ノート:ルシン人/過去ログ1
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記事名
「ルシン人」という記事名は間違っております。「Rusyn」の「~yn」は、東スラヴ諸語の「~人」の意味なので(例:Slovyanyn⇒スラヴ人、Bolgaryn⇒ブルガリア人)、正しく書くと「ルーシ人」になるはずです。「Rusyn」を「ルシン人」と書くと、意味は「ルーシ人人」になるのです。残念ながら、日本語の文献ではにおいて、スラヴ語の知らない「研究者」のおかげで、英語風で間違った「ルシン人」が定着しつつあるようです。--Alex K 2009年9月19日 (土) 05:35 (UTC)
- Alex Kさんは、「日本語における「ルシン人」という表記は誤りで「ルーシ人」と表記すべきである」と主張する日本語文献をご存知でしょうか。もしそのような文献があるのであれば、その主張をもとに記事名改名に向けて議論を開始することは可能であると思います。ただ、もしそのような文献が見当たらないようでしたら、残念ながらwikipediaにおける表記も日本語文献における慣例に従わざるを得ないでしょう。--H-JAM 2009年9月19日 (土) 07:21 (UTC)
- 言語文化教育研究センターの伊狩裕教授の論文の[1]P11に
(引用ここから)『フランツォースも、ガリツィアを舞台とした小説中では「ルテニア人」を使用しているが、ウクライナ人の全体を対象とするような評論あるいはエッセイにおいては「小ロシア人」を主として用い、ときに「ルシン」(Russin)、すなわちルーシ人という語によってウクライナ人を総称することもあった。』(引用ここまで)
- とあります。--Hideokun 2009年9月19日 (土) 07:58 (UTC)
- 私の意見は日本語文献に基づいているものではありません。日本語の文献で用いられる「ルシン人」という用語は東スラヴの諸語の形態論から判断すると、おかしいと述べたまです。民族名を書くとき、「ブルガリン人」と書かず「ブルガリア人」と書くならば、「ルシン人」と書かずして「ルーシ人」と書くべきという考えです。文献を用いるに及ばない簡単な話です。改名などいりません。ただ、外来語借用のしかたの不合理さを指摘しただけです。
- 追伸:引用文の目的がわからなかったですが。。。--Alex K 2009年9月19日 (土) 09:29 (UTC)
- えーと、すいません、引用だけで終わらすべきではなかったですね。『ルシン=ルーシ人』としている文献ということで引用したつもりでした。言葉足らずで申し訳なかったです。--Hideokun 2009年9月19日 (土) 09:51 (UTC)
- いかにも『ルシン=ルーシ人』でございます。しかし、その論理にしたがうと、『ルシン人(当記事名)=ルーシ人人』になるはずです。『スコット=スコトランド人』や『ルースキー=ロシア人』などをみても、民族の自称は日本語に入ると、その民族が住む国や地域の名前に応じて変わるものです。なぜか、Rusynsの場合は変わりません。「ルシン人」のようにおかしくなるだけです。--Alex K 2009年9月19日 (土) 10:08 (UTC)
- 上記文献は『ルシン』という言葉自体が『ルーシ人』という意味であるという引用のつもりだったのですが・・・。ですので、Alex Kさんの言われるように『ルシン人』という形を私の出した文献では否定していると思います。上記の伊狩裕教授は主としてはドイツ関連の専門家ですが、最近はウクライナやガリツィアについて研究されているようです。えーと、言葉足らずでいい加減な文献提示等を行い、本当に申し訳なかったです。--Hideokun 2009年9月19日 (土) 10:43 (UTC)
- いかにも『ルシン=ルーシ人』でございます。しかし、その論理にしたがうと、『ルシン人(当記事名)=ルーシ人人』になるはずです。『スコット=スコトランド人』や『ルースキー=ロシア人』などをみても、民族の自称は日本語に入ると、その民族が住む国や地域の名前に応じて変わるものです。なぜか、Rusynsの場合は変わりません。「ルシン人」のようにおかしくなるだけです。--Alex K 2009年9月19日 (土) 10:08 (UTC)
- えーと、すいません、引用だけで終わらすべきではなかったですね。『ルシン=ルーシ人』としている文献ということで引用したつもりでした。言葉足らずで申し訳なかったです。--Hideokun 2009年9月19日 (土) 09:51 (UTC)
コメント ちゃんとした文献調査をする時間がありませんので、とりあえず、手元にあった資料を確認したところ、「ルシン人は誤り」と断ずるものはありませんでしたが、この民族に関して以下のように言及している書籍がありました。
- チャールズ・ジェラヴィチ、バーバラ・ジェラヴィチ、日本語版監修:木戸蓊、訳:野原美代子『バルカン史』(第1版第1刷)恒文社、1982年。ISBN ISBN 978-4770404633{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。。
その時、ソ連は、一九一八年からルーマニア領で、多くのルテニア人が居住する北部および中部ブコヴィナ地方をも併合した—p24
また、上記の「ルテニア人」の部分には脚注がついており、脚注では以下のように説明されていました。
(5)ルテニア人 ウクライナ人の一派。カルパチア・ウクライナ地方や東ガリツィア地方がハプスブルク帝国の統治下におかれた一九世紀、それらの地方からヴォイヴォディナ地方などにも移住。カルパチア・ウクライナ人とも称される。—p202
上記と同じシリーズの別の本では、次のように言及されています。
- スティーヴン・クリソルド、訳:田中一生、柴宜弘、高田敏明『ケンブリッジ版 ユーゴスラヴィア史』(第1版第1刷)恒文社、1980年。ISBN ISBN 978-4770403711{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。。
植民者は帝国の他の地方からもたらされた大概はカトリック教徒で、主にドイツ人、ポーランド人、チェコ人、ルテニア人であった。—p82
上記に関しても、前掲とよく似た脚注の説明が付加されています。 また、以下の書籍にも言及がありました。
- 柴宜弘『バルカン史 - 世界各国史』山川出版社、日本、東京、1998年10月。ISBN 978-4634414808。
さらに、ハンガリー人、ロシア人、ウクライナ人、主としてカルパチア山脈の周辺地域に居住するルテニア人(自称はルシン)、アルメニア人、タタール人、イタリア人、チェコ人、スロヴァキア人、ポーランド人などが少数民族として存在している—p15
上記に従うならば、「ルテニア人」が記事名としては良いでしょうか…?--Peccafly 2009年9月19日 (土) 09:17 (UTC)
- コメント 追記。Googleブックス([2])でも「ルテニア人」(113件)は「ルシン人」(9件)よりも用例の数も多く、日本語としてはよく使われているとい言えそうですね。--Peccafly 2009年9月19日 (土) 09:38 (UTC)
- Ruthenians(ルテニア人)はRusyns(ルシン人)ではありません。Ruthenians(ルテニア人)はラテン語風な「ルーシ人」で、西ウクライナのウクライナ人の古称であります。現在Rusynsと呼ばれる人たちを指す用語ではありません。要するに、RusynsはRutheniansの少数派であり、Rutheniansの同義語ではありません。--Alex K 2009年9月19日 (土) 09:47 (UTC)
Alex Kさんは改名の意思を持っていなかったと思いますが、予期せぬことに改名議論に発展したのでその方向でコメントします。
これは、いかなるページ名へも改名の必要はありません。現在ウクライナ西部等に居住している少数民族の「ルシン人」(中世のではない)は、昔から日本語では「ルシン人」と呼ばれています。彼らのことは「ルテニア人」とは表記しないと思いますし、「ルーシ人」と表記することもないと思います(図書館やネット上の論文の隅から隅まで探せば両者とも用例を見つけられるかもしれませんが……)。
