プロジェクト:カテゴリ関連/素案

問題点

ウィキペディアにおいて、個々のカテゴリがいかに直感的かつ一貫性をもって設定され、カテゴリ同士がどのようにリンクされているかは、カテゴリ体系の有用性に直結する問題です。カテゴリの作成と使用に関して、基本となる指針は主題領域ごとに策定されますが、それらの規約の実効性を担保するための中央集積処理システムは未だ確立していません。利用者は日々、新しいカテゴリを作成し、（無意識のうちに）記事を誤ってカテゴライズするので、そうした将来の変化にも対応するには、一度きりの改造では不十分であり、継続的なカテゴリの維持管理が求められます。

同時に、記事のカテゴライズは一件一件手動で調整しなければならないため、手作業によるカテゴリの改名、統合、削除は非常に面倒です。この修正に多大な労力を要することもまた、粗末に分類されたり命名されたりしたカテゴリが見逃され、放置されがちな理由の一つです。

さらに、カテゴリが削除される際には、含まれる記事はどうすべきかという問題が常に存在します。改名する場合は、それぞれの主題領域のカテゴリ体系に精通した専門家の意見が必要です。他方、システムの都合上、同カテゴリ系統の問題に最も取り組んできたウィキペディアンに削除議論が集中することは滅多にありません。また、記事ページのための通常の削除の基準は、（中立性や有意性は別として）カテゴリページにはほとんど適用されません。

アプローチ

そこで、このプロジェクトの下で、カテゴリのメンテナンスのための中央情報センターを設置することを提案します。各利用者は同センターにおいて、個人またはグループの名で、カテゴリの改名、統合、削除を提案できるようにします。このページでは、個々の提案は7日間（明白なケースでは短縮可）議論された後、決定が下されます。決定事項の実行はBotの支援を受けることが可能です。

さらに、各案件について策定された規約の概要ページを作成し、各プロジェクトのページにリンクして、詳細を参照できるようにすることを奨励します。

よくある質問

1. なぜこのプロジェクトが必要なのですか？

   カテゴリは2003年にMediaWikiの機能として追加されました。それ以来、記事のためにカテゴリ機能をどのように使用するのが最善であるのかについて、軽重を変化させながら議論が行われてきました。さまざまな基本的なシステムが議論されてきましたが、今日実践されている解決策は、それぞれの主題領域で独自に整備される下部構造の集まりとすることです。この目的のために、各分野のウィキポータルやウィキプロジェクトが、それぞれ独自のカテゴリ階層を構築しています。

   しかし、各部門が100％の領域をカバーしているわけではありません。また、各ポータルやプロジェクトの活動の程度は部門によって大きく異なります。このプロジェクトの目標は、いずれの部門にも管理されていないカテゴリのメンテナンスを引き受けることです。このような系統的なメンテナンス手法は、カテゴリ編集の場にはまだ存在していませんでした。

2. ここではカテゴリはどのように処理されるのですか？

   他のメンテナンスの取り組みで知られているように、ここではすべての利用者がカテゴリのメンテナンスの提案を行うことができます。具体的には、メンテナンスすべき各カテゴリには次の3つの選択肢があります。

   1. 改名/移動
   2. 他カテゴリとの統合
   3. 削除

   このために、トップページで説明されている通り、適切なリンクとカテゴリ埋め込みを設定する3つのテンプレートが用意されています。これらのテンプレートのいずれかを問題のカテゴリページに貼り付けた後で、このプロジェクトの議論ページに提案文と理由を添えてカテゴリの提案を提出する流れになります。

   議論の目標は、当該カテゴリに対して講ずるべき最も適切な維持管理措置を見出すことです。そのため、例えば、含まれる記事のグループ分けは有用であると感じられるが、カテゴリの命名が命名規則に準拠していない場合、すべての削除提案が削除へと結びつく必要はありません。

   議論は最長7日間行われます。ただし、明白で議論の余地がない場合は、提案から24時間後に議論を打ち切ることもできます。そうでない場合は、7日後に管理者（当面は提案に責任を負う者が代行）が合意が得られるかどうかを決定し、その実行を開始します。

   カテゴリの変更はソフトウェアによるサポートが不十分である（ページの移動機能で実行可能なのはページ名の変更のみで、含まれるすべてのページのカテゴリ変更は手動で実行する必要がある）ため、ここではBotのサポートによって決定事項が実行されます。

   他の削除依頼と同様に、削除の復帰依頼経由での修正もカテゴリに対して開かれています。

3. このプロジェクトによってカテゴリのメンテナンスがより複雑になるのではないですか？

   いいえ、むしろ逆です。このプロジェクトはカテゴリのメンテナンスを容易にするに違いないからです。

   1. 解決方法が自明な/些細なケースは随時対処すればよいですし、そうすべきです。そのようなケースでは、このプロジェクトが関心の的となるのは、カテゴリに多くの要素（記事やサブカテゴリ）が含まれている場合に限られ、その場合もBotのサポートは使えます。
   2. 間違って命名されたカテゴリ、誤字脱字を含むカテゴリ、重複したカテゴリに出くわしたときは、ここでメンテナンスを求める提案をすることができますので、心配する必要はありません。手動でカテゴリを変更するのが面倒だった従前の体制では、変更の労力に見合わないそれらの問題を見て見ぬふりをするのが、取られがちな「解決策」でした。
   3. カテゴリの動向に関心をお持ちであれば、「現在審議中の提案」の各日付のページをウォッチリストに追加しておくと、ここでの作業状況をフォローすることができます。これらは日々更新されますが、削除依頼ページ等に比べてトラフィックが少ないため、特定のカテゴリに関する議論を追いやすくなります。
   4. 最後に、このプロジェクトは、他のいずれのポータルやプロジェクトでも管轄外とされる、新しい下位ツリーを発案・作成するためにも利用可能な提案の場を提供します。

コメント

このプロジェクトに関するコメントや改善のための提案は、プロジェクトに付属するノートページから誰でも行うことができます。