プロジェクト:競馬/執筆者向ヒント集/さまざまなノウハウ/文章表現
PJ:HRヒント集:目次 | ||
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(1) | 毛色問題 | |
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(4) | 年齢表記 | |
(5) | 重量表記 |
PJ:HorseRacing | 5-5 | 文章表現 | |
競馬分野のノウハウ集 |
- PJ:HR-***
- ここではよくある「誤用」などについて解説します。
Point:「輩出」? | |
よくある誤用 | |
競馬関連の文章で、よくある間違い・誤用を紹介します。 | |
「輩出」
[編集]「輩出」という語には、「(人材が)連続して多数でる」という意味があります。
- × 種牡馬Aが産駒Bを出した、という場合には用いると誤用です。
- ◯ 種牡馬Aが産駒B、産駒C、産駒D、産駒E…を出した、という場合に用います。
ただし、この誤用は一部で浸透しており、たとえばグリーンチャンネルの種牡馬紹介番組などでもこの誤用が使用されています。時代とともに用法が変化してゆくかもしれません。
「騸馬」と「騙馬」
[編集]去勢馬のことを「セン馬」といいます。
- ◯ 本来の正しい漢字は「騸馬」です。(右側(つくり)が「扇」)
- 音読みは「セン」
- 「騸」には「去勢した馬」という意味があります。
- △ 「騙馬」は本来は誤用です。(右側(つくり)が「扁」)
- 音読みは「ヘン」
- 「騙」は「だます」「あざむく」という意味があります。
ただし、正しい漢字「騸」はJISの第3水準に指定されている一方、誤った漢字「騙」はJISの第2水準に指定されており、環境によっては正しい漢字「騸」が表示されないため代用として誤った漢字「騙」が用いられているケースもあります。
「1位」と「1着」
[編集]競馬の競走では、最初に決勝線(ゴール)に到達することを「1位入線」と表現します。
その後の検量・裁定により、競走の結果が確定すると「1着」となります。
斤量違反や進路妨害などの反則が認定されると、着順が変更となる場合があり、「1位入線」でも「1着」とならない場合もあります。
英国の場合
[編集]かつての英国競馬では、「賞金が出るのは1着のみ」という時代が長く続きました。(※)
当時は「1着」馬は「win」なのですが、2位以下は、「着」(placed)という表現をしていません。
2位だろうと10位だろうと賞金はゼロという点では等しく、したがって「勝てない」とわかった時点で勝負をあきらめるので、2着と3着を争うような習慣がなかったようです。そして「賞金出ないのに2着と3着を争うようなムダなことのために馬にムリをさせない」のが倫理的(ホースマンシップ)だと考えられていたようです。
このため、当時の成績書などは、2位以下はアルファベット順(馬主順)に書かれているようなケースもあり、入線順位とは限らない、ということに注意を要します。
※まれに、「2着馬には賞金10ポンド支給」とか「3着馬は登録料が返還」というような競走もあり、たいていは成績書の競走条件に明記しています。