パフォーマプロミス
パフォーマプロミス | ||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018年目黒記念 | ||||||||||||
欧字表記 | Perform a Promise[1] | |||||||||||
香港表記 | 守諾言 | |||||||||||
品種 | サラブレッド[1] | |||||||||||
性別 | 牡[1] | |||||||||||
毛色 | 栗毛[1] | |||||||||||
生誕 | 2012年2月8日 | |||||||||||
死没 | 2021年8月19日(9歳没) | |||||||||||
登録日 | 2015年2月19日 | |||||||||||
抹消日 | 2021年3月20日[2] | |||||||||||
父 | ステイゴールド[1] | |||||||||||
母 | アイルビーバウンド[1] | |||||||||||
母の父 | タニノギムレット[1] | |||||||||||
生国 | 日本(北海道安平町)[1] | |||||||||||
生産者 | ノーザンファーム[1] | |||||||||||
馬主 | (有)サンデーレーシング[1] | |||||||||||
調教師 | 藤原英昭(栗東)[1] | |||||||||||
厩務員 | 瀬戸敬文[3] | |||||||||||
競走成績 | ||||||||||||
生涯成績 | 22戦8勝[1] | |||||||||||
獲得賞金 | 2億9864万4000円[1] | |||||||||||
|
パフォーマプロミス (英: Perform a Promise[1])は、日本の競走馬。主な勝ち鞍は2018年の日経新春杯 (GII)、アルゼンチン共和国杯 (GII)、2020年の鳴尾記念 (GIII)。馬名の意味は「約束を果たす」[4]。
戦績
[編集]2012年2月8日に北海道安平町のノーザンファームで誕生。一口馬主法人「サンデーサラブレッドクラブ」より総額3200万円(1口80万円×40口)で募集され[5]、ノーザンファーム早来で育成された[6]。
育成時代から体質の弱さから思うように調教が進まず、デビューは遅れる。3歳9月の「スーパー未勝利戦」でようやくデビューを果たすと、7番人気という評価であったものの既走馬相手にデビュー勝ちを収める[6]。3カ月ぶりの2戦目、そこから5カ月ぶりの3戦目も勝利してデビュー3連勝を果たす[7]。しかし、当時は陣営いわく「一走ごとにガタッときていた」という状態で、その後も間隔を詰めてレースに使うことができず、出世は遅れた[8]。
5歳の夏にノーザンファーム早来で約4カ月間調整された頃から体質が強化され、順調にレースに出走できるようになる[6]。同年末のグレイトフルステークス (1600万下)を制し、待望のオープン入りを果たした。年明け初戦の日経新春杯では重賞初挑戦ながら1番人気に推され、逃げるロードヴァンドールをゴール前でクビ差捉えて6歳にして初の重賞勝ちを飾った[9]。その後は天皇賞(春)を目標にするプランもあったが、宝塚記念を目指すことになった[10]。前哨戦の目黒記念3着を経て挑んだ宝塚記念では4番人気に推されたが、見せ場を作れないまま9着に敗れた[11]。
宝塚記念後は休養を挟んで京都大賞典で復帰予定だったが、熱発のため枠順確定前に出走を取り消した[12]。仕切り直しの一戦となったアルゼンチン共和国杯をコルム・オドノヒュー騎乗で勝利し、重賞2勝目を挙げた[13]。年末の有馬記念にはクリスチャン・デムーロとのコンビで出走したが、14着と大敗を喫した。
2019年は初戦の京都記念で4着となった後、天皇賞(春)に直行。勝ち馬フィエールマンと2着のグローリーヴェイズには離されたが、2番人気エタリオウには先着してGIで初の馬券内となる3着に入った。しかし、レース後に右橈骨遠位端骨折が判明し、長期休養に入った[14]。
2020年、京都記念で復帰することが発表されたが、骨膜のため回避した。その後、復帰初戦となった鳴尾記念でラヴズオンリーユーにハナ差で勝ち、1年7カ月ぶりの重賞勝利となった。秋に入り京都大賞典は6着、第40回ジャパンカップは11着に終わった。
2021年のダイヤモンドステークス(15着)出走後に、右後肢第1趾骨の骨折が判明し手術を受けたが、そのまま引退することになった[15]。滋賀県栗東市のTCCセラピーパークへ乗馬となる[15]ため移動したが、同年4月初旬に馬房内で再び粉砕骨折を発症し、栗東トレーニングセンター診療所で緊急手術を受けた。その後同年6月には蹄葉炎を発症したため、同診療所で療養を続けていた[16][17]が、同年8月19日朝、起立困難となったため、安楽死の措置が取られた[18][19]。
競走成績
[編集]以下の内容は、netkeiba.comの情報[7]に基づく。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭 数 |
枠 番 |
馬 番 |
オッズ (人気) |
着順 | タイム (上り3F) |
着差 | 騎手 | 斤量 [kg] |
1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015. 9.21 | 阪神 | 3歳未勝利 | 芝1800m(良) | 18 | 1 | 1 | 16.0 (7人) | 1着 | 1:47.2(34.2) | -0.4 | 福永祐一 | 56 | (メイショウミソラ) | 450 | |
