フランケンシュタインが生まれた夜
フランケンシュタインが生まれた夜 The Haunting of Villa Diodati | |||
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『ドクター・フー』のエピソード | |||
ディオダティ荘 | |||
話数 | シーズン12 第8話 | ||
監督 | エマ・サリバン | ||
脚本 | マキシン・アルダートン | ||
制作 | アレックス・マーサー | ||
音楽 | セーガン・アキノラ | ||
初放送日 | イギリス 2020年2月12日 | ||
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「フランケンシュタインが生まれた夜」(フランケンシュタインがうまれたよる、原題 : The Haunting of Villa Diodati)は、イギリスのSFドラマ『ドクター・フー』の第12シリーズ第8話。脚本はマキシン・アルダートン、監督はエマ・サリバンが担当し、2020年2月16日に BBC One で初放送された。
本作には「散りゆくドクター」(2017年)が最後の登場となっていたサイバーマンが再登場した。視聴者数は507万人で、批評家からは好評であった。
あらすじ[編集]
13代目ドクター(演:ジョディ・ウィテカー)らは1816年のスイスのディオダティ荘を訪れ、『フランケンシュタイン』の著者メアリー・シェリー(演:リリー・ミラー)と出会う。彼女が『フランケンシュタイン』を執筆したのはディオダティ荘にインスパイアされたためであるが、ディオダティ荘の怪奇現象が孤高のサイバーマンと彼の求めるサイバーマンのデータベース"サイベリアム"によるものであることが明らかになる。
連続性[編集]
孤高のサイバーマンは「ジュドゥーンの襲来」において、ジャック・ハークネスがグレアム、ライアン、ヤズを介してドクターに警告を伝えた存在であった。ドクターは彼らにサイバーマンについて教える際、「残酷な宇宙の時間」でサイバーマンに改造されたかつてのコンパニオンのビル・ポッツについて言及している[1][2]。孤高のサイバーマンは残る第12シリーズのフィナーレ「サイバーマンの再興」「時を超えた子供たち」にも続けて登場した[3]。
ビッグ・フィニッシュ・プロダクションのオーディオシリーズでは、メアリー・シェリーが1816年前後に8代目ドクターと出会い、一時的にコンパニオンになった。2011年のオーディオ The Silver Turk では2人が損傷したサイバーマンと遭遇し、シェリーはこの出来事にインスパイアされて『フランケンシュタイン』を執筆した[4]。
本作に登場したジョージ・ゴードン・バイロンは、「スパイフォール」パート2でドクターと共に行動したエイダ・ラブレスの父親である[1]。
製作[編集]
脚本[編集]
「フランケンシュタインが生まれた夜」はマキシン・アルダートンが脚本を執筆した[5][6]。クリス・チブナルはアルダートンについて「絶対的なメアリー・シェリーとバイロン……彼女はそのエキスパートだ」と評価した[7]。エピソードの設定の大部分は、1815年のタンボラ山噴火に起因する夏のない年において見舞われた暴風雨も含め、バイロン卿やメアリーらについて判明している史実に基づいている[7]。
配役[編集]
ジョン・ポリドリはマックス・ボルドリーが[8][6]、バイロン卿はジェイコブ・コリンズ=レヴィが演じた[9][6]。
撮影[編集]
前話「悪魔の呼び声」と本作からなる第4製作ブロックはエマ・サリバンが監督した[10]。村の内装にはMerthyr Mawr (en) estate がロケ地に使用された[11]。
放送と反応[編集]
専門評論家によるレビュー | |
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レビュー・スコア | |
出典 | 評価 |
The A.V. Club | B[12] |
メトロ | [13] |
ラジオ・タイムズ | [14] |
インデペンデント | [15] |
デイリー・テレグラフ | [16] |
「フランケンシュタインが生まれた夜」はイギリスでは2020年2月16日に放送され[6]、日本では2020年8月12日からHuluで字幕版・吹替版共に配信が開始された[17]。
イギリスでのその晩の視聴者数は386万人で、その日7番目に多く視聴された番組になった[18]。Audience Appreciation Index は80であった[19]。合計視聴者数は507万人で、その週のイギリスのテレビ番組では第31位の記録であった[19]。
出典[編集]
- ^ a b Coggan, Devan (2020年2月16日). “Doctor Who recap: The modern Prometheus”. エンターテインメント・ウィークリー. 2020年2月17日閲覧。
- ^ Flora Carr (2020年2月18日). “Doctor Who: Jodie Whittaker confirms Bill Potts Cyberman easter egg”. ラジオ・タイムズ. 2021年1月11日閲覧。
- ^ Mirko Parlevliet, Mirko (2019年11月23日). “Make Space for the Doctor Who Series 12 Trailer and Art!”. vitalthrills.com. 2019年11月23日閲覧。
- ^ Jeffrey, Morgan (2020年2月16日). “How Doctor Who's The Haunting of Villa Diodati contradicts canon – but also doesn't”. ラジオ・タイムズ. 2020年2月17日閲覧。
- ^ “Doctor Who Series 12: writers announced”. CultBox (2019年11月13日). 2019年11月13日閲覧。
- ^ a b c d “Doctor Who Series 12 Episode 8”. BBC (2020年2月5日). 2020年2月5日閲覧。
- ^ a b Fullerton, Huw (2020年2月16日). “Doctor Who: the real story of Shelley, Byron and the Villa Diodati”. ラジオ・タイムズ. 2020年2月17日閲覧。
- ^ “Doctor Who Series 12: Maxim Baldry to star in historical episode”. CultBox (2019年7月3日). 2019年7月3日閲覧。
- ^ “Jacob Collins-Levy”. Independent Talent Group. 2021年1月11日閲覧。
- ^ “Guy Murray-Brown”. Gems Agency. 2019年11月1日閲覧。
- ^ “Doctor Who 'The Haunting of Villa Diodati': behind the scenes”. CultBox (2020年2月20日). 2020年6月5日閲覧。
- ^ Siede, Caroline (2020年2月16日). “Doctor Who meets Frankenstein's author—and its monster”. The A.V. Club. 2020年2月17日閲覧。
- ^ George Griffiths (2020年2月16日). “Doctor Who season 12 episode 8 review: The Haunting of Villa Diodati”. Metro. 2021年1月11日閲覧。
- ^ Mulkern, Patrick (2020年2月16日). “Doctor Who The Haunting of Villa Diodati review: a ghost-story that deftly subsumes the birth of horror into the show's own mythology”. Radio Times. 2021年1月11日閲覧。
- ^ Power, Ed (2020年2月16日). “Doctor Who review, The Haunting of Villa Diodati: A muddled episode that underserves Jodie Whittaker”. インデペンデント. 2021年1月11日閲覧。
- ^ Hogan, Michael (2020年2月16日). “Doctor Who: The Haunting of Villa Diodati, recap: a neat twist on how Mary Shelley got the idea for Frankenstein”. The Telegraph. 2021年1月11日閲覧。
- ^ “Huluプレミア『ドクター・フー シーズン12』6・24から独占配信”. TV LIFE web (2020年6月2日). 2020年1月9日閲覧。
- ^ Marcus (2020年2月17日). “The Haunting of Villa Diodati? - Overnight Viewing Figures”. Doctor Who News. 2020年2月17日閲覧。
- ^ a b Marcus (2020年2月24日). “The Haunting of Villa Diodati - Official Ratings”. Doctor Who News. 2020年2月24日閲覧。