現時点で「ルシーン人」と書いている日本語情報源があることは確かですので(え〜と、でも具体的にどれだったか探してこなければなりませんが)、「ルシーン人」への改名可能性はあるでしょう。ですが、たいていは「ルシン人」なのでこれへの改名も必要ないと思います。
たしかに「形容詞+人」は変かもしれませんが、「ペトロパヴロフスク要塞」と書く一方で「ペトロパヴロフスキー大聖堂」と書いたりするので、翻訳法としてはおかしいとは断じられないと思います。私は世界の民族名にあまり詳しくありませんが、探せばほかにも「形容詞+人」の例が見つかるかもしれません(あるいはもっと変なのとか。まさか「副詞+人」はないでしょうけど)。--PRUSAKiN 2009年9月19日 (土) 09:59 (UTC)
- コメント 私が先ほど掲げた書籍のうち、1つめはブコヴィナに住む民族、2つめと3つめはヴォイヴォディナに住む民族として言及されていますし、1つめと2つめでは、ヴォイヴォディナ等に住むウクライナ系のグループとして脚注に記されています。3つめでは(自称はルシン)とカッコ書きがしてありますし、ヴォイヴォディナ等に住む彼らが日本語で「ルテニア人」と呼ばれる例は確かに存在するのだと思います。改名の是非については判断をお任せしたいと思います。--Peccafly 2009年9月19日 (土) 10:06 (UTC)
地域によって呼ばれ方(日本語での呼ばれ方。翻訳のされ方)が違います。そのほかに、ポーランドやオーストリアなど西側統治側の観点で言った場合にも、「ルテニア人」と書かれる(書かれた)可能性は高いだろうと思います。しかし、現在この民族の居住する地域ではラテン語が使用されておりません。
私はルシン語がわからないので彼らの自称がわからないのですが、原則として自称に従ってページ名を決めた方がよいと思います。ただ、地域によって自称が異なるとしたら、それは改名も視野に、慎重に検討する必要が生じるでしょう。
他言語版がしばしばごちゃごちゃになっているように、「ルテニア人」で括ると中世の「ルテニア人」とまったく区別がつかなくなります。曖昧さ回避の観点から言っても、こちらは「ルシン人」の方がよいと思います(中世のルテニア人を「ルシン人」と書くのは少数派だと思います)。そうでなければ、「ルテニア人_(中世)」と「ルテニア人_(現代)」で曖昧さ回避をはかる必要が生じるでしょう。--PRUSAKiN 2009年9月19日 (土) 10:21 (UTC)
- コメント なるほど、ご教示ありがとうございます。確かにヴォイヴォディナはハプスブルク帝国の領域ですからね…。ルテニア人はルーシ人とルシン人の曖昧さ回避としたほうが良いでしょうか? --Peccafly 2009年9月19日 (土) 10:55 (UTC)
現在の少数民族の方を指して「ルテニア人」と呼ぶことが多ければ、ページ名は再考した方がよいかもしれません。その辺は、きちんと図書館で調べないと判断できないそうにありません。つまり、我々個人が普段触れている分野によって表記が違うとなると、我々個人の日ごろの感覚というのが役に立たないからです(私の感覚では「ルシン人」が多い気がするが、別方面から見ればそうではないのかも)。
曖昧さ回避の方法についても、用例数次第だと思います。もし、現在の少数民族の方を指して「ルテニア人」と呼ぶことが、中世のルーシ人を指して「ルテニア人」と呼ぶのと同じくらい一般的な用法であれば、平等な曖昧さ回避がよいと思います。
そうでない場合も曖昧さ回避にして構わないかもしれませんが、実用上は{{Redirect}}を用いて誘導するので何ら不都合はないと思います。
幸か不幸か現在の少数民族の方を「ルーシ人」と表記することがない(もしくはほとんどない)ので、曖昧さ回避の方法は割と単純ですみそうです。--PRUSAKiN 2009年9月19日 (土) 11:57 (UTC)
図書館へ行ってきたので、ついでにもう少し用例を調査してみました。感想としては、彼らを称して「ルテニア人」と書く例が少なからずありそうだ、というものでした。
- 「ロシアの20世紀」 稲子恒夫 初版(2007-4-15)p520
- 7.6.…ルシーン人(元オーストリア領のウクライナ人)…のソ連への移住の協定
- 「多民族国家ソ連の興亡I 民族と言語」 塩川伸明 第1版(2004-7-29)p107
- ウクライナ西部ではルテニア人(ルーシン人)がウクライナ人とは異なる独自のアイデンティティーを主張しはじめているし、
- 「東欧近代史」 R.オーキー / 訳: 越村 勲, 南塚 信吾, 田中 一生 第1版第1刷(1987-3-25)p205
- 二十世紀初頭には、オーストリアに住むイタリア人、ルテニア人、スロヴェニア人の生活において、「大学問題」が激しい争点となった。
- 「オーストリア=ハンガリーと少数民族問題」 月村太郎 初版(1994-11-10)p194
- ガリツィアにはポーランド人の他にルテニア人が存在していたが、帝国の指導者グループは、ポーランド人の民族リーダーであった大貴族に対して、帝国への忠誠と引き換えに、ガリツィアに大幅な自治を与えたのである。
- 「クロアティア=セルビア社会史断章」ドラーゴ ロクサンディチ / 越村勲 (1999-10-25発行)p58
- 地図6 17世紀末ドナウ流域の民族分布 ルテニア人/ウクライナ人(地図)
- 「なぜ戦争は終わらないか ユーゴ問題で民族・紛争・国際政治を考える」 千田善(2002-11-1発行)p21
- ボイボディナ自治州の民族構成 ルテニア人(表)
上2つでは「ルシーン人」と「ルーシン人」のぶれがあります。--Peccafly 2009年9月26日 (土) 10:06 (UTC)
- 「ルーシン人」がなにゆえなのかはわかりません。
- 「ルテニア人」とした場合必然的に中世のルテニア人も考慮しなければならなくなりますが、そうなると、中世のルーシ人は結構「ロシア人」(ルーシのギリシャ語名)と書かれることがあるので、出典の数で言えば「ロシア人_(中世)」なんてページが出てくることになるかもしれません。この場合、単純な用例数でページ名を決定するのは好ましくないと思います(参考にはすべきです。というか考えさせられます)。
- 一方、バルカン等の当事者たちが「ルテニア人」を名乗っているのであれば、この名称も十分ページ名候補として考慮すべきだと思います。問題は、彼らは「ルテニア人」、ウクライナの当事者らは「ルシン人(ルーシ人)」と名乗っていたらどうするか、ということですね。居住地域によって別ページ化されていないので、その辺のすり合わせの際には「用例数」が鍵になるかもしれません。--PRUSAKiN 2009年10月17日 (土) 06:52 (UTC)
たぶん、バルカンやハンガリー等でも当人たちはルシン語で話す限りは「ルーシ人」のように呼んでいるのではないかと想像しますが、もしかしたらハンガリー化されてハンガリー語をメインに話すようになった人は自分たちを「ルテニア人」と呼んでいる、ということもあり得そうな気はしますね。とりあえず、日本語では「ルテニア人」が中世のルーシ人とこのルシン人の両方を指して使われているのはほぼ間違いないように思いますので、やはりルテニア人をルーシ人とルシン人へのあいまいさ回避とするのが一番無難そうですね。--Peccafly 2009年10月18日 (日) 03:46 (UTC)
- そのようですので、かなり適当ですが、取敢えずルテニア人を作成しました。この辺でお茶を濁せるかなあ……と期待。これはまじめに考えるとかなり困難な問題でしたね。
- ハンガリー語についてはhu:Ruszinokに何か書いてあるのかもしれませんが、ちょっと読めません…。
- 少なくとも、日本語で現代の「ルテニア人」をルーシ人と呼ぶことは一般的ではなさそうなので、ルーシ人を中世の方に振るのはOKかなと思います。ただ、中世の方もやはり「ルーシ人」ではなく「ルテニア人」か「ロシア人」が多い気はしますが……。だからこそ逆に、ラテン語(カトリック)にもギリシャ語(正教)にも偏らず、「ルーシ人」とするのがよいのだと言えるかもしれません。