12.20 | 中京 | 3歳上500万下 | 芝2000m(良) | 18 | 4 | 7 | 2.7 (2人) | 1着 | 2:00.5(35.5) | -0.2 | 鮫島克駿 | 54 | (インターンシップ) | 452 | |
2016. 5.21 | 京都 | オーストラリアT | 10下 | 芝1800m(良) | 13 | 7 | 11 | 2.3 (1人) | 1着 | 1:46.3(33.9) | -0.0 | C.ルメール | 55 | (サイモンラムセス) | 452 |
7.17 | 中京 | シンガポールTC賞 | 10下 | 芝2000m(良) | 8 | 4 | 4 | 1.6 (1人) | 6着 | 1:59.8(35.5) | 1.4 | 福永祐一 | 57 | パドルウィール | 450 |
2017. 1. 8 | 京都 | 4歳上1000万下 | 芝2200m(重) | 11 | 7 | 8 | 4.5 (4人) | 6着 | 2:19.9(38.3) | 1.7 | V.シュミノー | 57 | ストンライティング | 456 | |
1.29 | 東京 | 4歳上1000万下 | 芝1800m(良) | 16 | 7 | 13 | 5.3 (3人) | 6着 | 1:48.6(33.5) | 0.3 | 福永祐一 | 57 | スモークフリー | 450 | |
3.26 | 中京 | 熊野特別 | 10下 | 芝2200m(稍) | 9 | 4 | 4 | 4.0 (2人) | 1着 | 2:15.9(35.4) | -0.4 | 戸崎圭太 | 57 | (マイネルカレッツァ) | 452 |
5.13 | 東京 | 緑風S | 16下 | 芝2400m(重) | 11 | 7 | 8 | 7.4 (4人) | 2着 | 2:29.0(35.4) | 0.4 | 戸崎圭太 | 55 | リッチーリッチー | 438 |
10. 9 | 東京 | 六社S | 16下 | 芝2400m(良) | 12 | 4 | 4 | 2.6 (1人) | 2着 | 2:25.1(35.0) | 0.0 | 吉田隼人 | 56 | ブライトバローズ | 450 |
11.11 | 京都 | 比叡S | 16下 | 芝2200m(良) | 9 | 2 | 2 | 3.6 (2人) | 3着 | 2:14.1(34.8) | 0.2 | 岩田康誠 | 57 | クィーンチャーム | 452 |
12.23 | 中山 | グレイトフルS | 16下 | 芝2500m(良) | 16 | 1 | 1 | 3.0 (1人) | 1着 | 2:34.1(34.9) | -0.1 | 戸崎圭太 | 56 | (カラビナ) | 452 |
2018. 1.14 | 京都 | 日経新春杯 | GII | 芝2400m(良) | 12 | 6 | 7 | 3.7 (1人) | 1着 | 2:26.3(34.4) | -0.0 | M.デムーロ | 54 | (ロードヴァンドール) | 452 |
5.27 | 東京 | 目黒記念 | GII | 芝2500m(良) | 16 | 4 | 8 | 3.9 (1人) | 3着 | 2:29.8(34.2) | 0.1 | M.デムーロ | 56 | ウインテンダネス | 452 |
6.24 | 阪神 | 宝塚記念 | GI | 芝2200m(稍) | 16 | 4 | 7 | 8.5 (4人) | 9着 | 2:12.6(36.2) | 1.0 | 戸崎圭太 | 58 | ミッキーロケット | 448 |
11. 4 | 東京 | アルゼンチン共和国杯 | GII | 芝2500m(良) | 12 | 5 | 6 | 4.8 (3人) | 1着 | 2:33.7(32.6) | -0.1 | C.オドノヒュー | 56 | (ムイトオブリガード) | 454 |
12.23 | 中山 | 有馬記念 | GI | 芝2500m(稍) | 16 | 3 | 5 | 20.6 (7人) | 14着 | 2:33.7(36.7) | 1.5 | C.デムーロ | 57 | ブラストワンピース | 464 |
2019. 2.10 | 京都 | 京都記念 | GII | 芝2200m(良) | 12 | 6 | 7 | 6.0 (4人) | 4着 | 2:14.9(35.0) | 0.1 | 福永祐一 | 57 | ダンビュライト | 460 |
4.28 | 京都 | 天皇賞(春) | GI | 芝3200m(良) | 13 | 6 | 8 | 30.6 (8人) | 3着 | 3:16.0(35.2) | 1.0 | 北村友一 | 58 | フィエールマン | 452 |
2020. 6. 6 | 阪神 | 鳴尾記念 | GIII | 芝2000m(良) | 16 | 1 | 1 | 33.5(10人) | 1着 | 2:00.1(35.7) | -0.0 | 福永祐一 | 56 | (ラヴズオンリーユー) | 466 |
10.11 | 京都 | 京都大賞典 | GII | 芝2400m(稍) | 17 | 8 | 15 | 9.9 (6人) | 6着 | 2:26.1(34.9) | 0.5 | 福永祐一 | 56 | グローリーヴェイズ | 468 |
11.29 | 東京 | ジャパンC | GI | 芝2400m(良) | 15 | 6 | 10 | 312.5(12人) | 11着 | 2:24.8(35.6) | 1.8 | 岩田望来 | 57 | アーモンドアイ | 466 |
2021. 2.20 | 東京 | ダイヤモンドS | GIII | 芝3400m(良) | 16 | 8 | 15 | 17.8 (8人) | 15着 | 3:35.0(38.3) | 3.8 | M.デムーロ | 57.5 | グロンディオーズ | 468 |
