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ハレオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ハレオ西: Jaleo)は、フラメンコにおいて、アーティストを励まし、舞台を盛り上げるための掛け声のことである。

ジョン・シンガー・サージェントの「El Jaleo」、1882年

スペイン語としての本来の意味は、掛け声を示すに留まらず、喝采とか大騒ぎというニュアンスを持つ。

音楽としてのフラメンコの3大要素は、カンテ(Cante、歌)、トーケ(toque、ギター)、パルマ(palmas、手拍子)と言われるが、ハレオはこれらに次ぐ4番目の重要なファクターである。

アーティスト自身も、踊っているバイラオール(女性形はバイラオーラ、踊り手)に対してハレオをかけるが、観客からタイミングよくハレオがかけられると、ステージは盛り上がる。フラメンコのステージにおいて、ハレオは観客とアーティストの心をつなぐ大事な存在なのである。

代表的なハレオ

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  • オレ!(¡Ole!、素敵!)……もっとも万能に使われる。演技に心うたれたときの賞賛の言葉。イスラム教徒が神を讃える「アッラー」に端を発すると言われる。
  • エソエ!(¡Eso es!、その調子!)……「オレ!」に比べると、アーティストの技巧に対する賞賛の色あいが強い。
  • ビエン!(¡Bien!、いいぞ!・素晴らしい!)……以下のような使われ方が多い。
    • バイラビエン!(¡Baila bien!)…踊り手に対する賞賛
    • トカビエン!(¡Toca bien!)…ギタリストに対する賞賛
    • カンタビエン!(¡Canta bien!)…唄い手に対する賞賛
  • ボニータ!(¡Bonita!、かわいい!)……バイラオーラ(女の踊り手)に対して使われる。
  • グアパ!(¡Guapa!、いい女!・美人っ!……バイラオーラ(女の踊り手)に対して使われる。「ボニータ!」より、大人っぽい魅力に対して使われる。
  • ブエン・ナルティータ!(¡Buen artista!、いい演者!・名人!)……男性のアーティストに対して使われることが多い。男性を容姿で褒めるのは好ましくないとされる。
  • バモス・アジャ!(¡Vamos alla!、さぁ、行こう!)……ステージや曲のはじめに使われる。「バマジャー」「バモジャー」と聞こえるのがふつう。
  • バジャ!(¡Vaya!、そうだ!・行け!)
  • アイ!(¡Ay!、ああ!)……感嘆の言葉。感極まったことを表現するハレオ。