- 現代の方については、ルテニア人_(中世)、ルテニア人_(現代)とかいう面倒な曖昧さ回避を避けるメリットという点でルシン人に軍配を上げられないかなあと思ったりします(逆に言うと、そのくらいしかメリットがない気がします)。--PRUSAKiN 2009年10月25日 (日) 08:40 (UTC)
曖昧さ回避
ルテニア人を作る必要がまったくないと思います。redirectに戻した方がは理にかなっているからです。理由は以下ほどのものです。
- 一、「ルテニア人」は単なる「ルーシ人」のラテン語名にすぎませんので、「ルテニア人」と「ルーシ人」の意味、概念の境界線が異なっていません。
- 一、日本人からニッポン人あるいはジャパン人という項目を分けて、それぞれについて曖昧さ回避のページを書くこと必要はないと同様に、ルーシ人からルテニア人を分岐する必要はありません。
- 一、「ルシン人」は「現代のルテニア人」ではなく、現代のウクライナ人とともに「ルテニア人」の一派で、「ルテニア人」の少数派です。ですから、「ルテニア人(中世)」と「ルテニア人(現代)」という時代設定も不適切だと思います。図式で表すと次のようなものになれます:
- × 中世のルテニア人(ウクライナ人、ベラルーシ人)⇒ 近世・近代のルテニア人(ウクライナ人)⇒ 現代のルテニア人(ルシン人)
- ○ 中世のルテニア人(ウクライナ人、ベラルーシ人)⇒ 近世・近代のルテニア人(ウクライナ人)⇒ 現代のルテニア人(ウクライナ人、ルシン人)
- 一、PRUSAKiNさんが作っていただいたルテニア人の内容は、ルーシ人の内容とほぼ同じです。--Alex K 2009年10月25日 (日) 23:27 (UTC)
- 「ジャパン人」という日本語は聞いたことがないので、作成する必要がないと思います。しても「独自研究」で即時削除でしょう、
- 「ニッポン人」という日本語が、もし日本人以外に(片仮名で)重複するものがあるのならば、曖昧さ回避のページとして作成した方がよいでしょう。
- しかし、現実にはそのような片仮名表記は使用されていないのでページ作成は考慮する必要がありません。
- ルテニア人については確かにどちらかといえばリダイレクトにできればよいと思うのですが、具体的にルテニア人はどこへのリダイレクトにしたらよいのでしょうか。
- 仰るようにラテン語の「ルテニア人」は「ルーシ人」のことですが、ウィキペディアに「ルーシ人」に相当するページがルーシ人とルシン人とふたつ存在するので単純なリダイレクトにできない、というのがここまでの指摘されている趣旨です。現実問題として、日本語文献では過去のルーシ人を指して「ルテニア人」と書くこともあれば、現代のウクライナ人を除くルシン人を指す名称として「ルテニア人」と書くこともあるのです。原義(ラテン語)でどうかではなく、日本語では過去のルーシ人も「ルテニア人」と呼びますが、現代のルテニア人(ウクライナ人・ルシン人)のうちルシン人だけを指して「ルテニア人」と呼ぶこともあるようです。現代のウクライナ人を日本語で「ルテニア人」と呼ぶことがあるかどうかは、今回調査していないのでコメントできません。普段はそう呼んでいませんが、調べないと断言できないでしょう。
- 「ルテニア人」と「ルーシ人」のページ内容が全然違うことを書いていたら問題です。同じでよかったです。
- もしリダイレクトにするのであれば、例えばルテニア人をルーシ人へリダイレクトし、{{Redirect}}を用いてルシン人へのリンクを作成するという方法はありえると思います。しかし、日本語文献内での使用頻度が過去のルーシ人を指してルテニア人と呼ぶ方が、現代の少数民族を指してルテニア人と呼ぶ例より圧倒的に優先度が高いということは今回の検討で証明できませんでした。従って、他言語版同様、曖昧さ回避のページを作成して中立性を確保するより他ないと思います。--PRUSAKiN 2009年10月26日 (月) 06:23 (UTC)
- コメント有難うございます。
- 一、「ジャパン人」がないにしても、ジャパニーズという項目もあるようです。さすが、欧米化。。。
- 一、「ニッポン人」という言葉が「日本人」とは別に用いられているようです。だからといって、「ニッポン人」・「ジャパニーズ」などの不要な項目を設ける必要性はあいと思います。
- 一、「ルテニア人」をredirectするならば、今までどおり、「ルーシ人」にすべくと思います。「ルテニア人」は「ルーシ人」のラテン語名にすぎないこと、すでに説明しまいたし、「ルテニア人」は「ルーシ人」の同義語・訳語であることを、ルーシ人に載せてある文献からも確められます。
- 一、現代のウクライナ人を除くルシン人を指す名称として「ルテニア人」と書くこともあるのです。 →言い返しますが、現代のウクライナ人を指す名称として「ルテニア人」と書くこともあるのです。たとえば、この辞典は日本語文献における「ルテニア人」についての用法(「ルテニア人」についての「知識度」も)を物語っています。「ルテニア人」=「ウクライナ人」と書いておりますね。さらに、Googleをめくっても([3]、[4]、[5])、現代の「ルテニア人」は現代の「ウクライナ人」を指す用語として使われることが多いです。ですから、Prusakinさんが提案していただいた曖昧さ回避における「中世~近代のルテニア人はルーシ人で、現代のルテニア人はルシン人である」という設定は間違っております。現代の「ルテニア人」は「ルーシ人」であり、現代の「ルシン人」のみではありません。
- 一、問題は、「ルテニア人」を「ルーシ人」にredirectするか否かのではなく(同義語ですから、当然にredirectすべくと思いますが)、「ルシン人」をどのように呼べばよいか(「ルテニア人」・「ルシン人」・「カルパト・ルテニア人」)という問題なのですよ。リンクを見れば、日本人の学者の間で「ルシン人」の呼び方は定着しておらず、それぞれの学者の専門分野と東欧に関する知識によって異なります。もちろん、「ルシン人」を「ルテニア人」とよぶ学者もいますが、だからといっていまの曖昧さ回避で見られるような「現代のルテニア人→ルシン人」という定義は正しいと思いません。ルシン人はルテニア人の少数派であって、現代のルテニア人全体ではあること、とても言えません。
- 一、中立性を確保するよりも、道理性を確保した方が第一と思います。道理にしたがうのであれば、「ルテニア人」(ラテン語)=「ルーシ人」(ルーシ語)になるはずです。それに、「ルテニア人」を「ルーシ人」にrewdirectすれば、どのように中立性が損なわれるかはわかりかねます。ルーシ人の記事ではウクライナ人についても、ルシン人についても書いておりますので、中立性が保たれていると思いますが…--Alex K 2009年10月26日 (月) 10:54 (UTC)
- コメント 確かに、Alexさんのおっしゃるとおり、ルテニアはルーシのラテン語呼称なわけですから、「これはひどい誤りだ」と感じられるかも知れませんし、確かに原義を考慮すれば「間違っている」のかも知れません。しかし、私が調べた日本語の文献では、この「ルシン人」のことを指して「ルテニア人」と書いているものが結構あったのは、これまでに示した通りです。たとえ「間違っている」のだとしても、日本語では「ルシン人」(この呼称そのものも原義から言えばおかしいという点はAlexさんにご指摘いただいた通りだとおもいますが)のことをウクライナ人と区別して「ルテニア人」と呼ぶことが少なくないということが、これまでの文献調査から想像されます。
- 「Türk」という呼称は、シベリアや東トルキスタンからアゼルバイジャン、バルカン半島に至るまで幅広く居住しているテュルク系の諸民族をまとめて表す言葉ですが、文脈によってはその中の一部分に過ぎないアナトリア等に住むトルコ民族のみを指し示して使われることもあったりします。また、「高麗」は朝鮮の古い名前ですから、本当ならば朝鮮民族はすべて高麗人のはずですが、中央アジアに住む彼らの一派を指す呼称として高麗人が使われているようです。
