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フィリピンヒゲイノシシ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フィリピンヒゲイノシシ
フィリピンヒゲイノシシ Sus philippensis
保全状況評価[1]
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ウシ目(偶蹄目) Artiodactyla
亜目 : イノシシ亜目 Suina
: イノシシ科 Suidae
亜科 : イノシシ科 Suinae
: イノシシ属 Sus
: フィリピンヒゲイノシシ S. philippensis
学名
Sus philippensis
Nehring, 1886
和名
フィリピンヒゲイノシシ
英名
Philippine warty pig

フィリピンヒゲイノシシ(Philippine warty pig、Sus philippensis)は、フィリピンに固有の4種のイノシシの1つである。他の3つの固有種は、ビサヤ諸島S. cebifronsミンドロ島S. oliveriパラワン島パラワンヒゲイノシシ(S. ahoenobarbus)である。フィリピンヒゲイノシシは、顎の付近に2対のこぶとこぶから外側に向かって生えるひげを持つ。

亜種

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フィリピンヒゲイノシシには、少なくとも2つの亜種が知られている。

分布と生息

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フィリピンヒゲイノシシの元々の生息域は、フィリピンの西側、具体的には、ルソン島ビリラン州サマール島レイテ島、ミンドロ島、ミンダナオ島、ホロ島ポリロ島カタンドゥアネス州等である。ルバング島及びその周辺のイノシシは別種であると考えられている。さらに、かつては標高2,800mまでの大部分の生息域で見られたが、現在では生息域の喪失と罠による過剰捕獲のため、互いに離れた森に生息している。

ボホール州シブヤン島でもイノシシの存在が報告されているが、これらがどのような種であるかは分かっていない。

他のイノシシとの遺伝的な関係

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ヒゲイノシシと非常に近縁で、実際にかつてはパラワンヒゲイノシシと同様にこの種の亜種(S. b. philippensis)であると考えられている。パラワンヒゲイノシシも現在は亜種ではなくフィリピンの固有種(S. ahoenobarbus)とされることが多い。

混血

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森林破壊による生息域の減少等のため、家畜ブタ(Sus scrofa domestica)と接触する機会が多くなり、これら2種の混血が報告されている。そのため、フィリピンヒゲイノシシの遺伝的汚染が問題となっている[2][3][4]

関連項目

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出典

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  1. ^ Oliver, W.; Heaney, L. (2008). "Sus philippensis". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2008. International Union for Conservation of Nature. 2009年4月5日閲覧 Database entry includes a brief justification of why this species is of vulnerable.
  2. ^ Heaney, L. & Meijaard, E. (2017年). “Sus philippensis”. The IUCN Red List of Threatened Species. 2019年7月13日閲覧。
  3. ^ Blouch R. A. (1995年). “CONSERVATION AND RESEARCH PRIORITIES FOR THREATENED SUIDS OF SOUTH AND SOUTHEAST ASIA”. CiteSeerX. 2018年8月18日閲覧。
  4. ^ Visayan Warty Pig Conservation Programme”. Philippines Biodiversity Conservation Foundation (2014年). 2018年8月18日閲覧。

外部リンク

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