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ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼ
ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼの3Dモデル。活性部位のヒスチジンを黄褐色、グルタミン酸を赤色、イオンを青色に着色している。
識別子
EC番号 1.13.11.5
CAS登録番号 9029-49-6
データベース
IntEnz IntEnz view
BRENDA BRENDA entry
ExPASy NiceZyme view
KEGG KEGG entry
MetaCyc metabolic pathway
PRIAM profile
PDB構造 RCSB PDB PDBj PDBe PDBsum
遺伝子オントロジー AmiGO / QuickGO
検索
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NCBI proteins
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ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼ(ホモゲンチジン酸オキシダーゼ)
識別子
略号 HGD
他の略号 AKU
Entrez英語版 3081
HUGO 4892
OMIM 607474
RefSeq XM_001125882
UniProt Q93099
他のデータ
EC番号
(KEGG)
1.13.11.5
遺伝子座 Chr. 3 q21-q23
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ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼ (homogentisate 1,2-dioxygenase, HGD) は、ホモゲンチジン酸4-マレイルアセト酢酸に変換する酵素である。HGDは芳香環異化に関連する酵素で、チロシンフェニルアラニンの分解に特異的であり[1]、それぞれの代謝経路を構成している。基質であるホモゲンチジン酸も生成物である4-マレイルアセト酢酸も代謝経路に用いられる。HGDはホモゲンチジン酸の芳香環を開裂させるためにFe2+とO2を必要とする[2]

活性部位

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ホモゲンチジン酸-1,2-ジオキシゲナーゼの活性部位はTitusらの研究によりその結晶構造から究明されている[1]。活性部位の結晶構造ではHis292, His335, His365, His371, および Glu341のそれぞれのアミノ酸残基が見られる。

HGDの活性部位。His335, His371, Glu341, および Fe2+原子

ホモゲンチジン酸はFe2+原子を仲介に活性部位のGlu341, His335, および His371の部分に結合する。ここでHis292は芳香環のヒドロキシル基に結合する。His365はGlu341に水素結合で結合することによりアミノ酸側鎖が安定する。

反応機構

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Borowskiらは米国化学会誌においてHGDの反応機構を提唱している。彼らは反応機構をGAUSSIANJaguar英語版のプログラムを用い、DFT法(B3LYP)によって演算を行った[2]

ホモゲンチジン酸の芳香環の開裂は多段階からなり、まずFe2+カルボニル基とオルトフェノール酸素に配位する。鉄原子はこの他にHis335, His371, および Glu341にも配位している。これに酸素分子が鉄原子に結合し[2]、芳香環はペルオキソ架橋中間体に変化する。酸素分子は開裂しエポキシドを形成する。このエポキシド中間体はラジカル反応により開裂し、六員環は酸化される。

脚注

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  1. ^ a b Titus, Greg P (2000). “Crystal structure of human homogentisate dioxygenase”. Nature Structural Biology 7 (7): 542–546. doi:10.1038/76756. 
  2. ^ a b c Borowski, Tomasz (2005). “Catalytic Reaction Mechanism of Homogentisate Dioxygenase: A Hybrid DFT Study”. J. Am. Chem. Soc. 127: 17303–17314. doi:10.1021/ja054433j. 

外部リンク

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