- 「ルテニア」がルーシ全体を表すのが本来の使い方であっても、「ルシン人」だけを表して「ルテニア人」と書く例が実際に少なくない頻度で存在している以上、曖昧さ回避とする理由になると思うのです。
- PRUSAKiNさん: 曖昧さ回避の作成ありがとうございました。--Peccafly 2009年10月26日 (月) 10:49 (UTC)
- 話を具体的にするために、リンクを提出しました。「ルテニア人」は「ルシン人」だけではないことご確認ください。どちらかというと、「ルテニア人」は「ウクライナ人」を指す例が圧倒的い多いです。曖昧さ回避の存在を疑わざるを得ません。
- 「テュルク人」と「トルコ人」は異なる概念であるため、現代の学界ではその二つの概念が区別されております。「テュルク人」と「トルコ人」を混合するのはトルコの右派研究者、あるいは知識不足の研究者です。ルテニア人の例に適しておりません。
- 高麗人は、間違えなく朝鮮民族の一派で、朝鮮民族の帰属意識を持っております。「ルシン人」は違います。「ルシン人」は「ルテニア人」の一派(少数派)でありながら、ウクライナの「ルテニア人」(多数派)との帰属意識が異なります。ですから、「ルシン人=ルテニア人」という主張は間違いです。--Alex K 2009年10月26日 (月) 11:18 (UTC)
- コメント 私の意見は、「ルテニア人」という用語が、ルーシ人や現代ウクライナ人を指すこともある一方で、本来ルテニア人の一部分である「ルシン人」のことを指す場合もある、ということです。私が2009年9月19日 (土) 09:17 (UTC)で示した3つの文献、2009年9月26日 (土) 10:06 (UTC)で示した6つの文献の例をご確認いただければと思います。このように一つの言葉が分野・文脈によって異なる使われ方をしているのであれば、曖昧さ回避にしてはどうか、と考えています。(英語版のen:Turkはトルコ人、テュルク人を含む曖昧さ回避となっています。)--Peccafly 2009年10月26日 (月) 11:21 (UTC)
- コメント 私の意見は、「ルテニア人」という用語が、ルーシ人や現代ウクライナ人を指すこともある一方で、本来ルテニア人の一部分である「ルシン人」のことを指す場合もある、ということです。。今の曖昧さ回避では、「中世のルテニア人についてはルーシ人を参照。現代のルテニア人についてはルシン人を参照」と書いています。Peccaflyさんのご意見と異なっているようです。「現代のルテニア人はルーシ人とウクライナ人が関係ないよ!」というふうに見えます。そのような曖昧さ回避を作るよりは、ルテニア人からルーシ人へのredirectを保存すればよかったではありませんか?ルーシ人のページはすでに曖昧さ回避の役割を果たしていたと思いますけど。。。
- 英語のTurkの話でしたっけ?日本語における「テュルク人」と「トルコ人」の用法を中心に話していたような気がしますが(笑)。--Alex K 2009年10月26日 (月) 11:35 (UTC)
- コメント 私の意見は、「ルテニア人」という用語が、ルーシ人や現代ウクライナ人を指すこともある一方で、本来ルテニア人の一部分である「ルシン人」のことを指す場合もある、ということです。。今の曖昧さ回避では、「中世のルテニア人についてはルーシ人を参照。現代のルテニア人についてはルシン人を参照」と書いています。Peccaflyさんのご意見と異なっているようです。「現代のルテニア人はルーシ人とウクライナ人が関係ないよ!」というふうに見えます。そのような曖昧さ回避を作るよりは、ルテニア人からルーシ人へのredirectを保存すればよかったではありませんか?ルーシ人のページはすでに曖昧さ回避の役割を果たしていたと思いますけど。。。
- コメント 私の意見は、「ルテニア人」という用語が、ルーシ人や現代ウクライナ人を指すこともある一方で、本来ルテニア人の一部分である「ルシン人」のことを指す場合もある、ということです。私が2009年9月19日 (土) 09:17 (UTC)で示した3つの文献、2009年9月26日 (土) 10:06 (UTC)で示した6つの文献の例をご確認いただければと思います。このように一つの言葉が分野・文脈によって異なる使われ方をしているのであれば、曖昧さ回避にしてはどうか、と考えています。(英語版のen:Turkはトルコ人、テュルク人を含む曖昧さ回避となっています。)--Peccafly 2009年10月26日 (月) 11:21 (UTC)
- 「ルテニア」という単語が、日本語へはもしかしたらドイツ語経由で入ってきたのかもしれません。
- ご提示の[6]と[7]ですが、ここに挙げられている文献は「現代」について書いているんですか?一冊一冊中身まで精査していませんが、一見したところ、オーストリア=ハンガリー帝国時代のウクライナ(ルテニア)、ポーランド領下のウクライナ(ルーシ/ルテニア)について書かれているような気がします。現代の国家ウクライナの主要民族あるいはウクライナ国民について、「ウクライナ人」ではなく「ルテニア人」と書くことが一般的であるとは思えません。
- これまでにすでに指摘されているように、確かにオーストリア=ハンガリー時代のウクライナ人はルテニア人と呼ばれ、また日本語文献でもそう書かれているでしょう。[8]に「オーストリア・ハンガリー帝国内に住んだウクライナ人のドイツ語名。」と定義されていますが、それは「オーストリア=ハンガリー帝国があった時代にその地域に住んだウクライナ人のことをルテニア人と呼ぶことがある」と言い替えが可能です。一方、オーストリア=ハンガリー時代ではなく「現代」で「ルテニア人」といえば、専ら少数民族の方のことでしょう。よって、曖昧さ回避のページに書かれている「現代」の説明がおかしいとは思われません。
- 「ジャパニーズ」ですが、日本語母語話者は「日本」とか「日本人」、「日本語」等を指して「ジャパニーズ」と書くことは(通常の文脈では)しないので例になりませんし、欧米化の現象の一つでもないと思います。あの曖昧さ回避のページは、恐らく本来一般名詞(形容詞)の「ジャパニーズ」を即ジャPAニーズへリダイレクトさせるのはさすがに気が引けるという意味で作成されただけだと思いますよ。
- 「トルコ」といえば、英語と日本語の事情が同じではないのがしばしば厄介なのですが、例えば英語では「キエフ・ルテニア」みたいな言い方があるようですが、日本語ではそういう言い方はしないのでやはり元は同じ用語でも日本語と英語(やその他の外国語)で用法に違いが生じることは普通だと思います。なお、「トルコ」については、日本語でもチュルクを「トルコ」と書くこともあるので、英語版の例を出したのが見当外れだとは思いません。--PRUSAKiN 2009年10月26日 (月) 12:47 (UTC)
- PRUSAKiNさんがつくった曖昧さ回避はルーシ人と同様なページです。ルーシ人はルテニア人の同義語です。その二つの概念を分割することが道理に反しております。ルテニア人の「曖昧さ回避」をつくるよりも、「ルーシ人」の項目を発展させた方が当たり前なことだと思います。(PRUSAKiNさんがロシア (名称)をつくっていただいたかのように)。そのために、英語版にしたがって、曖昧さ回避を削除し、ルテニア人をルーシ人にredirectし、その後に曖昧さ回避の有無の必要性について論じるべきと思います。今の曖昧さ回避は、wikipediaをつかって「現代におけるルテニア人はルシン人だ」という間違った情報を普及させるための試みにしか見えません。
- 「現代」で「ルテニア人」といえば、専ら少数民族の方のことでしょう。→その「専ら」の根拠はなんですか?Google.booksの検索では、ルシン人が「ルテニア人」だと書いている本はなく[9]、一方、ウクライナ人が「ルテニア人」だと書いている本は数冊あります[10]。現代の日本語の文献では「ルテニア人=ウクライナ人」という認識が見られます。その認識の表れの一つはYahoo事典の項目です [11](項目の正否はともかく、「ルテニア人=ウクライナ人」という認識が見えるのです)。ですから、「ルテニア人といえば、専ら少数民族だ」ということを証明してください。証明していただくまでは、ルテニア人をルーシ人に差し戻していたでければ、ありがたいです(ページの改名とのルールと同様に)。
