ビングリー男爵
ビングリー男爵(英: Baron Bingley)は、かつて存在したイギリスの男爵位。これまでにグレートブリテン貴族として2度、連合王国貴族として1度の計3回創設されているが、いずれも廃絶した。
歴史
[編集]第1期(1713年)
[編集]ロバート・ベンソン(c.1676-1731)は財務大臣や王室会計長官を歴任した政治家であった[1][2]。彼が1713年7月21日にグレートブリテン貴族爵位のヨーク州ビングリーのビングリー男爵(Baron Bingley, of Bingley in the County of York)に叙されているが、これが第1期目の創設にあたる[1]。彼には一人娘であるハリエット(1704?-1771)がいたのみであったため、爵位は一代にして廃絶した[1]。領地はハリエットが相続している[3]。
第2期(1762年)
[編集]ハリエット・ベンソン(1704?-1771)の夫ジョージ・フォックス=レーン(c.1697-1773)はトーリー党の政治家で、1762年5月19日にヨーク州ビングリーのビングリー男爵(Baron Bingley, of Bingley in the County of York)に叙された[4][5]。このグレートブリテン貴族爵位には特別継承権が付与されており、彼と妻ハリエットとの嫡出直系男子に限るとの規定であった[4]。彼は長男ロバート(1732-1768)に先立たれていたため、初代男爵の死をもって、爵位はまたしても一代で廃絶した[4]。
第3期(1933年)
[編集]初代ビングリー男爵ジョージ・フォックス=レーンの遠縁にあたる政治家ジョージ・レーン=フォックス(1870–1947)は、1933年7月24日に連合王国貴族としてヨーク州ブラマムのビングリー男爵(Baron Bingley, of Bramham in the County of York)に叙せられたが、これが第3期目の創設である[註釈 1][6][7]。彼には4人の娘がいたが男子はなかったため、爵位は一代で廃絶した[6]。
一覧
[編集]ビングリー男爵(1713年)
[編集]- 初代ビングリー男爵ロバート・ベンソン (c.1676-1731) (1713年にビングリー男爵創設、1731年廃絶)
ビングリー男爵(1762年)
[編集]- 初代ビングリー男爵ジョージ・フォックス=レーン(c.1697-1773) (1762年にビングリー男爵創設、1773年廃絶)
- ロバート・レーン閣下 (1732-1768)
ビングリー男爵(1933年)
[編集]- 初代ビングリー男爵ジョージ・レーン=フォックス (1870–1947) (1933年にビングリー男爵創設、1947年廃絶)
脚注
[編集]註釈
[編集]- ^ 彼は初代ビングリー男爵(第2期)ジョージ・フォックス=レインの弟サックヴィルの来孫にあたっており、きわめて遠縁。
出典
[編集]- ^ a b c “Bingley, Baron (GB, 1713 - 1731)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年2月9日閲覧。
- ^ "Benson, Robert (BN691R)". A Cambridge Alumni Database (英語). University of Cambridge.
- ^ "BENSON, Robert (1676-1731), of Red Hall, nr. Wakefield; Bramham Hall, Yorks.; and Queen Street, Westminster" (英語). History of Parliament Online. 2013年11月28日閲覧。
- ^ a b c “Bingley, Baron (GB, 1762 - 1773)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “FOX (afterwards FOX LANE), George (c.1696-1773), of Bramham Park, Yorks. | History of Parliament Online”. www.historyofparliamentonline.org. 2020年2月9日閲覧。
- ^ a b “Bingley, Baron (UK, 1933 - 1947)”. www.cracroftspeerage.co.uk. 2020年2月9日閲覧。
- ^ “No.33963”. The Gazette 25 July 1933. 2020年2月10日閲覧。