ビアンカ・ナイト
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選手情報 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | Bianca Knight | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | アメリカ合衆国 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
競技 | 陸上競技(短距離走) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
種目 | 100m, 200m | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大学 | テキサス大学オースティン校 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
生年月日 | 1989年1月2日(35歳) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
出身地 | ミシシッピ州パール | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 160cm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
体重 | 61kg | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
成績 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オリンピック | 4x100mR:優勝(2012年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
世界選手権 | 4x100mR:優勝(2011年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
国内大会決勝 |
全米選手権 100m:5位(2010年, 2012年) 200m:4位(2011年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
自己ベスト | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
50m | 6秒28(2012年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
60m | 7秒16(2008年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
100m | 11秒07(2008年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
200m |
22秒35(2011年) 22秒25w(2008年) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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編集 |
ビアンカ・ナイト(Bianca Knight、1989年1月2日 ‐ )は、アメリカ合衆国ミシシッピ州パール出身の陸上競技選手。専門は短距離走。100mで11秒07、200mで22秒35の自己ベストを持つ。2012年ロンドンオリンピック女子4×100mリレーの金メダリストであり、同種目の世界記録保持者である。
経歴
[編集]高校時代まで
[編集]12歳の時に陸上競技を始めた[1]。高校はミシシッピ州にあるリッジランド・ハイ・スクール (en) に進学すると、2007年に200mで22秒97の室内全米高校記録を樹立[2]、2006年ナイキ選手権(Nike Outdoor Nationals)と2007年全米ジュニア選手権の女子200mで全米タイトルを獲得するなど、全米高校屈指のスプリンターに成長した[3]。また、州レベルでは100mで200mでミシシッピ州高校記録を樹立し、15の個人種目(100mで6、200mで5、400mで4)を含む計23のミシシッピ州タイトルを獲得する活躍を見せた[4][5]。2006年にはゲータレード全米最優秀女子陸上競技選手賞(Gatorade National Girls Track Athlete of the Year) をミシシッピ州の選手として初めて受賞した[3]。
2005年世界ユース選手権
[編集]2005年7月の世界ユース選手権に出場すると、女子100mの予選で11秒38(+1.8)の今季ユース世界最高記録をマーク。準決勝は11秒44(-0.5)とタイムを落としたものの、決勝では再び11秒38(-0.1)の今季ユース世界最高記録タイで金メダルを獲得した[6]。女子200mは23秒33(+0.7)の2位で優勝を逃したが、アメリカチームの3走を務めたメドレーリレーは2分03秒93の今季ユース世界最高記録での優勝に貢献し、100mとの2冠を達成した[7]。
2006年
[編集]2006年8月8日にユージーンで行われた競技大会の女子4×100mリレーでアメリカジュニアチームの1走を務め、1999年にアメリカチームがマークした43秒38を更新する43秒29のジュニア世界記録樹立(当時)に貢献した[8]。しかし、この大会で負傷したため、出場予定だった1週間後の北京世界ジュニア選手権に出場することはできなかった[9]。
大学時代
[編集]2008年全米学生室内選手権
[編集]テキサス大学オースティン校に進学すると、2008年3月の全米学生(NCAA)室内選手権女子200mを制し、1年生ながら全米学生タイトルを獲得した。優勝タイムの22秒40は、室内世界歴代8位(当時)・室内全米歴代2位(当時)・室内ジュニア世界記録・室内全米学生記録(当時)という好タイムだった[10]。また、同大会女子60m予選では7秒16の室内ジュニア全米記録を樹立している(決勝は7秒21で3位)[11]。この大会の直後にプロに転向した[3]。
プロ時代
[編集]2011年大邱世界選手権
[編集]2011年の全米選手権女子200m決勝では22秒35(+1.0)の自己ベストをマークするも、3位のジェネバ・タモーに0秒07及ばず表彰台を逃した[12]。この結果、8-9月に行われる大邱世界選手権女子4×100mリレーのアメリカ代表に選出され[13]、迎えた大会では予選と決勝でアメリカチームの1走を務めた。予選を今季世界最高記録の41秒94で突破すると、2走アリソン・フェリックス、3走マーシェベット・メイヤーズ、4走カーメリタ・ジーターのオーダーで臨んだ決勝では予選のタイムを更に縮める41秒56の今季世界最高記録で優勝に貢献し、シニア世界大会で初の金メダルを獲得した[14]。
2012年ロンドンオリンピック
[編集]2012年6月の全米オリンピックトライアル(全米選手権)では女子100mと女子200mの両種目で決勝に進出するも、女子100mは11秒14(+0.9)で5位[15]、女子200mは22秒60(+1.0)で7位に終わった[16]。この結果、個人種目での代表は逃したもののロンドンオリンピック女子4×100mリレーアメリカ代表に選出されると[17]、迎えた8月の大会では予選と決勝でアメリカチームの3走を務めた。予選を今季アメリカ最高記録の41秒64で突破すると、1走ティアナ・マディソン、2走アリソン・フェリックス、4走カーメリタ・ジーターで臨んだ決勝では40秒82の世界記録を樹立し、1985年に東ドイツがマークした41秒37を塗り替えての優勝に貢献した[18][19]。
2014年世界リレー
[編集]2014年5月には今年新設された世界リレーに出場すると、オリンピックや世界選手権では実施されない種目の女子4×200mに出場し、アメリカチームの3走を務めて1分29秒45の大会記録(当時)樹立と優勝に貢献した[20]。
自己ベスト
[編集]記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風、-は向かい風を意味する。
種目 | 記録 | 年月日 | 場所 | 備考 |
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屋外 | ||||
100m | 11秒07 (+0.7) | 2008年6月27日 | ユージーン | |
200m | 22秒35 (+1.0) | 2011年6月26日 | ユージーン | |
22秒25w (+5.6) | 2008年7月6日 | ユージーン | 追い風参考記録 | |