- 曖昧さ回避では「中世のルテニア人についてはルーシ人を参照」、「現代のルテニア人についてはルシン人を参照」と書いておりますが、これは間違いです。何度も説明しましたが、どんな時代においても「ルーシ人=ルテニア人」であり、「ルーシ人=中世・近代のルテニア人」だけではありません。それに、ルシン人は「ルテニア人」と自称しておらず、「ルーシ人」と自称しているので、「ルーシ人」から人工的に「ルテニア人」を分岐させて項目を設けることがおかしいと思います。
- 「ジャパニーズ」ですが、日本語母語話者は「日本」とか「日本人」、「日本語」等を指して「ジャパニーズ」と書くことは(通常の文脈では)しないので例になりませんし → PRUSAKiNさんはここでも間違っていると思います。どうぞ、ご覧ください。日本語母語話者は「日本」とか「日本人」、「日本語」等を指して「ジャパニーズ」と書くことがあります。
- 日本語でもチュルクを「トルコ」と書くこともあるので→ 日本語の文献ではルーシを「ロシア」と書くこともあります。それで、そのような書き方は正しいと思えましょうか?それに、「現代のルテニア人についてはルシン人を参照」を換えて、「現代のチュルク人についてはトルコ人を参照」という書き方をしとけば、おかしいと思いませんか?もちろん、トルコ民族はチュルク人であるが、トルコ民族の他にチュルク人もいます。つまり、「チュルク人≠トルコ人」であると同様に、「ルテニア人≠ルシン人」であるはずです。現代においてもA(ルテニア人)はB(ウクライナ人)+C(ルシン人)であれば、A=B、あるいはA=Cはありえません。BあるいはCを排除してAを語ることができません。--Alex K 2009年10月29日 (木) 06:42 (UTC)
- ルテニア人に相当するページとみなしてリンクさせている他言語版(ベラルーシ語、ポーランド語、ロシア語)は、厳密には「ルテニア人」ではなく「ルーシ人(ルシーヌィ)」の曖昧さ回避になっています。ですので、もしかしたらルテニア人ではなくルーシ人_(曖昧さ回避)とした方が適切なのかもしれません。そうすれば、「現代におけるルテニア人はルシン人だ」という情報を普及させるための試みには見えなくなるでしょう。
- しかし、そこで問題なのは、日本語文献ではルシン人について「ルーシ人」と書くことが一般的でなく、その曖昧さ回避は必要がないということですかね。
- Alexさんのこれまでの執筆を見ますと日本語では普通「現代」と呼ぶような時期を「現在」と表記していることがありますが、そのようにウクライナ語の「現代」と日本語の「現代」の概念にずれがあるようですが、普通、日本語ではオーストリア=ハンガリー帝国があった時代や、西ウクライナがポーランド領だった時代を「現代」とは呼びません(線引きは諸説ありますが、少なくとも一次大戦までは「近代」でしょう)。従って、上で書いたとおりご提示の出典[12]や[13]は「現代のウクライナ人がルテニア人と呼ばれている」例にはなっていません。後者に明記されているように、ルテニア人とは「オーストリア・ハンガリー帝国内に住んだウクライナ人のドイツ語名。」だそうです。どこにも「現代のウクライナ人の」とは書かれていません。
- ついでに言えば、日本語でルーシをルテニアと呼ぶのは専らルーシがカトリック(別にプロテスタントでもいいですが)等の西側諸国に領有されていた時代ですので、ポーランド領だった戦間期までくらいは「ルテニア」の表記が使われる可能性はあるでしょう。キエフ・ルーシのことはキエフ・ルテニアとは日本語では呼びませんし、戦後のウクライナもルテニアとは呼びません(少なくとも、今日では呼びません)。英語版等と比べれば、いかに欧米諸語の「Ruthenia」と日本語の「ルテニア」とに乖離が生じているかがご理解いただけるかもしれません。en:Rutheniaを翻訳しますと、その半分以上が日本語的には「????」な内容になることは間違いありませんのでご注意下さい(くれぐれも、英語版を翻訳して日本語版にアップするというような事業は避けられますよう)。
- 日本語文献では(あるいは日常会話においても)、中世のルーシ人や現代のルシン人を「ルテニア人」と呼ぶことがあっても、現代のウクライナ人を「ルテニア人」と呼ぶことはないので、これを曖昧さ回避に含める必要はないし、あたかも現代のウクライナ人が日本語で「ルテニア人」と呼ばれることがあるかのような誤った情報を普及させるための試みはすべきではないでしょう。もしかしたらウクライナ語では現代のウクライナ人を「ルテニア人(ルーシ人でなく)」と呼ぶことがあるのかもしれませんが、日本語ではそれはまったく一般的な用法ではありません。
- はい、[14]のようなある種の特殊な文脈(例:外国人相手に「日本語わかる?ジャパニーズ?」と片言の英語。「日本人以上にジャパニーズ・ソウルを持つ演歌歌手」うまく説明できないが、冗談めかしたかなり特殊な文脈)や固有名詞(例:「ザ・ジャパニーズ―日本人: エドウィン O.ライシャワー」本の名前)については「ジャパニーズ」という単語を用いることがあるでしょう。それは、そういう文脈なので(笑)、そういうちょっと可笑しなニュアンスを感じ取っていただきたいところで(それが具体的にどういうニュアンスなのか説明できない私は日本語話者としてまだまだ二流のようですが)。しかし、通常の文章や会話において日本や日本語、日本人のことを「ジャパニーズ」と(冗談でなくまじめに)言う日本人がいるでしょうか?すみませんが、検索したページのリンクの内容をきちんと見てください。固有名詞や冗談、外国人を念頭に置いたやや馬鹿にした文章以外に、日常的な文脈や、アカデミックな文脈で日本や日本語、日本人を指して「ジャパニーズ」と書いている例がどのくらいあるでしょうか?ルー大柴だったら日常的に「ジャパニーズ!」と言ってるかもしれませんが……。
- 通常想定されるような一般的な文章においては、日本語母語話者は「日本」とか「日本人」、「日本語」等を指して「ジャパニーズ」と書くことはありません。失礼ですが、もしそういう人がいたらかなりおかしな人です(例:ルー大柴)。
- 日本語では現在のトルコ共和国の人口の大多数を占める民族を「トルコ人」と書きますが、いわゆる「トルコ系(テュルク系)」の民族について「トルコ人」と書くことは普通しません。ですので、そのような曖昧さ回避の方法は必要ありません。「ルーシ」が「ロシア」というのは、Россияを念頭に「ロシア」と書いているとすれば不適切ですが、Ρωσίαを念頭に「ロシア」と書いているのならおかしくはないでしょう(ロシア (名称)に書かれているように)。尤も、私はやりませんが。
- 話題を元に戻しして再確認しておきます。日本語の「ルテニア人」とウクライナ語の用法を混同されているようですが、日本語では現代のウクライナ人を「ルテニア人」と書くことは一般的ではないので、その辺よくご理解いただきたいと思います。
- (今回やや尊大なコメントで恐縮ですが、私もウクライナ語(やロシア語)はきちんと理解しきれていませんし、そういう点はお互い様ですので悪しからずお付き合いいただけたらと思います。)--PRUSAKiN 2009年10月29日 (木) 14:02 (UTC)
- たしかに、ルテニア人に相当する他言語版は「ルテニア人」ではなく「ルーシ人」です。しかし、ルーシ人_(曖昧さ回避)などをつくる必要はありません。ルーシ人というページを発展すればいいです。ルーシ人の意味の多様性を当頁(ルーシ人)で示せばいいです。ルテニア人などを分岐させる必要性はありません。
- 仰る通り、「現代」と「現在」はよく間違えるところです。しかし、「現代」の範囲は20世紀です。学校でも「現代史」という20世紀を中心とした歴史をおります。ルテニア人という名は1939年までポーランドにおけるウクライナ人の名前でした。ですから、「現代のルテニア人」は「ルシン人」だけではありません。
