者はゴアであると主張した[27]
  • 2016年の選挙では、与党民主党に対して偽の鍵の個数が6つであり、2016年9月にリクトマンは共和党候補者のドナルド・トランプの勝利を予想した。トランプは一般投票の得票では対立候補を下回ったが、選挙人獲得数で勝利し、次期大統領に選出された。
    • リクトマンは以前、このモデルは一般投票の勝者を予想するだけであるとし、選挙人投票の結果までは予想しないということを表明していたが、2016年次においては選挙人投票の結果を予想するものに変更したと主張した[28]。しかしこの主張は2016年におけるリクトマン自身の著書や記事では支持されておらず、モデルは一般投票の勝者を予想するものとしている[7][29][8]。またこれとは別に、リクトマンは2000年の選挙以降は一般投票の勝者の代わりに選挙人投票での勝者、つまり実際の選出大統領を予想し始めたと主張しており[30][31]、2016年には一般投票の結果と選挙人団による投票の結果は近年劇的に乖離してきており、民主党が一般投票においては優位性を持っているものの、選挙人の獲得においてはそのような優位性がないと説明している。

対照表

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受容

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メディア取材

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リクトマンのモデルは2012年の選挙でのバラク・オバマの再選を予想した2010年7月以降、メディアで多く取り上げられた[43][44]

リクトマンのモデルが再びメディアによる脚光を浴びたのは、リクトマンがドナルド・トランプの当選を予想した数少ない者のうちの一人であった2016年の選挙の時である[5][6]。選挙後、トランプはワシントン・ポスト紙に掲載されたリクトマンの予想の写しに "Professor - congrats, good call."(先生、おめでとう。素晴らしい予測だ。)と書き記したメッセージを送った[45]

批判

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リクトマンのこのモデルは政治学者、ジャーナリスト、コメンテーターなどから大きな批判を受けている[38]バッファロー大学の政治学教授ジェームズ・E・キャンベル英語版は、モデルによる予想の主観的な側面を批判し、鍵の真偽がしばしば「観察者の目」によって判断されると述べている[38]

リクトマンが教鞭を執るアメリカン大学出身者で記者のラーズ・エマーソンおよびマイケル・ロヴィトは、リクトマンが2016年の選挙でドナルド・トランプの一般投票勝利を予想したのにもかかわらず、リクトマン自身が予想を的中させたように主張していることを批判した[38][8]。エマーソンらはモデルによる予想の正確性は世論調査によるものとさほど変わらないと指摘し、「1984年から2020年までの選挙において、世論調査でリードしている人物が勝利すると予測すれば、10回中9回は正確に予想することができるだろう。これはリクトマンの言う自身の予想の的中率と全く同じである。」と述べた[38]マーケット大学英語版教授のジュリア・アザリ英語版は、13の鍵は選挙戦を評価する上でのスターティング・ポイントとしては役に立つが、「モデル」と言えるものではないと考えているとした[38]。リクトマンはこれらの批判に対して活発に反論している[38]

ファイブサーティエイト』の統計学者ネイト・シルバーは13の鍵について多くの批判を展開している。特に、候補者のカリスマ性など各鍵の真偽を判断する上で主観性を要することや、長期経済に関する鍵など他の一部の鍵については、データ・ドレッジング英語版過剰適合の一例であると主張する。シルバーは「リクトマンは正しい鍵の組み合わせを発見したというよりは、錠前師であり、38個の扉を全て開けるまで新たな鍵を造り続けることができるのだ。」と懸念を表明した[38]。さらに、経済に関する事項は多くの有権者らが関心を寄せる事柄であるはずなのに、これに関する項目が13の鍵のうち2つしかないという事実も批判している。加えて、2016年のリクトマンの予想はトランプの一般投票における勝利を予想した者であり、実際には外れたものだと主張している[46]

