コンテンツにスキップ

パフォーマプロミス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
パフォーマプロミス
2018年目黒記念
欧字表記 Perform a Promise[1]
香港表記 守諾言
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 栗毛[1]
生誕 2012年2月8日
死没 2021年8月19日(9歳没)
登録日 2015年2月19日
抹消日 2021年3月20日[2]
ステイゴールド[1]
アイルビーバウンド[1]
母の父 タニノギムレット[1]
生国 日本の旗 日本北海道安平町[1]
生産者 ノーザンファーム[1]
馬主 (有)サンデーレーシング[1]
調教師 藤原英昭栗東[1]
厩務員 瀬戸敬文[3]
競走成績
生涯成績 22戦8勝[1]
獲得賞金 2億9864万4000円[1]
勝ち鞍
GII 日経新春杯 2018年
GII アルゼンチン共和国杯 2018年
GIII 鳴尾記念 2020年
テンプレートを表示

パフォーマプロミス (英: Perform a Promise[1])は、日本競走馬。主な勝ち鞍は2018年日経新春杯 (GII)、アルゼンチン共和国杯 (GII)、2020年鳴尾記念 (GIII)。馬名の意味は「約束を果たす」[4]

戦績

[編集]

2012年2月8日に北海道安平町ノーザンファームで誕生。一口馬主法人「サンデーサラブレッドクラブ」より総額3200万円(1口80万円×40口)で募集され[5]、ノーザンファーム早来で育成された[6]

育成時代から体質の弱さから思うように調教が進まず、デビューは遅れる。3歳9月の「スーパー未勝利戦」でようやくデビューを果たすと、7番人気という評価であったものの既走馬相手にデビュー勝ちを収める[6]。3カ月ぶりの2戦目、そこから5カ月ぶりの3戦目も勝利してデビュー3連勝を果たす[7]。しかし、当時は陣営いわく「一走ごとにガタッときていた」という状態で、その後も間隔を詰めてレースに使うことができず、出世は遅れた[8]

5歳の夏にノーザンファーム早来で約4カ月間調整された頃から体質が強化され、順調にレースに出走できるようになる[6]。同年末のグレイトフルステークス (1600万下)を制し、待望のオープン入りを果たした。年明け初戦の日経新春杯では重賞初挑戦ながら1番人気に推され、逃げるロードヴァンドールをゴール前でクビ差捉えて6歳にして初の重賞勝ちを飾った[9]。その後は天皇賞(春)を目標にするプランもあったが、宝塚記念を目指すことになった[10]。前哨戦の目黒記念3着を経て挑んだ宝塚記念では4番人気に推されたが、見せ場を作れないまま9着に敗れた[11]

宝塚記念後は休養を挟んで京都大賞典で復帰予定だったが、熱発のため枠順確定前に出走を取り消した[12]。仕切り直しの一戦となったアルゼンチン共和国杯コルム・オドノヒュー騎乗で勝利し、重賞2勝目を挙げた[13]。年末の有馬記念にはクリスチャン・デムーロとのコンビで出走したが、14着と大敗を喫した。

2019年は初戦の京都記念で4着となった後、天皇賞(春)に直行。勝ち馬フィエールマンと2着のグローリーヴェイズには離されたが、2番人気エタリオウには先着してGIで初の馬券内となる3着に入った。しかし、レース後に右橈骨遠位端骨折が判明し、長期休養に入った[14]

2020年、京都記念で復帰することが発表されたが、骨膜のため回避した。その後、復帰初戦となった鳴尾記念ラヴズオンリーユーにハナ差で勝ち、1年7カ月ぶりの重賞勝利となった。秋に入り京都大賞典は6着、第40回ジャパンカップは11着に終わった。

2021年のダイヤモンドステークス(15着)出走後に、右後肢第1趾骨の骨折が判明し手術を受けたが、そのまま引退することになった[15]滋賀県栗東市のTCCセラピーパークへ乗馬となる[15]ため移動したが、同年4月初旬に馬房内で再び粉砕骨折を発症し、栗東トレーニングセンター診療所で緊急手術を受けた。その後同年6月には蹄葉炎を発症したため、同診療所で療養を続けていた[16][17]が、同年8月19日朝、起立困難となったため、安楽死の措置が取られた[18][19]

競走成績

[編集]