- ついでに言えば、日本語でルーシをルテニアと呼ぶのは専らルーシがカトリック(別にプロテスタントでもいいですが)等の西側諸国に領有されていた時代ですので、ポーランド領だった戦間期までくらいは「ルテニア」の表記が使われる可能性はあるでしょう。キエフ・ルーシのことはキエフ・ルテニアとは日本語では呼びませんし、戦後のウクライナもルテニアとは呼びません(少なくとも、今日では呼びません)。英語版等と比べれば、いかに欧米諸語の「Ruthenia」と日本語の「ルテニア」とに乖離が生じているかがご理解いただけるかもしれません。en:Rutheniaを翻訳しますと、その半分以上が日本語的には「????」な内容になることは間違いありませんのでご注意下さい(くれぐれも、英語版を翻訳して日本語版にアップするというような事業は避けられますよう)。⇒ 仰る意味が分かりません。欧米諸語の「Ruthenia」は日本語の「ルテニア」と異なっている証拠は何ですか?日本語の「ルテニア」は欧米諸語の「Ruthenia」の丸写しではありませんか?昔、日本ではいい東欧学者がいたら、欧米諸語の「Ruthenia」を借用さずに、「ルーシ」と書いたはずですが、そのような学者がいなかったので、欧米諸語の「Ruthenia」を借用したのではありませんか?
- 「ジャパニーズ」をジョークとして扱うこともあります。ただ、”真面目な”「ジャパニーズ」などに関しては1)「日本語」:「アクション・ジャパニーズ / 江副隆秀著、アジアン・ジャパニーズ / 小林紀晴著、アジアン・ジャパニーズ / 小林紀晴著 2)「日本人」:ジャパニーズ・スピリット : 天明屋尚作品集、ジャパニーズ・スマイル / 中島みゆき著、ジャパニーズ・モダン : 剣持勇とその世界 / 森仁史編、3)「日系」:ジャパニーズ・アメリカン : 移住から自立への歩み / 戸上宗賢編著などなどがあります。ですから、「ジャパニーズ」は単なる笑い言葉ではありません。
- Ρωσίαを念頭に「ロシア」と書いているのならおかしくはないでしょう ⇒そのような文献を見たことがありません。日本の学者はロシアを念頭に「ロシア」と書いていると思います。
- いわゆる「トルコ系(テュルク系)」の民族について「トルコ人」と書くことは普通しません。⇒もちろんです。テュルク人はトルコ人のみではないからです。「ルテニア人」もルシン人のみではないのです。
- 日本語の歴史書においてウクライナ人が「ルテニア人」と同視すされることは、一般的である、ということをすでに何回も証明しました。それに対して、日本語の人類学書においてルシン人を「ルテニア人」と書くことは一般的であることの証明はいまに見えません。--Alex K 2009年10月30日 (金) 11:50 (UTC)
- まず一点お詫びですが、前回コメントでAlexさんのコメントを正しく理解できていませんでした。ロシア_(名称)のような感じでルーシ人というページを考えているとの部分です。今は正しく理解できたと思いますので、この点への誤解から一部おかしなコメントになりましたことお詫び致します。
- それでですが、仰るような方向でルーシ人というページを捉え、またその方向で発展させていこうという方針には、半分くらい賛成できます。全面的に賛成するのを躊躇するのは、日本語ではあまり現代のウクライナ人やルシン人を「ルーシ人」と呼ぶ(書く)ことがないからで、現在のページはウクライナ語からの知識しか書かれておらず、日本語側の事情に配慮する必要がないだろうか、という点が気になるからです。ウクライナ語では現代のウクライナ人やルシン人を「ルーシ人」と書くことがあるのだと思いますが、日本語ではそういうのはあまりないと思いますので、その辺の兼ね合いが気になるところです。まあ、日本語の用法が誤りだとお考えになるのは無理からぬことですが、すでに最初からウクライナ語と日本語は別言語ですので、その辺の齟齬はやむをえないものと考えます。
- 現代について、ページのリンクをご存知ならばそのページをきちんとお読みいただきたいのですが、現代 (時代区分)に書かれているように、「現代」の概念区分には諸説ありますが、少なくともオーストリア=ハンガリーがあった時代を「現代」と書くのは一般的じゃないですよ(一次大戦中が微妙ですが)。
- また、日本語の「現在」という単語と「現代」という単語は用法が全然違いますので、混同されることはありません。日本語の「現在」という単語は「今」というмоментのことであり、периодのことは意味しません。「現代」と「現在」はよく間違えるところですとのことですが、失礼ながら、日本語母語話者間の会話や、日本語文献で両者を取り違えているのを見たことがありません。感覚的にも、上記の通り全然違う単語なので間違えないと思います。(確かに例えば古生物学の年表などで「現在」と表示されることはありますが、それは「今はここです」という点を示しているだけであって、そういう時代があるということを意味しているわけではありません。)
- 一方、日本語の「現代」という単語にはいろいろ用法があります。まず、混同なさらないようにお気をつけいただきたいのがよく似た中国語です。中国語では日本語の「近代」に当たる単語を「現代」で表します。詳しい事情を知りませんが、恐らく「modern」の翻訳を、中国人は「現代」とし、日本人は「近代」と訳したのではないかと推測します。
- 日本語では、一番狭い意味での「現代」はこの10〜20年のことでしょう。つまり、そのくらい前に冷戦の終結やソ連の崩壊、日本ではバブルの崩壊があって時代に一区切り生じたと考えられているためです。この用法では、例えば「現代の政治家は質が落ちた」とか「現代の子供は外で遊ばなくなった」という文章があります。これを「現代=一次大戦以来、政治家は/子供は」と解釈したら、相当意味不明ですよね。
- 次に、よく使われるのは第二次大戦後を念頭に置いた「現代」です。ご指摘のような「現代史」はこれに相当するでしょう。但し、当然ながら20世紀後半の時期だけでなく、21世紀も含むと思います(私が学校で勉強した頃はまだ20世紀だったので、21世紀が今の学校でどう扱われているのかよくわかりませんが……。もしかして、最近の教科書では21世紀は「現在」と表記するのでしょうか?)。
- 次に、広義の「現代」は第一次世界大戦を区切りとするものです。一時大戦が近代に入るのか現代に入るのかは議論の余地がありますが、まあ4年の長きを「区切り」と扱ってよいのかわかりませんが、この4年間を区切りとして時代が変わったと考えられています。とりわけ、ヨーロッパにおける思想や文学においてそれが顕著です。ただ、ポストモダン論は私の専門ではないので、詳細はその手の本をご覧下さい。
- というわけで、オーストリア=ハンガリーについては日本語では「現代国家」と呼ぶことはないと思います。同帝国の崩壊が、広義の「近代」の終焉の中でのひとつの出来事でしたから。戦間期のポーランドは微妙ですが、やはり日本では一次大戦より二次大戦におもきを置くこと、ウクライナとポーランドについては現在の国家構造(国境線)とはだいぶ違う状況であったことを考えると、やはり完全に「現代」に相当するとは言い切れない(言えるけど100%ではない)でしょう。
- 従って、ご提示の文献からは日本語で通常想定する「現代」に相当する時期のウクライナ人について「ルテニア人」と書いている文献は見つからない、という結論になります。
- 欧米諸語の「Ruthenia」は日本語の「ルテニア」と異なっている証拠は何ですか?⇒日本語では「キエフ・ルーシ」や「キエフ・ロシア」とは書いても「キエフ・ルテニア」とは書かないということは、ひとつ証拠になるでしょう。ただ、明治以降のすべての文献で「キエフ・ルテニア」と書いている例が本当にひとつもないのか、といわれると、それは証明が難しいですね(ないことを証明するのは非常に難しく、まああったとしても全然一般的ではない、という辺りでご容赦いただけないでしょうか)。戦後(第二次大戦後)のウクライナをルテニアと書くのも一般的でないと思いますが、これも同様に「そう書かれている例が本当にひとつもない」ということを証明するのは難しいので、もしお疑いならば逆に最近のウクライナをルテニアと表記している例があれば教えていただけますか?