脚注

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注釈

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  1. ^ 奴隷制を巡る北部民主党と南部民主党の分裂により、2回の民主党全国大会の開催と59回の投票をダグラスの指名に要した。
  2. ^ 南部民主党のジョン・ブレッキンリッジは一般投票で18.1パーセントの得票を得たほか、立憲連合党のジョン・ベルは12.6パーセントの得票を得た。
  3. ^ 血を流すカンザスに代表されるような政治的な紛争が広がっていた。
  4. ^ リクトマンによれば、リンカンは当代の有権者らにはカリスマ性があると認識されてはおらず、そのように認知されるようになったのはリンカンの死後であるという。
  5. ^ 共和党は1862年の中間選挙で議席を失っているが、南部の離脱により相対的な議席数は1858年次の選挙と比べて増加しているため、この鍵は真とする。
  6. ^ 奴隷制の廃止および戦時体制への移行。
  7. ^ 南北戦争。
  8. ^ 1864年9月のアトランタ占領など、北軍の主要な戦闘における勝利。
  9. ^ アンドリュー・ジョンソンは民主党であるが、リクトマンは1868年選挙時における与党はここでは共和党と見なすべきとしている。ジョンソンは共和党の公認で選出された者であり、政権の構成員もリンカンによって任命された者である。
  10. ^ リコンストラクション法。
  11. ^ リコンストラクションにおける南部の暴力的な抵抗の広がり。
  12. ^ リクトマンによれば、アンドリュー・ジョンソンの弾劾に関しては党派政治の産物であり、鍵は真のままでよいとする。
  13. ^ 南北戦争における北軍の勝利。
  14. ^ 民主党を与党と見なした場合。
  15. ^ 1868年の民主党全国党大会ではシーモアを指名するのに22回の投票を要した。
  16. ^ 南部再建に対する暴力的な抵抗運動が継続中。
  17. ^ ワシントン条約による英米の接近。
  18. ^ 1876年共和党全国大会はヘイズを指名するのに7回の投票を要した。
  19. ^ 1873年恐慌を受けた大不況
  20. ^ ウイスキー汚職事件などグラント政権下における数々のスキャンダル。
  21. ^ ティルデンは一般投票では多数の得票であったが、選挙人団による投票でヘイズが勝利し、当選者となった。
  22. ^ 1880年共和党全国大会ではガーフィールドを指名するのに36回の投票を要した。
  23. ^ リコンストラクションの終結。
  24. ^ 現職大統領チェスター・A・アーサーが属するストルワート派とブレインが属するハルフブリード派との抗争により共和党全国大会はブレインの指名に4回の投票を要した。
  25. ^ 1882年から1885年にかけての不況による。
  26. ^ 1886年サウスウェスト鉄道ストライキやヘイマーケット事件などの雇用不安の広がり。
  27. ^ クリーヴランドが一般投票における多数得票者であったが、選挙人団による投票でハリソンが勝利した。
  28. ^ ジェイムズ・G・ブレインウィリアム・マッキンリーがハリソンと指名を争った。ハリソンは指名を得たが、代議員投票の58.9パーセントしか得票できなかった。
  29. ^ アメリカ人民党のジェームズ・ウィーバーが一般投票で全体のうち8.5パーセントの票を得た。
  30. ^ シャーマン銀購入法、扶養年金障害年金法、シャーマン独占法など。
  31. ^ ホームステッド・ストライキなどの雇用不安の広がり。
  32. ^ 現職大統領クリーヴランドが率いる民主党ブルボン派とブライアンによる人民派との抗争により、1896年の民主党全国大会はブライアンを指名するのに5回の投票を要した。
  33. ^ 1893年恐慌および1896年恐慌
  34. ^ 1893年恐慌に伴う社会不安の広がり。
  35. ^ 金本位法、マッキンリー関税法など。
  36. ^ 米西戦争における勝利、パリ条約の締結、中国における門戸開放政策など。
  37. ^ スクエア・ディールの制定など。
