ノート:混成軌道
混成軌道の概念は文科系の人にも是非知っておいていただきたい概念ですので、わかりやすいように軌道関数を電子雲として表現したイラストを、どなたかに入れていただけるといいのではないでしょうか。そんなこと言うならおまえがやれと言われそうですが、現在イラスト作成の環境がちょっと整っていないものでして。どなたか有志の方の活躍を期待するところであります。--ウミユスリカ 2005年7月23日 (土) 23:28 (UTC)
- 確かに私のような文系人間にはちょっと難しい記事ですね。私が混成起動を勉強したときは、もっぱらイラストでビジュアル的に理解したので、イラストが欲しいところです。--都人 2005年7月24日 (日) 05:32 (UTC)
- とりあえず、いんちきイラストを一部張らせていただきました。初稿筆者敬白。あら金 2005年7月24日 (日) 13:13 (UTC)
- ウミユスリカさんのリクエスト(電子密度)とは異なりますけど、試しにPOVRayの等値面(isosurface)で作製してみました(サンプル)。根性を出せばアニメーションGIFの作製も可能だと思いますが、私の非力な環境だと一枚描画するのに時間がかかるのでペンディングしてます。ただPOVRayのソース自体は単純なものなので、もし興味がありましたら(使う使わないに関わらず)ソースを公開しますがいかがでしょうか? --Y tambe 2005年7月25日 (月) 11:01 (UTC)
- いんちきイラストのままも心苦しいので、自宅のPovRay 3.6で展開してみようと考えます。(いじっているので、Sourceの修正は何とかやれるでしょう)ノート:混成軌道/PovRaySrcなどにUpしていただければ幸いです。あら金 2005年7月25日 (月) 18:54 (UTC)
- ノート:混成軌道/PovRaySrcにアップしましたので利用していただければ幸いです(多分、誰が書いても変わらないソースだと思いますが…)--Y tambe 2005年7月26日 (火) 03:20 (UTC)
百科事典を理解するために別の専門書を調べないといけない、という印象です。標準的な中学生でも興味が沸く程度に分かりやすくなりませんでしょうか?--210.225.222.187 2005年7月27日 (水) 06:28 (UTC)
- さて、中学生でも興味が沸く程度になったかは定かではありませんが、混成軌道の位置づけを加筆してみました。解らなくても面白いものはあるのであえて表現を簡単にすることはしませんでした。原子化結合法では量子力学の数式部分は混成軌道の中に閉じ込めてられいるので、混成軌道というものがあると割り切ってしまえば数式と対面することは無いです。一方、混成軌道の内容に踏み込むと量子力学の世界ですからいきなり難しく感じると思います。あら金 2005年7月28日 (木) 14:26 (UTC)
差し戻しについて
[編集]「現実には存在しない」趣旨の加筆を差し戻しました。混成軌道は 原子価結合法 の一環ですので、その趣旨を書くのであれば 原子価結合法 なんですが、そもそも「軌道が存在する/しない」という文章はどのような意味なのか考えると、存在するのは電子であり、それが軌道に分布しているものなので「軌道が存在する/しない」というのは違和感がある。ほか、縮退がほとんどない化合物をあつらえれば分子軌道と混成軌道はかなり似てくるため「現実と違う」という趣旨もいちがいには言えないのではないか、もろもろを考えた挙げ句差し戻しました。分子軌道法が与える結果が混成軌道の形とずいぶん異なる場合がある、という趣旨ならば書いてもいいかもしれません。ただ、書く場所は冒頭文ではないように思います。--Su-no-G 2009年3月15日 (日) 02:46 (UTC)
- まあ、「軌道」という名称はついていますが、実態は電子の量子力学的状態のことなので何か実存するものがあるわけではないというのはそのとおりだと考えます。ただし、××の状態にないからと言って状態が存在しないと言い切るのは語弊があるというのはSu-no-G氏の言うとおりです。つまり、分子中の炭素ではs軌道の価電子とp軌道の価電子とで量子力学的状態が等価な様にふるまうというのは観測事実なので「混成という状態」が存在しないとは言えません。混成を数学的に表現するにはいろいろ方法があるのでこの項の数式モデル(LCAO法)が唯一の解釈ではないということは言えます。(軌道を棍棒状のもので示しますが、実存という意味では天気図の等圧線と同じで、具体的にはLCAO法で導出した波動関数が特定の値を示す場所を結んだだけで、線の場所に構造があるわけではないということ<REF>でも使って書けばよろしいかと…もちろん密度汎関数法等で導出すればちがうモデルになるのですが…)。--あら金 2009年3月15日 (日) 05:57 (UTC)
- そうですね……そう厳密に考えれば分子軌道も実在しないものと言うことになってしまいますから。もう少し推敲して書けばよかったですね。ご説明ありがとうございます。ところで、原子価結合法も分子軌道法も分子の結合状態近似な訳ですが、分子軌道法のほうがいい近似(実験値に近い)、と言いきってしまっていいのでしょうか?--CCoil 2009年3月15日 (日) 07:05 (UTC)
