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ホスピタル (漫画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ホスピタル
ジャンル ギャグ漫画
漫画
作者 唐沢なをき
出版社 白泉社
エンターブレイン(新装版)
掲載誌 月刊アニマルハウス
レーベル ジェッツコミックス
ビームコミックス(新装版)
発表期間 1989年6月号 - 1991年5月号
巻数 全2巻(ジェッツコミックス版、新装版とも)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

ホスピタル』は、唐沢なをきによる日本漫画1989年から1991年にかけて、『月刊アニマルハウス』(白泉社)にて連載された。単行本は、1990年と1991年に白泉社から発売された。その後、2003年に「描き下ろし」作品を追加して再版された。

主人公・桐先正太郎とマッドな黒衣の医師・ハーバート西、訳ありの看護師・海野くらげたちを中心に、D坂総合病院内を縦横無尽に暴れまわるギャグ漫画。最大の特徴は臓物等が作品内に登場するので、かなりグロテスクな作品である。また、「この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などとは、いっさい無関係です」の注意書きが形を変えてギャグとして登場してくる。

主な登場人物

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桐先正太郎(きりさき しょうたろう)
本作の主人公。西外科部長によって半魚人にされたり、脳改造されたりと、災難続きのいじられキャラ。
最終回では、西がゾンビを大量生産していたところを、桐崎、海野他の捜索で発見。その後何かのはずみで爆破、桐先は爆死した西と同化してしまった(しかし、新装版の描き下ろし第26話にて、このエンディングの設定はリセットされてしまう[1])。
ハーバート西(ハーバート にし)
D坂総合病院外科部長。黒衣の医師。マッド・サイエンティスト的な存在。 人体改造などお手のもので、物語後半では、自分自身の改造はおろか、自身のミニクローン集団をも創造してしまう。
海野くらげ(うみの くらげ)
美人看護師。この物語のヒロイン的存在。母体の中でバラバラなまま育った彼女を、西が組み立てて人間の状態にした(ブラック・ジャックピノコオマージュである)。 しかし、接続がいまいち甘いため、物理的・精神的なダメージを加えると、すぐに肉体(内蔵など)が分散してしまう(自力でバラけることも出来る)。
ぜんざい五郎(ぜんざい ごろう)
外科医師。メスさばきにはうまいらしいが、主人公とはあまり仲が良くない。
富士乃野舞(ふじのや まい)
D坂総合病院(芸能プロダクションもやっている)からデビューしたアイドル歌手。脳性幽門狭窄で1、2年の命(第24話で死亡)。
市蔵(いちぞう)
西の開発した「細胞賦活剤」によって独立した生命体と化した、生きた腸。
ゾンビ
D坂総合病院で死亡した患者が、西によって何らかの処理をされたものと思われる。ナンパゾンビ、恩返しゾンビなど、多数が登場する。
院長(いんちょう)
D坂総合病院の院長。第12話に、破損状態の酷い頭部のみの状態で登場。「ごぼ」しか言わない。
潮干狩なまこ(しおひがり なまこ)
看護師。「恐怖のうらがえり人間」の特技を持つ。
病院の怪人(ファントム・オブ・ザ・ホスピタル)
西に身体をに改造されたが脳改造直前に逃亡した、元入院患者の山本さん。「ダメっ娘萌え」の怪人(西の改造による怪人は、他にも多数が存在する)。
ニューロンくん
生きた神経。人間大にでかい。
ひとで(苗字不明)
看護師。口から多数の触手を出して他人のDNAをスキャンし、相手と同じ顔になることが可能。定期的に顔を変える趣味あり。
西先生FC(にしせんせい ファンクラブ)
変態男に絡まれていた女子中学生を、西が助けたのが縁で結成された6人組のFC。FC会誌名『ごぞうろっぷ』。全員が望んで西に人体改造されてしまう。
若井美空(わかい みそら)
富士乃野舞亡き後、D坂総合病院からデビューした新人アイドル。脳性更年期障害で3か月の命。
その他の女性看護師(そのたのじょせいかんごし)
作品の当初から、同じ顔をしたモブキャラ的な看護師が複数で登場している。また、ゲストや準レギュラー的な看護師には、みな海の生物の名前がついている(例:ほやうに)。

サブタイトル・初出一覧

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各話のサブタイトルは、新装版刊行に当たり、新たに付け加えられた。

  • BEAM COMIX ホスピタル 第1巻エンターブレインより2003年2月11日発行の新装版)
    第1話 病院よいとこ (初出:月刊アニマルハウス1989年6月号 白泉社)
    第2話 盲腸試し (初出:月刊アニマルハウス1989年7月号 白泉社)
    第3話 恋人よ還れ (初出:月刊アニマルハウス1989年8月号 白泉社)
    第4話 水泳大会 (初出:月刊アニマルハウス1989年9月号 白泉社)
    第5話 市蔵の恋 (初出:月刊アニマルハウス1989年10月号 白泉社)
    第6話 僕と握手 (初出:月刊アニマルハウス1989年11月号 白泉社)
    第7話 宅急便 (初出:月刊アニマルハウス1989年12月号 白泉社)
    第8話 自主規制 (初出:月刊アニマルハウス1990年1月号 白泉社)
    第9話 男の世界 (初出:月刊アニマルハウス1990年2月号 白泉社)
    第10話 張り扇チョップ (初出:月刊アニマルハウス1990年3月号 白泉社)
    第11話 素人鰻 (初出:月刊アニマルハウス1990年4月号 白泉社)
    第12話 春やきぬ (初出:月刊アニマルハウス1990年5月号 白泉社)
    第13話 病院の怪人 (描き下ろし)
    Bonus Track (白泉社版未収録原稿を再構成)
  • BEAM COMIX ホスピタル 第2巻 (エンターブレインより2003年2月11日発行の新装版)
    第14話 疳の虫 (初出:月刊アニマルハウス1990年2月号 白泉社)
    第15話 へちまの水も間に合はず (初出:月刊アニマルハウス1990年7月号 白泉社)
    第16話 海と毒薬 (初出:月刊アニマルハウス1990年8月号 白泉社])
    第17話 お祭りマンボ (初出:月刊アニマルハウス1990年9月号 白泉社)
    第18話 爆走 病人グランプリ (初出:月刊アニマルハウス1990年10月号 白泉社)
    第19話 特撮魂 (初出:月刊アニマルハウス1990年11月号 白泉社)
    第20話 今様住宅事情 (初出:月刊アニマルハウス1990年12月号 白泉社)
    第21話 女子中学生来襲 (初出:月刊アニマルハウス1991年1月号 白泉社)
    第22話 雪山賛歌 (初出:月刊アニマルハウス1991年2月号 [白泉社)
    第23話 爬虫類の尻尾 (初出:月刊アニマルハウス1991年3月号 白泉社])
    第24話 今日でお別れ (初出:月刊アニマルハウス1991年4月号 白泉社)
    第25話 邪悪な存在 (初出:月刊アニマルハウス1991年5月号 白泉社)
    第26話 修学旅行 (描き下ろし)
    Bonus Track (白泉社版未収録原稿を再構成)

その他

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脚注

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  1. ^ 新装版第2巻の「あとがき②」によると、「白泉社版の最終回を、ちょっと通常編とちがうテイストで締め括ってしまったのがずっと気になっていた」そうであり、それを解消するために、作者の好むところの「いつもと同じような話で、最終回的な盛り上がりもなく、ぶったぎったように終わってフォローも何もなし、というシリーズの終わり方」の話を描き下ろして追加したとのこと。(「」内の文章は「あとがき②」より引用)