コンテンツにスキップ

ペンタゴン石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ペンタゴン石
分類 ケイ酸塩鉱物
シュツルンツ分類 9.EA.55
化学式 Ca(VO)Si4O10·4(H2O)
結晶系 直方晶系
対称 Ccm21
単位格子 a = 10.386(4) Å,
b = 14.046(7) Å,
c = 8.975(2) Å; Z = 4
晶癖 柱状結晶、しばしば放射状塊
双晶 複数の双晶による擬5回対称
へき開 Good on {010}
粘靱性 脆い
モース硬度 3 - 4
光沢 ガラス質
緑青色
透明度 透明
比重 2.33
光学性 二軸 (-)
屈折率 nα = 1.533 nβ = 1.544 nγ = 1.547
複屈折 δ = 0.014
多色性 Visible: X=Z=無色 Y=青色
光軸角 2V 50°(測定値)
文献 [1][2][3]
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
テンプレートを表示

ペンタゴン石(ペンダゴンせき、Pentagonite)は、化学式Ca(VO)Si4O10·4(H2O)の希少ケイ酸塩鉱物である。異常な双晶により五重対称性を持つことから名付けられた[1]カバンシ石二形である。

1973年にオレゴン州マルヒュア郡オワイヒー湖州立公園で発見されたものが初めて記載された[2]。また、インドプネー県でも報告されている。凝灰岩玄武岩断口や空洞充填にも見られる。共生鉱物には、カバンシ石輝沸石束沸石方沸石魚眼石方解石等がある[1]

石田らは、カバンシ石はペンタゴン石とは確かに多型だが含まれる水分に相違点があり、カバンシ石には水分の他に水酸基ヒドロニウムが含まれることから、カバンシ石は300度以下で生成するのに対しペンタゴン石は300度以上の超臨界下で生成することを示唆している[4]

出典

[編集]