  38. ^ パナマ独立後のパナマ運河地帯の租借権獲得、米比戦争の勝利、キューバからのグアンタナモ湾の租借権獲得。
  39. ^ 1907年恐慌により国内総生産の大幅なマイナス成長が引き起こされたため、長期経済に関する鍵は偽となるが、選挙期間中の経済の動向は回復傾向であり、短期経済に関する鍵は真となる。
  40. ^ 連邦食肉検査法、純良食品薬品法、1907年ティルマン法。
  41. ^ ローズヴェルトは日露戦争第一次モロッコ危機の仲介でノーベル平和賞を受賞した。
  42. ^ ブライアンは1896年次および1900年次の選挙においてはカリスマ性を有していたと見なせるが、有権者の支持は薄れていき、1908年次の選挙時点ではマスメディアによる嘲笑の対象になっていたと考えられる。
  43. ^ 前大統領であるセオドア・ローズヴェルトがタフトと指名を争い、保守派と進歩派の分裂を招いた。タフトが1912年共和党全国大会で指名を得たが、進歩派の票を得られず代議員投票の得票は52パーセントに留まった。
  44. ^ セオドア・ローズヴェルトがアメリカ進歩党の指名を受け、一般投票で27.4パーセントの得票率を得た。その他、アメリカ社会党のユージーン・デブスが6.2パーセントの得票率を得ている。
  45. ^ タフトはウィルソンとローズヴェルトの後塵を拝する3位に終わった。
  46. ^ 1913年歳入法、連邦歳入法、1914年クレイトン反トラスト法。
  47. ^ サセックス誓約により、米国は第一次大戦への参戦を回避した。
  48. ^ 1920年民主党全国大会はコックスを指名するのに44回の投票を要した。
  49. ^ 1920年から1921年にかけての不況。
  50. ^ 第一次大戦参戦における戦時立法、禁酒法制定、アメリカ合衆国憲法修正第19条による全国での女性参政権の導入。
  51. ^ 赤い夏、第一次赤狩り、労働ストライキの拡大や無政府主義者による爆弾事件など。
  52. ^ 上院がヴェルサイユ条約の批准をせず、国際連盟へは不参加の状態となった。
  53. ^ 第一次大戦における連合国の勝利。
  54. ^ アメリカ進歩党のロバート・M・ラフォレット・シニアが一般投票で全体のうち16.6パーセントの票を得た。
  55. ^ ローズヴェルト=ウィルソン的な進歩主義政策を見直し、1924年歳入法、フォードニー・マッカンバー法、1924年移民法などの企業優遇で保守的な政策に転換した。
  56. ^ ティーポット・ドーム事件を始めとするハーディング政権下で起きた様々な汚職事件、スキャンダルなど。
  57. ^ ワシントン海軍軍縮会議による軍縮条約の締結。
  58. ^ 不戦条約
  59. ^ 世界恐慌
  60. ^ ボーナス・アーミー事件、労働者ストライキ、ハンガーマーチなど、世界恐慌により引き起こされた社会不安の拡大。
  61. ^ ニュー・ディールの実施。
  62. ^ 公正労働基準法、1938年農業調整法の制定などを含む、ニュー・ディールの継続。
  63. ^ ニュー・ディールの継続、第二次世界大戦に伴う人員と生産手段の動員などの大幅な政策の変化。
  64. ^ 真珠湾攻撃太平洋戦争初期における苦戦、マーケット・ガーデン作戦の失敗。
  65. ^ オーヴァーロード作戦の成功を含む、第二次世界大戦の主要な戦闘における連合国の勝利。
  66. ^ 公民権を巡って南部民主党の反対はあったが、トルーマンは民主党全国大会の第1回投票で代議員の76.8パーセントの票を得て候補に指名されているため、この鍵は真とする。
  67. ^ ヘンリー・A・ウォレスおよびストロム・サーモンドが民主党から分裂し、前者はアメリカ進歩党の、後者は州権民主党の党候補指名を受けて大統領選に出馬した。
  68. ^ トルーマン・ドクトリン国家安全保障法の制定、マーシャル・プランなどの外交政策の大きな変化、軍隊における人種差別撤廃など。
  69. ^ ソビエト連邦の欧州への影響力増大、東側陣営の構築。
  70. ^ 第二次世界大戦における勝利。
  71. ^ 1952年民主党全国大会はスティーヴンソンを指名するのに3回の投票を要した。
