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フヤ (小惑星)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フヤ
38628 Huya
海王星(ピンク)、冥王星(赤)、フヤ(青)の太陽からの距離
海王星(ピンク)、冥王星(赤)、フヤ(青)の太陽からの距離
仮符号・別名 2000 EB173
分類 太陽系外縁天体
軌道の種類 エッジワース・
カイパーベルト

冥王星族
発見
発見日 2000年3月10日
発見者 I. フェリン
軌道要素と性質
元期:2010年7月23日 (JD 2,455,400.5)
軌道長半径 (a) 39.373 AU
近日点距離 (q) 28.522 AU
遠日点距離 (Q) 50.225 AU
離心率 (e) 0.276
公転周期 (P) 247.07
平均角速度 0.003989 /
軌道傾斜角 (i) 15.49 度
近日点引数 (ω) 68.16 度
昇交点黄経 (Ω) 169.41 度
平均近点角 (M) 353.16 度
前回近日点通過 1768年頃
次回近日点通過 2015年頃
物理的性質
直径 480 ± 50 km
質量 (8.3 - 16)
×1019? kg
平均密度 2.0? g/cm3
表面重力 0.12 - 0.15? m/s2
脱出速度 0.23 - 0.28? km/s
自転周期 13.50 時間
絶対等級 (H) 4.7
アルベド(反射能) 0.11 ± 0.02
表面温度 ~44 K
色指数 (B-V) 1.00
色指数 (V-R) 0.65
Template (ノート 解説) ■Project

フヤ(38628 Huya、フーヤー、西:Juyá)は、太陽系外縁天体の一つ。冥王星に良く似た、海王星軌道と交叉する軌道を持つ。公転周期は海王星と3:2の共鳴関係にあり、冥王星族に分類される。

2000年3月10日ベネズエラメリダで、国立ロス・アンデス大学天文研究センター (CIDA) のイグナシオ・フェリン (Ignacio Ferrin) により発見された(その後、1996年まで遡る観測記録が見つかっている)。発見当時としては最も明るく大きい外縁天体として観測され、直径は597kmと推定された。後に下方修正されたが、マイケル・ブラウンの分類では冥王星型天体の候補たりうる大きさである。

周辺の天体によく見られる特徴と共通して赤い表面を持つ。この色は古くから表面にある有機化合物ソリン)によるものと推測されている。

フヤという名は、ベネズエラやコロンビアの先住民であるワニュー族 (Wayúu) の神話の雨と豊穣の神、フーヤーに由来する。

フヤは2019年3月18日にガイア計画のカタログに含まれる11等星であるGaia DR2 4352760586390566400とい恒星を掩蔽した。この掩蔽は事前に予測され、観測可能領域が中央ヨーロッパを横切るという好条件だったため観測の呼びかけが行われ、アマチュア天文家によるものも含めて18地点21台の望遠鏡で観測され、2022年にこの結果を総合した研究が公表された[1]。これは、観測時点において太陽系外縁天体による恒星の掩蔽の観測としては最多の数で掩蔽を観測できた事例となった[1]。この観測ではフヤの地球に向けた投影面の半径は411±7.3kmという高精度な値が得られた。これは電波観測に基づく従来の推定値406±16kmと精度よく一致するもので、このサイズと光度からアルベドは0.079±0.04と計算された[1]大気の存在を示す兆候は見つからず、仮に冥王星類似の大気が存在しても気圧10ナノバール以下のごく薄いものとされた[1]。またフヤの周囲に塵やリングが存在することを示す副次的な減光も発見されなかった[1]

脚注

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  1. ^ a b c d e P.Santos-Sanz. "Physical properties of the trans-Neptunian object (38628) Huya from a multi-chord stellar occultation". arXiv:2205.12882

関連項目

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外部リンク

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