血統表
[編集]パフォーマプロミスの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
[§ 2] | ||
父 ステイゴールド 1994 黒鹿毛 |
父の父 *サンデーサイレンスSunday Silence 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason | |
Cosmah | ||||
Wishing Well | Understanding | |||
Mountain Fiower | ||||
父の母 ゴールデンサッシュ1988 栗毛 |
*ディクタス | Sanctus | ||
Dronic | ||||
ダイナサッシュ | *ノーザンテースト | |||
*ロイヤルサッシュ | ||||
母 アイルビーバウンド 2005 鹿毛 |
タニノギムレット 1999 鹿毛 |
*ブライアンズタイム | Roberto | |
Kelley's Day | ||||
タニノクリスタル | *クリスタルパレス | |||
*タニノシーバード | ||||
母の母 *バウンドトゥダンスBound to Dance 1986 鹿毛 |
Northern Dancer | Nearctic | ||
Natalma | ||||
Truly Bound | In Reality | |||
Natashka | ||||
母系(F-No.) | (FN:2-b) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | Northern Dancer 5×3、Hail to Reason 4×5、Almahmoud 5×5 | [§ 4] | ||
出典 |
- 伯母に優駿牝馬勝ち馬のシルクプリマドンナ、伯父に北海道2歳優駿勝ち馬のモエレアドミラルがいる。
- 6代母Vagrancyは1942年のCCAオークス勝ち馬。
- 4代母Natashkaは1966年のアラバマステークス勝ち馬。
- そのほかの主な近親に天皇賞(秋)など重賞3勝のヘヴンリーロマンス、ステイヤーズステークス勝ち馬のサージュウェルズ、マーメイドステークス勝ち馬のウインマイティーがいる。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n “パフォーマプロミス”. JBIS-Search. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月2日閲覧。
- ^ “パフォーマプロミスが競走馬登録抹消”. 2024年1月27日閲覧。
- ^ “パフォーマプロミス 1年前は有馬前日の同舞台で勝利 遅咲き6歳馬の挑戦”. 競馬ラボ. 2024年1月27日閲覧。
- ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味. 2018年8月22日閲覧
- ^ アイルビーバウンドの12. サンデーサラブレッドクラブ. 2018年8月26日閲覧
- ^ a b c 日経新春杯 G2 | 重賞ウイナーレポート. 競走馬のふるさと案内所. 2018年8月26日閲覧
- ^ a b “パフォーマプロミス”. netkeiba.com. Net Dreamers co.LTD. 2018年8月26日閲覧。
- ^ 【宝塚記念】パフォーマプロミス、最強の血. サンケイスポーツ (2018年6月20日付). 2018年8月26日閲覧
- ^ 【日経新春杯】(京都) パフォーマプロミスが重賞初挑戦でV. ラジオNIKKEI(2018年1月14日付). 2018年8月26日閲覧
- ^ パフォーマプロミス、宝塚記念目標に切り替え 目黒記念出走へ. スポーツニッポン(2018年2月24日付). 2018年8月26日閲覧
- ^ 【宝塚記念】パフォーマプロミスは9着に敗れる 戸崎「脚のたまるところがなかった」. サンケイスポーツ(2018年6月24日付). 2018年8月26日閲覧
- ^ 【京都大賞典】パフォーマプロミスが感冒のため枠順確定前に出走取消. 競馬ラボ(2018年10月5日付). 2018年11月4日閲覧
- ^ 【AR共和国杯】6歳で本格化、パフォーマプロミスがV. サンケイスポーツ(2018年11月4日付). 2018年11月4日閲覧
- ^ “天皇賞で3着のパフォーマプロミス 骨折が判明”. 競馬ラボ (2019年4月29日). 2019年11月20日閲覧。
- ^ a b “【JRA】パフォーマプロミスが引退、乗馬に 18年日経新春杯など重賞3勝 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年3月17日閲覧。
- ^ 【報告】パフォーマプロミスの近況について - 引退馬ファンクラブTCC 2021年6月17日
- ^ 【報告】パフォーマプロミスの近況について - 引退馬ファンクラブTCC 2021年7月20日
- ^ 訃報のお知らせ - 引退馬ファンクラブTCC 2021年8月20日
- ^ パフォーマプロミスが19日に死す 18年アルゼンチン共和国杯など重賞3勝馬が闘病生活の末に - スポーツ報知 2021年8月20日
- ^ a b “血統情報:5代血統表|パフォーマプロミス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月2日閲覧。
- ^ a b “パフォーマプロミスの血統データ”. 競馬ラボ. 2022年6月21日閲覧。