- 確かに欧米文献(恐らく、ラテン語ではなく英語かドイツ語)から「借用(ないし翻訳)」してきたのですが、その後、意味というか用法が本来の(というか原語の)ものからずれてしまったようです。日本語では、そういう例はしばしばありますよ。漢語からの借用でさえそうなんです。元の意味と違ってしまった単語など枚挙に暇がありません(て、すぐに思いつかないんですが。あることはあるはずです)。
- ”真面目な”「ジャパニーズ」⇒え〜と、ですので、すでに書きましたように、冗談ぽい用例と固有名詞は除外して下さい。それを指摘するときりがありません。私は、通常の文脈での用法について話をしています。
- 日本語学習者(非母語話者)の方には理解するのが難しいとは思いますが、日本語母語話者なら何となく理解できる一種の「洒落」のセンスがあります。普通は日本語で(とりわけ漢字で)書くところをあえて外国語で書いたり、平仮名や片仮名で書くこと(あるいは宛て字を用いること)は、一種の冗談めいた(つまり冗談ではないが少し含みのある)表現になります。
- 不躾ながら、「ジャパニーズ・アメリカン」と「日系アメリカ人」が、どのようなニュアンスの違いを持っているか理解できますか?恐らく日本語母語話者には理解できますが、かといって具体的に違いを説明するのは非常に困難です。
- ウクライナ語に翻訳すれば恐らくすべて(表記は変えられるとしても)意味は「Японія」になる単語も、日本語では日本・にっぽん・ニッポン・Nippon・Japan・ジャパン、あるいはヤポーニヤと表記や文字を変えるだけで相当ニュアンスが変わります。従って、別に特別なニュアンスがない場合(ニュートラルな場合)には、当たり障りのない「日本」を使います。「ジャパン/ジャパニーズ」を使っているということは、それだけで何らかの特殊なニュアンスが加わっており、通常の文脈ではない特殊な用例なのだということは理解した方がよいと思いますよ。普通の意味で「ジャパニーズ」と書くことは絶対にありません(すみません、どんなニュアンスかと言われると説明が難しいです)。
- 今夏に日本語を知らないウクライナの友達に会ったとき、「日本語には平仮名・片仮名・漢字・ローマ字があるようだが、なんでそんなにたくさんの文字体系(システム)があるのか、それらにはどう違いがあるのか」という質問をされたのですが、これを私はうまく説明できませんでした(彼は、それらの異なる文字体系を混在して使用する日本語のシステムが不思議だったようです。ウクライナ語では普通ラテン文字とキリル文字を混用しないので)。「ジャパニーズ」の問題はこれとよく似ているので、用例があるとかないとかいう単純な問題にとどまらない、たいへんな難題だと思います。個人的に興味は尽きませんが、この話はもう本題(ルーシ人)から外れますので、もし興味があれば私のノートにお越し下さい。考えてみましょう。
- Ρωσίαを念頭に「ロシア」と書いているのならおかしくはないでしょう ⇒そのような文献を見たことがありません。日本の学者はロシアを念頭に「ロシア」と書いていると思います。⇒そう思う根拠は何ですか?私が見た複数の日本語文献には「ルーシとロシア」について解説が載せられており、ギリシャ語名についてもきちんと言及があります。確かにロシアを念頭に「ロシア」と書いているよからぬ例も少なからずあると思いますが(まあ、明治時代の本だったらそれでとがめだてすることはないのですが。実際ほとんどロシア帝国領だったので)、全部が全部そうだと判断するのは早計にすぎるでしょう。
- 日本語の歴史書においてウクライナ人が「ルテニア人」と同視すされることは、一般的である、ということをすでに何回も証明しました⇒日本語の歴史書においてオーストリア=ハンガリーやポーランド領時代(従ってラテン語が重視される国家の時代)のウクライナ人が「ルテニア人」と表記される例は、御蔭様で具体的によくわかりました。それについては異論ありませんし、出典の明示に感謝致します。ただ、重ねて書きますが現代のウクライナ人について「ルテニア人」と書いている例はいまだご提示いただいておりません。
- ルシン人を「ルテニア人」と書くことは一般的であることの証明⇒Peccaflyさんが過去にご提示下さった多数の文献ではまだ不足でしょうか?私にはそれで十分なように思えたのですが、どこで十分とみなすかは個人の判断ですので、正当な理由でこれでは不十分と仰るのならばこちらはぐうの字も出ません。--PRUSAKiN 2009年10月31日 (土) 06:17 (UTC)
- コメント 私の言うべきことは全てPRUSAKiNさんが言って下さったので、私のほうから特に申し上げることはありません。特に2009年9月19日に提示した『バルカン史 - 世界各国史』という書籍の記述例を見ると、「…ロシア人、ウクライナ人、…ルテニア人(自称はルシン)、アルメニア人、タタール人、…」となっており、「ウクライナ人」と並置する形で言及された「ルテニア人」という言葉がどういう位置づけで使用されているかは明確だと思います。--Peccafly 2009年10月31日 (土) 23:22 (UTC)
「現代」
- 論争の量と範囲が広がっているので、まず「現代」を片付けてきましょう。
- 「諸説」はともかく、日本語の一般的な参考書や辞典における「現代」の定義をご覧ください。「現代」とは歴史上の時代区分の一・・・世界史では第一次大戦後の時代をさす(大辞泉)、世界史的には一般に、大衆社会の成立をみた一九世紀末以後、あるいは資本主義社会と社会主義社会の並立した第一次大戦後をさす…(大辞林)。要するに、世界史における「現代」とは、19世紀末ないし20世紀はじめから現在に至るまでの時代なのです。日本語が借用した「ルテニア人」という概念は「世界史」の概念です。そして、1939年までにポーランドでウクライナ人は「ルテニア人」と呼ばれていたこと、既に上述しました(オーストリア・ハンガリーは関係しておりません)。よって「現代」という世界史の時代においてウクライナ人は「ルテニア人」と呼ばれていたことが明白であります。ですから、「現代のルテニア人はルシン人だけである」という考え方が間違っています。おわかりいただけたでしょうか?--Alex K 2009年11月1日 (日) 07:07 (UTC)
すみません、ネット辞書のリンク先がおかしくなっていませんか?再確認お願いします。
ようやくオーストリア=ハンガリー時代は日本語の「現代」ではないということをご理解いただけたようで安堵致しました。
「諸説」というのは、まさしく辞書に書いてある通りのことですよね?