以下の内容は、netkeiba.comの情報[7]に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬) 馬体重
[kg]
2015.09.21 阪神 3歳未勝利 芝1800m(良) 18 1 1 016.00(7人) 01着 R1:47.2(34.2) -0.4 0福永祐一 56 (メイショウミソラ) 450
0000.12.20 中京 3歳上500万下 芝2000m(良) 18 4 7 002.70(2人) 01着 R2:00.5(35.5) -0.2 0鮫島克駿 54 (インターンシップ) 452
2016.05.21 京都 オーストラリアT 10下 芝1800m(良) 13 7 11 002.30(1人) 01着 R1:46.3(33.9) -0.0 0C.ルメール 55 (サイモンラムセス) 452
0000.07.17 中京 シンガポールTC賞 10下 芝2000m(良) 8 4 4 001.60(1人) 06着 R1:59.8(35.5) -1.4 0福永祐一 57 パドルウィール 450
2017.01.08 京都 4歳上1000万下 芝2200m(重) 11 7 8 004.50(4人) 06着 R2:19.9(38.3) -1.7 0V.シュミノー 57 ストンライティング 456
0000.01.29 東京 4歳上1000万下 芝1800m(良) 16 7 13 005.30(3人) 06着 R1:48.6(33.5) -0.3 0福永祐一 57 スモークフリー 450
0000.03.26 中京 熊野特別 10下 芝2200m(稍) 9 4 4 004.00(2人) 01着 R2:15.9(35.4) -0.4 0戸崎圭太 57 (マイネルカレッツァ) 452
0000.05.13 東京 緑風S 16下 芝2400m(重) 11 7 8 007.40(4人) 02着 R2:29.0(35.4) -0.4 0戸崎圭太 55 リッチーリッチー 438
0000.10.09 東京 六社S 16下 芝2400m(良) 12 4 4 002.60(1人) 02着 R2:25.1(35.0) -0.0 0吉田隼人 56 ブライトバローズ 450
0000.11.11 京都 比叡S 16下 芝2200m(良) 9 2 2 003.60(2人) 03着 R2:14.1(34.8) -0.2 0岩田康誠 57 クィーンチャーム 452
0000.12.23 中山 グレイトフルS 16下 芝2500m(良) 16 1 1 003.00(1人) 01着 R2:34.1(34.9) -0.1 0戸崎圭太 56 (カラビナ) 452
2018.01.14 京都 日経新春杯 GII 芝2400m(良) 12 6 7 003.70(1人) 01着 R2:26.3(34.4) -0.0 0M.デムーロ 54 (ロードヴァンドール) 452
0000.05.27 東京 目黒記念 GII 芝2500m(良) 16 4 8 003.90(1人) 03着 R2:29.8(34.2) -0.1 0M.デムーロ 56 ウインテンダネス 452
0000.06.24 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(稍) 16 4 7 008.50(4人) 09着 R2:12.6(36.2) -1.0 0戸崎圭太 58 ミッキーロケット 448
0000.11.04 東京 アルゼンチン共和国杯 GII 芝2500m(良) 12 5 6 004.80(3人) 01着 R2:33.7(32.6) -0.1 0C.オドノヒュー 56 ムイトオブリガード 454
0000.12.23 中山 有馬記念 GI 芝2500m(稍) 16 3 5 020.60(7人) 14着 R2:33.7(36.7) -1.5 0C.デムーロ 57 ブラストワンピース 464
2019.02.10 京都 京都記念 GII 芝2200m(良) 12 6 7 006.00(4人) 04着 R2:14.9(35.0) -0.1 0福永祐一 57 ダンビュライト 460
0000.04.28 京都 天皇賞(春) GI 芝3200m(良) 13 6 8 030.60(8人) 03着 R3:16.0(35.2) -1.0 0北村友一 58 フィエールマン 452
2020.06.06 阪神 鳴尾記念 GIII 芝2000m(良) 16 1 1 033.5(10人) 01着 R2:00.1(35.7) -0.0 0福永祐一 56 ラヴズオンリーユー 466
0000.10.11 京都 京都大賞典 GII 芝2400m(稍) 17 8 15 009.90(6人) 06着 R2:26.1(34.9) -0.5 0福永祐一 56 グローリーヴェイズ 468
0000.11.29 東京 ジャパンC GI 芝2400m(良) 15 6 10 312.5(12人) 11着 R2:24.8(35.6) -1.8 0岩田望来 57 アーモンドアイ 466
2021.02.20 東京 ダイヤモンドS GIII 芝3400m(良) 16 8 15 017.80(8人) 15着 R3:35.0(38.3) -3.8 0M.デムーロ 57.5 グロンディオーズ 468

