コンテンツにスキップ

パラグアイ (砲艦)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パラグアイ
2016年撮影
2016年撮影
基本情報
運用者 パラグアイ海軍
艦種 砲艦
級名 パラグアイ級砲艦
艦歴
起工 1921年4月21日
進水 1930年6月22日
就役 1931年5月13日
要目
常備排水量 745トン[1]
満載排水量 835トン[1]
全長 71.20メートル[1]
垂線間長 70.15メートル[1]
最大幅 10.50メートル[1]
推進 パーソンズ式ギアード・タービン4基、ソーニクロフト・シュルツ式水管缶2基(ヤーロー式ボイラーに換装)、2軸[1]
速力 17 ノット[1]
兵装 オデロ・テルニ50口径120mm砲連装2基、オデロ・テルニ50口径76mm両用砲単装3基、オデロ・テルニ39口径40mm対空砲単装2基、機雷6個、1932年から1933年に重機関銃6挺追加[1]
装甲 装甲帯(艦中央部)15mm、司令塔20mm[1]
テンプレートを表示

パラグアイ (Paraguay) はパラグアイ海軍砲艦[2]。パラグアイ級[3]

艦歴

[編集]

1929年4月21日、ジェノバSestri Ponenteのオデロ社で起工[4]。1930年6月22日進水[4]。当初の艦名は「Comodoro Meza」であったが、1930年7月30日に「パラグアイ」に改名された[4]。1931年2月14日にジェノバを離れて5月5日にアスンシオンに到着し、5月13日に就役した[4]

1931年8月24日に「パラグアイ」はPuerto Casadoへ向かい、帰路で座礁したが損傷はなかった[4]チャコ戦争では輸送任務に従事し、戦闘は経験しなかった[4]

1936年のFebruary Revolutionの際、Director General of the Navy, Honorio BenitezとChief of the Flotilla, Rudolfo Martinezは大統領Eusebio Ayalaを「パラグアイ」へ退避させた[4]。しかし政府側が不利になると態度を反転させ、政府側の軍が降伏するまで大統領を拘束すると宣言した[4]

1947年、反乱が発生。ブエノス・アイレスで修理中であった「パラグアイ」と「ウマイタ」でも5月7日に反乱が発生し、両艦はパラグアイへ向かった[5]。7月11日、Cerrito島沖で「ウマイタ」は爆撃を受けて被弾[6]。その後も「パラグアイ」と座礁した「ウマイタ」は航空攻撃を受け、またCerrito島に配置された大砲も「ウマイタ」を攻撃した[6]。反乱者の一部は上陸して陣地を作ったが、襲撃を受けて捕えられた[6]。「ウマイタ」が離礁に成功すると2隻は8月13日にパラグアイ川への水路の突破を図ったが、陸上からの砲撃を受けて退き、8月15日にItá Ibatéで抑留された[7]

1955年9月のRevolución Libertadoraの際には大統領フアン・ペロンがブエノス・アイレスにあった「パラグアイ」へ逃れている[8]

1868年、第1ボイラーで火災が発生[8]。タービンや第2ボイラーがその火災による損傷を受けていたことが1972年に明らかとなり、以後は練習艦としての運用となった[8]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", pp. 51-52
  2. ^ "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", p. 51
  3. ^ Conway's All the World's Fighting Ships 1922-1946, Conway Maritime Press, 1980, ISBN 0-85177-146-7, p. 418
  4. ^ a b c d e f g h "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", p. 53
  5. ^ "The Paraguayan Navy: Past and Present: PART III", p. 191, "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", p. 54
  6. ^ a b c "The Paraguayan Navy: Past and Present: PART III", p. 192
  7. ^ "The Paraguayan Navy: Past and Present: PART III", p. 192, "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", p. 54
  8. ^ a b c "The Paraguayan Navy: Past and Present Part IV", p. 54

参考文献

[編集]