400m | 52秒55 | 2011年4月23日 | オックスフォード | |
4x100mR | 40秒82 (3走) | 2012年8月10日 | ロンドン | 世界記録 |
室内 | ||||
50m | 6秒28 | 2012年1月28日 | ニューヨーク | |
55m | 6秒75 | 2012年2月11日 | ニューヨーク | |
60m | 7秒16 | 2008年3月14日 | フェイエットビル | 室内U20全米記録 |
200m | 22秒40 | 2008年3月14日 | フェイエットビル | 室内U20世界記録 元室内全米学生記録 |
300m | 36秒41 | 2011年2月12日 | フェイエットビル | |
400m | 54秒69 | 2011年2月5日 | ボストン |
主要大会成績
[編集]備考欄の記録は当時のもの
年 | 大会 | 場所 | 種目 | 結果 | 記録 | 備考 |
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2005 | 世界ユース選手権 (en) | マラケシュ | 100m | 優勝 | 11秒38 (-0.1) | 今季ユース世界最高タイ記録 自己ベストタイ |
200m | 2位 | 23秒33 (+0.7) | ||||
メドレーR | 優勝 | 2分03秒93 (3走) | 今季ユース世界最高記録 | |||
2007 | パンアメリカン ジュニア選手権 (en) |
サンパウロ | 200m | 優勝 | 23秒17 (+0.5) | |
2011 | 世界選手権 | 大邱 | 4x100mR | 優勝 | 41秒56 (1走) | 今季世界最高記録 |
2012 | オリンピック | ロンドン | 4x100mR | 優勝 | 40秒82 (3走) | 世界記録 |
2014 | 世界リレー (en) | ナッソー | 4x200mR | 優勝 | 1分29秒45 (3走) | 大会記録 |
ダイヤモンドリーグ
[編集]ダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。
年 | 種目 | 総合順位 | 獲得ポイント |
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2010 | 200m | 3位 | 4 (3レース) |
2011 | 200m | 2位 | 10 (3レース) |
2012 | 200m | 4位 | 5 (3レース) |
優勝したダイヤモンドリーグの大会を記載(個人種目のみ)。金色の背景はポイント対象レースを意味する。
年 | 大会 | 場所 | 種目 | 記録 | 備考 |
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2010 | 英国グランプリ | ゲーツヘッド | 200m | 22秒71 (-1.4) | |
2011 | ゴールデンガラ | ローマ | 200m | 22秒64 (+0.9) | |
バーミンガムグランプリ | バーミンガム | 200m | 22秒59 (+1.0) | ||
ロンドングランプリ | ロンドン | 200m | 22秒69 (-1.1) |
脚注
[編集]- ^ “MY STORY”. ビアンカ・ナイト公式サイト(biancaknight.com) (2014年8月10日). 2014年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年5月16日閲覧。
- ^ “Gay powers past field to win men's 100 at Reebok GP”. ESPN (2007年6月3日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ a b c “Bianca Knight”. 全米陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Girls' Track & Field Athlete of the Year”. National High School Coaches Association (2017年5月8日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Bianca Knight: Making an impact”. TexasSports.com (2008年2月15日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “第4回世界ユース選手権女子100m決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “第4回世界ユース選手権女子メドレーリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Merritt and U.S. Junior Women’s 4x100m Relay World Bests in Eugene”. 国際陸上競技連盟 (2006年8月9日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Women's Track and Field signs Bianca Knight and Devon Williams to National Letters of Intent”. TexasSports.com (2006年11月16日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “TRACK , FIELD: Knight named Athlete of the Week”. 全米オリンピック委員会 (2008年3月19日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “American Junior Indoor Track & Field Records”. 全米陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “2011年全米選手権リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Team USA in Daegu to include 8 defending champs, 19 medallists”. 国際陸上競技連盟 (2011年8月11日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “第13回世界選手権女子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “2012年全米選手権女子100m決勝リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “2012年全米選手権女子200m決勝リザルト”. 全米陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Powerful Team USA roster on tap for London”. 全米陸上競技連盟 (2012年7月3日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “第30回オリンピック女子4×100mリレー決勝リザルト”. 国際陸上競技連盟 (2017年5月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “London 2012 - Event Report - Women's 4x100m Relay Final”. 国際陸上競技連盟 (2012年8月10日). 2017年5月10日閲覧。
- ^ “Report: women’s 4x200m – Bahamas 2014”. 国際陸上競技連盟 (2014年5月26日). 2017年5月10日閲覧。
外部リンク
[編集]- ビアンカ・ナイト - ワールドアスレティックスのプロフィール
- ビアンカ・ナイト - 全米オリンピック委員会のプロフィール
- ビアンカ・ナイト - 全米陸上競技連盟のプロフィール
- ビアンカ・ナイト - Olympedia
- ビアンカ・ナイト (biancaknight.com) - 公式サイト(2014年8月10日時点のアーカイブ)
- ビアンカ・ナイト (@MsBiancaAK) - X(旧Twitter)
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