血統表

[編集]
パフォーマプロミス血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系
[§ 2]

ステイゴールド
1994 黒鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Fiower
父の母
ゴールデンサッシュ
1988 栗毛
*ディクタス Sanctus
Dronic
ダイナサッシュ *ノーザンテースト
*ロイヤルサッシュ

アイルビーバウンド
2005 鹿毛
タニノギムレット
1999 鹿毛
*ブライアンズタイム Roberto
Kelley's Day
タニノクリスタル *クリスタルパレス
*タニノシーバード
母の母
*バウンドトゥダンス
Bound to Dance
1986 鹿毛
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Truly Bound In Reality
Natashka
母系(F-No.) (FN:2-b) [§ 3]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5×3、Hail to Reason 4×5、Almahmoud 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [20]
  2. ^ [21]
  3. ^ [20]
  4. ^ [21]


出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n パフォーマプロミス”. JBIS-Search. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月2日閲覧。
  2. ^ パフォーマプロミスが競走馬登録抹消”. 2024年1月27日閲覧。
  3. ^ パフォーマプロミス 1年前は有馬前日の同舞台で勝利 遅咲き6歳馬の挑戦”. 競馬ラボ. 2024年1月27日閲覧。
  4. ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味. 2018年8月22日閲覧
  5. ^ アイルビーバウンドの12. サンデーサラブレッドクラブ. 2018年8月26日閲覧
  6. ^ a b c 日経新春杯 G2 | 重賞ウイナーレポート. 競走馬のふるさと案内所. 2018年8月26日閲覧
  7. ^ a b パフォーマプロミス”. netkeiba.com. Net Dreamers co.LTD. 2018年8月26日閲覧。
  8. ^ 【宝塚記念】パフォーマプロミス、最強の血. サンケイスポーツ (2018年6月20日付). 2018年8月26日閲覧
  9. ^ 【日経新春杯】(京都) パフォーマプロミスが重賞初挑戦でV. ラジオNIKKEI(2018年1月14日付). 2018年8月26日閲覧
  10. ^ パフォーマプロミス、宝塚記念目標に切り替え 目黒記念出走へ. スポーツニッポン(2018年2月24日付). 2018年8月26日閲覧
  11. ^ 【宝塚記念】パフォーマプロミスは9着に敗れる 戸崎「脚のたまるところがなかった」. サンケイスポーツ(2018年6月24日付). 2018年8月26日閲覧
  12. ^ 【京都大賞典】パフォーマプロミスが感冒のため枠順確定前に出走取消. 競馬ラボ(2018年10月5日付). 2018年11月4日閲覧
  13. ^ 【AR共和国杯】6歳で本格化、パフォーマプロミスがV. サンケイスポーツ(2018年11月4日付). 2018年11月4日閲覧
  14. ^ 天皇賞で3着のパフォーマプロミス 骨折が判明”. 競馬ラボ (2019年4月29日). 2019年11月20日閲覧。
  15. ^ a b 【JRA】パフォーマプロミスが引退、乗馬に 18年日経新春杯など重賞3勝 | 競馬ニュース”. netkeiba.com. 2021年3月17日閲覧。
  16. ^ 【報告】パフォーマプロミスの近況について - 引退馬ファンクラブTCC 2021年6月17日
  17. ^ 【報告】パフォーマプロミスの近況について - 引退馬ファンクラブTCC 2021年7月20日
  18. ^ 訃報のお知らせ - 引退馬ファンクラブTCC 2021年8月20日
  19. ^ パフォーマプロミスが19日に死す 18年アルゼンチン共和国杯など重賞3勝馬が闘病生活の末に - スポーツ報知 2021年8月20日
  20. ^ a b 血統情報:5代血統表|パフォーマプロミス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2020年12月2日閲覧。
  21. ^ a b パフォーマプロミスの血統データ”. 競馬ラボ. 2022年6月21日閲覧。

外部リンク

[編集]