- 原子価結合法も分子軌道法もLCAO法をモデルにすると厳密な予測がほとんどできません(定性的、あるいは半定量的な性質)。密度汎関数法をモデルにすると少しはましな定量的な予測ができます。分子中のある一つの電子の状態は分子のすべての原子核からの相互作用と自分以外の電子との相互作用の総和で決定されます。原子価結合法は電子は特定の原子核上に局在すると仮定します。言い換えると特定以外の原子核の相互作用は近似してしまうということです(電子の存在確率は大きく広かっているので二つ先、三つ先の原子核の近傍でもゼロではなく厳密には影響を受けるということです)。分子軌道法は電子は複数の原子核に非局在化(二原子間でも定義としては非局在化です)していると考えますから、電子が非局在化する原子核の以外の原子核の相互作用は近似してしまうということです(通常は結合がある二つの原子核か、共役系に属する複数の原子核以外は近似してしまうということです)。LCAO法は近似した相互作用は係数や定数で近似します。電子は存在確率がゼロではない原子核と距離の逆二乗で相互作用しますからその分は誤差になります。誤差が小さくなるようにいろいろな係数(パラメーター)が工夫されていますが本来は位置で変動するものを定数として扱うのでどのパラメーターを使うかで予測精度は変わってきます(そのかわり計算はかなり簡便になります)。密度汎関数法は電子と全原子核との相互作用を直接定式化していますが、電子間の相互作用は近似に頼っています。位置が固定化されている原子核と異なり空間に存在確率として広がった電子との相互作用なので誤差の絶対値としては小さいですがゼロというわけではないです(もちろんLCAO法も電子間の相互作用はパラメーターに定数として繰りこんでいます)。また、実在する分子では化学結合は熱で伸縮・変角・回転運動していますから、原子核も厳密には位置が変動します。そこまでモデルに盛り込むとかなり精密ですが計算はとんでもなくなります。なので予測したい精度との兼ね合いで方法を選択するというのが現実的です。つまり構造や定性的な反応点の予測など静的モデルで十分ならばLCAOでそこそこいけますが、化学反応経路のシュミュレションにはLCAO法では役不足となります。--あら金 2009年3月15日 (日) 10:20 (UTC)
- 詳しい説明ありがとうございました。やはり LCAO ではちょっと粗いですか。勉強になります。量子コンピュータが実現すればもう少し精度が高められるかもしれませんね。--CCoil 2009年3月15日 (日) 16:57 (UTC)
- 感覚からすると数%程度の誤差を許容するならLCAOでも十分です。--あら金 2009年3月15日 (日) 19:57 (UTC)
- 詳しい説明ありがとうございました。やはり LCAO ではちょっと粗いですか。勉強になります。量子コンピュータが実現すればもう少し精度が高められるかもしれませんね。--CCoil 2009年3月15日 (日) 16:57 (UTC)
- 原子価結合法も分子軌道法もLCAO法をモデルにすると厳密な予測がほとんどできません(定性的、あるいは半定量的な性質)。密度汎関数法をモデルにすると少しはましな定量的な予測ができます。分子中のある一つの電子の状態は分子のすべての原子核からの相互作用と自分以外の電子との相互作用の総和で決定されます。原子価結合法は電子は特定の原子核上に局在すると仮定します。言い換えると特定以外の原子核の相互作用は近似してしまうということです(電子の存在確率は大きく広かっているので二つ先、三つ先の原子核の近傍でもゼロではなく厳密には影響を受けるということです)。分子軌道法は電子は複数の原子核に非局在化(二原子間でも定義としては非局在化です)していると考えますから、電子が非局在化する原子核の以外の原子核の相互作用は近似してしまうということです(通常は結合がある二つの原子核か、共役系に属する複数の原子核以外は近似してしまうということです)。LCAO法は近似した相互作用は係数や定数で近似します。電子は存在確率がゼロではない原子核と距離の逆二乗で相互作用しますからその分は誤差になります。誤差が小さくなるようにいろいろな係数(パラメーター)が工夫されていますが本来は位置で変動するものを定数として扱うのでどのパラメーターを使うかで予測精度は変わってきます(そのかわり計算はかなり簡便になります)。密度汎関数法は電子と全原子核との相互作用を直接定式化していますが、電子間の相互作用は近似に頼っています。位置が固定化されている原子核と異なり空間に存在確率として広がった電子との相互作用なので誤差の絶対値としては小さいですがゼロというわけではないです(もちろんLCAO法も電子間の相互作用はパラメーターに定数として繰りこんでいます)。また、実在する分子では化学結合は熱で伸縮・変角・回転運動していますから、原子核も厳密には位置が変動します。そこまでモデルに盛り込むとかなり精密ですが計算はとんでもなくなります。なので予測したい精度との兼ね合いで方法を選択するというのが現実的です。つまり構造や定性的な反応点の予測など静的モデルで十分ならばLCAOでそこそこいけますが、化学反応経路のシュミュレションにはLCAO法では役不足となります。--あら金 2009年3月15日 (日) 10:20 (UTC)
- そうですね……そう厳密に考えれば分子軌道も実在しないものと言うことになってしまいますから。もう少し推敲して書けばよかったですね。ご説明ありがとうございます。ところで、原子価結合法も分子軌道法も分子の結合状態近似な訳ですが、分子軌道法のほうがいい近似(実験値に近い)、と言いきってしまっていいのでしょうか?--CCoil 2009年3月15日 (日) 07:05 (UTC)
原子価殻電子対反発則(VSEPR則) の言及について
[編集]苔山です。新参者ですが、悪しからず。 概要の節で、「関係がない」ことを述べるよりも、節「各軌道構成と分子の形状」あたりで軽く触れる感じのほうがスマートと思います。ご検討ください。賛成いただければ、当方で案をお示しすることもやぶさかではありません。苔山こけた(会話) 2020年11月20日 (金) 17:27 (UTC)