  72. ^ 民主党議員が多数を占める上院がトルーマン政権の高官らによる汚職疑惑を調査していた。
  73. ^ 中国の共産化朝鮮戦争の膠着。
  74. ^ 北大西洋条約機構の設立、ベルリン封鎖突破、ソ連共産主義勢力の拡大の封じ込めの成功。
  75. ^ 朝鮮戦争の休戦仲介。
  76. ^ 1960年から1961年にかけての景気後退。
  77. ^ ソ連によるスプートニク1号の打ち上げ(スプートニク・ショック)、キューバの共産化U-2撃墜事件
  78. ^ 1964年経済機会法、1964年公民権法の制定を含む偉大な社会政策の実施。
  79. ^ ピッグス湾事件によるキューバ社会主義政権打倒の失敗。
  80. ^ キューバ危機の解消、部分的核実験禁止条約の締結。
  81. ^ ハンフリーは1968年民主党全国大会の第1回投票で代議員の67.5パーセントの票を得て党候補に指名されたが、ベトナム戦争を巡っては党内の対立が根強く、特にベトナム反戦派はハンフリーの指名に強く反対したため、この鍵は偽とする。
  82. ^ アメリカ独立党のジョージ・ウォレスが一般投票で全体の13.5パーセントの票を得た。
  83. ^ 「貧困に対する戦い」や1965年投票権法、1968年公民権法、1965年社会保障法修正法などの、ジョンソン政権による「偉大な社会政策」の実施。
  84. ^ 全国的なベトナム反戦運動の高まり、「1967年の長く暑い夏」などを含む社会不安の広がり。
  85. ^ ベトナム戦争の膠着。
  86. ^ 1969年から1970年にかけての景気後退、およびニクソン・ショックによる1971年の国内総生産の大幅な落ち込みにより、長期経済に関する鍵は偽となるが、選挙期間中は経済は回復傾向にあったため、短期経済に関する鍵は真とする。
  87. ^ ウォーターゲート疑惑はこの当時は選挙期間中における党派性を帯びた問題であったため、鍵は真とする。
  88. ^ ソビエト連邦との雪解け、ニクソン大統領の中国訪問などの接近政策。
  89. ^ ロナルド・レーガンがフォードと指名を争い、1976年共和党全国大会ではフォードが党候補者として指名を受けたが、代議員投票では全体の52.6パーセントしか得票できなかった。
  90. ^ 1973年から1975年にかけての景気後退による国内総生産の大幅な落ち込みにより、長期経済に関する鍵は偽となるが、選挙期間中は経済は回復傾向にあったため、短期経済に関する鍵は真とする。
  91. ^ ウォーターゲート疑惑が超党派的な問題と化し、ニクソンの辞任に至った。
  92. ^ 北ベトナム軍によるサイゴン陥落クメール・ルージュによるプノンペン陥落
  93. ^ テッド・ケネディがカーターと指名を争った。最終的にカーターが民主党全国大会の第1回投票で指名を受けるに至ったが、代議員投票の全体のうち64パーセントしか得票できなかった。
  94. ^ 無所属のジョン・B・アンダーソンが一般投票で全体の6.6パーセントの票を得た。
  95. ^ 1980年初頭の景気後退。
  96. ^ 在イラン米国大使館人質事件の紛糾、雪解け時代の終焉。
  97. ^ キャンプ・デービッド合意によるエジプト=イスラエル間での平和条約締結。
  98. ^ レーガンは大幅な減税と社会保障費の削減を実施した。
  99. ^ 1988年共和党大統領予備選挙は当初は激戦となっていたが、最終的にジョージ・H・W・ブッシュが代議員の全体の74.6パーセントを獲得し、第1回投票では全会一致で党候補に指名された。
  100. ^ イラン・コントラ事件はレーガンとは直接的に関わりないため、この鍵は真とする。
  101. ^ ソビエト連邦との雪解けの再開、中距離核戦力全廃条約の締結。
  102. ^ 無所属候補であったロス・ペローが世論調査で10パーセント以上の支持率を出し、一般投票では全体の18.9パーセントの票を得た。
  103. ^ 1990年代初頭の景気後退は1991年3月まで続いたが、全米経済研究所は選挙の50日後まで不況の終了を宣言しなかったため、この鍵は偽とする。
  104. ^ 湾岸戦争における多国籍軍の勝利。
  105. ^ アメリカ合衆国改革党のロス・ペローが一般投票で全体の8.4パーセントの票を得た。
  106. ^ クリントン=ルインスキー・スキャンダルでクリントンは弾劾裁判にかけられるまでに至った。
  107. ^ 一般投票ではアル・ゴアが多数の票を得た。しかし、連邦最高裁判所によりジョージ・W・ブッシュが選挙人団による投票の勝者と認定され、大統領に選出された。選挙人投票の結果は非常に僅差でのブッシュの勝利であり、特にフロリダ州においては両者の得票の差が小さく、結果を巡る紛争を巻き起こした。
  108. ^ 米国同時多発テロ事件イラク戦争で多数の戦死者を出したこと。
  109. ^ アフガニスタン戦争によるタリバン政権の追放、イラク戦争によるサッダーム・フセインの追放および捕縛。
  110. ^ 2008年共和党大統領予備選挙は序盤から激戦となったが、マケインが最終的に全体の72.5パーセントの代議員を獲得し、第1回投票で99.3パーセントの票を得て党候補に指名されたため、この鍵は真とする。
  111. ^ グレート・リセッション
  112. ^ イラク戦争およびアフガニスタン紛争の膠着。
  113. ^ 医療保険制度改革
  114. ^ ウサーマ・ビン・ラーディンの殺害リビア内戦におけるムアンマル・カッザーフィーの追放。
  115. ^ 2008年次の選挙においてはオバマはカリスマ性を発揮することが出来ていたが、2012年次には有権者に対して同様の印象を持たせることは出来ていなかったとする。
  116. ^ ヒラリー・クリントンは2016年民主党大統領予備選挙でバーニー・サンダースと指名を争った。クリントンは民主党全国大会の第1回投票で党候補として指名を受けたが、代議員投票の59.7パーセントしか得票できなかった。サンダースは党大会においてクリントン支持を表明したため、リクトマンは2016年の最終予想でこの鍵の真偽について判定することを保留しているが[36]、2024年の版ではこの鍵について偽としている。
  117. ^ リクトマンは2016年の最終予想でこの鍵を偽としており[36]、これはリバタリアン党のゲーリー・E・ジョンソンは一般投票で全体の5パーセント以上の得票をするだろうという予想に基づくものであった。しかし最終的にジョンソンの得票率は3.3パーセントに留まった。他の第三党候補も併せれば5.7パーセントの得票をしているが、リクトマンは複数の第三党候補の合計得票率が5パーセントを上回ったとしても、単独でこれを超えなかった場合、鍵が偽になることはないと述べている[37]。2024年の版ではこの鍵を真としている。
  118. ^ トランプは一般投票の得票率はヒラリーに及ばなかったが、選挙人投票で勝利し、大統領に選出された。リクトマンのモデルでは一般投票の結果を正確に予想できていない。
  119. ^ COVID-19流行に伴う景気後退
  120. ^ 大規模な税制改革、大統領令によるオバマ前政権下での環境政策の撤回、国境の壁建設などの移民政策の変更など。
  121. ^ 2017年のユナイト・ザ・ライト・ラリージョージ・フロイドの殺害によって全国的に拡大したジョージ・フロイド抗議運動、などにより持たらされた社会不安。
  122. ^ ドナルド・トランプはウクライナ疑惑により弾劾訴追を受けた。
  123. ^ ビルド・バック・ベター計画、トランプ前政権の政策の撤回、パリ協定および世界保健機関への復帰など。
  124. ^ 人道危機を引き起こしている2023年パレスチナ=イスラエル戦争の膠着、イスラエルによるレバノン侵攻2024年イラン=イスラエル紛争などへの対応。
  125. ^ ロシアのウクライナ侵攻に対して、ウクライナへ軍事援助を行い、ウクライナが陥落して他の欧州のNATO諸国に対する脅威が増大することを防止した。

出典

[編集]
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参考資料・関連資料

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外部リンク

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