上記の文脈からご理解いただけると思ったのですが、私は一般的な日本語としての用法を言っています。Alexさんはご専門が歴史学なのでその方面からの厳密な視点に拘るのはご尤もなのですが、日本語が借用した「ルテニア人」という概念は「世界史」の概念ですとのことですが、その前提は本当に正しいですか?もし現代のウクライナ人が「ルテニア人」と呼ばれるのであれば、それは「現代」でない過去のことを扱う歴史学の用語ではなく、むしろ「現代」のことを含めて世の中のことを扱う政治学や民族学の用語ということではないんですかね?
自明の事ながら「ウクライナ人」という日本語の単語は歴史学専門用語ではないため、また(私の考えによれば)「ルテニア人」(とりわけ「現代」の)という単語も同様に歴史学だけの用語ではないため、戦間期という現代日本人の感覚からするとかなり過去(ご指摘のように、日本人の歴史感覚から言えば「近代」)に属する時代の用例だけを以って「現代のウクライナ人は日本語でルテニア人と呼ばれるのは普通である」と主張されても、やや説得力に欠けます(意味はわかりますが、殊更にそう言う必要があるのか疑問です)。
「現代のルテニア人はルシン人だけである」という誤った考え方ですが、その前提の立て方自体が一方的・独善的です。まず、ウクライナ語の「ルテニア人/ルーシ人」という概念からすると、現代のルテニア人にはウクライナ人が含まれるでしょう。同様の観点から行くと、日本語のルテニア人にもウクライナ人が含まれる可能性はあると思います。しかし、それの例がまだ見つかっていないため、上記の通り、出典が見つかっていないと書いています。私が言っているのは、上記の通り、「オーストリア=ハンガリーやポーランドと言った、"ウクライナ国家"ではない、いわゆる"西側国家"(正確な呼び方は知りません。カトリック等、ラテン語重視系の国家だという漠然としたイメージです)に領有された時代のウクライナ人については、ラテン語名に由来して"ルテニア人"と呼ばれることがある(むしろ多い?)」ということです。従って、実を言うとオーストリア=ハンガリー時代やポーランド時代が「現代」かどうかはあまり重要でありません。結果として、それは過去のことであって「現代」の状況ではないというだけです。そうした過去の西側国家に領有されたのでない「現代」の国家形態に移ったのちのウクライナ人(=現代のウクライナ人)については、「ルテニア人」と読んでいる例を知りません、ということです。
確かにポーランド第2共和国は世界史的には「現代」という時代区分の初期に存在した国家かもしれませんが、すでにそれはオーストリア=ハンガリー同様過去の国家ですので、殊更に「現代」と言われても語弊があります。なんと言いますか、「ルテニア人」が「現代ウクライナ人」の別名として通用するのならば、「ソ連人」も「現代ウクライナ人」の別名として通用するということですよね。最近まで存在したソ連は、世界史で言えば間違いなく「現代」に相当する時代に存在した国家ですから。
議論の最初に結論を明記しておくべきでしたが、日本語における「ルテニア人」という単語の使い方の分岐点は、「近代・現代」といった時代区分ではなく、当の現代ルテニア人=ウクライナ人が独自の国家を現代の国境線(=民俗学的居住地域の大半。クバーニとかが抜けてますが)にほぼ一致する形で保有するようになった時代とそれ以前とで分かれると考えるのがより的確でしょう。それ以前はウクライナ人の一部もルテニア人と呼ばれたが、それ以降は呼ばれなくなった、ということです。時代区分で分けるのはナンセンスで、領有国家で分けるのが妥当でしょう。
このことは、ロシア帝国領だった時代のウクライナ人が「ルテニア人」とは呼ばれず(一方、同時代のオーストリア=ハンガリー領のウクライナ人は「ルテニア人」と呼ばれる)、1917年以降のウクライナ国家(UNRとかURSRとか)に属した地域のウクライナ人も「ルテニア人」とは呼ばれない(一方、同時代のポーランド領のウクライナ人は「ルテニア人」と呼ばれる)、ということからも推し量れます。
ところで、最近のウクライナ人を指して「ルーシ人」と書いている日本語文献は存在しますか?もしルテニア人をルーシ人へのリダイレクトとするのであれば、むしろ現代のウクライナ人を「ルーシ人」と書いている日本語の文献の例があるかどうかの方が重要かもしれません。
ルテニア人を、ルーシ人(ウクライナ・ベラルーシ・ルシン等)全般の概説ページであるルーシ人へのリダイレクトとし、その上でページ冒頭に{{Redirect}}でルシン人への誘導を設けるという方法は検討価値があると思います。そのためこうして議論をしています。頑張りましょう。--PRUSAKiN 2009年11月1日 (日) 07:54 (UTC)
- 1)今のルテニア人とう曖昧さ回避では、「中世」・「近代」・「現代」という三つの史学の概念(世界史の時代区分)が使用されています。PRUSAKiNさんが仰るような「過去」対「現代」という簡単な構造が使用されておりません。世界史の時代区分とあわせて曖昧さ回避を見ると、「現代のルテニア人はルシン人だ」という書き方は歴史事実や道理に反して、誤りであります。理由は何回も説明した。「現代」という時代における「ルテニア人」は、ルシン人だけでなく(20世紀前半はルシン人よりも)ウクライナ人をさす言葉であるからです。
- 2)戦間期という現代日本人の感覚からするとかなり過去→すみませんが、感想論を参考にしないことをしましょう。学界では「中世」・「近代」・「現代」の時代区分が定着しております。その区分によれば、戦間期は「現代」の一部です。上に提出しておきました「現代」の定義をご覧ください。
- 3)日本語のルテニア人にもウクライナ人が含まれる…例がまだ見つかっていない→日本大百科全書(小学館)、ルシン人問題に寄せて(図など)(情報の正否はともかく、ルテニア人にもウクライナ人が含まれる例があります。要するに「ルテニア人」はルシン人だけの名称でないです。英語ですが、ご参考まで Ruthenian (people) -- Britannica Online Encyclopedia)。
- 4)オーストリア・ハンガリーの例(日本大百科全書(小学館))を出したのは、「現代のルテニア人はウクライナ人である」ということを主張するためではなく、現代の研究史(先行研究)における「ルテニア人」という概念に対する共通認識を示すためです。1980年代前後(時代区分でいうと「現代」)の日本語の文献では、「ルテニア人はウクライナ人だ」という共通認識が存在したことを示すためです。近年の研究によりその認識が変わりつつあること、Peccaflyさんが提出していただいたリンクが物語っています。しかし、「ルテニア人はウクライナ人だ」という従来認識は「ルテニア人はルシン人だ」という新たに認識に入れ替わったとはいえません。例えば、「ルテニア人はルシン人である」ことを主張する研究 (吉岡 潤「ポーランド共産政権支配確立過程におけるウクライナ人問題」『スラブ研究』2001年)、「ルテニア人はルシン人(ルテン人)だけだはない」と主張する研究(家田 修「ウクライナ・ザカルパッチャ州現地調査から -ルシン人問題に寄せて-」『スラブ研究センターニュース』1999年])「ルテニア人はウクライナ人である」と主張する研究(『言語と文化』第 7~12 巻, 東北大学言語文化部, 1997)などがあり、「現代のルテニア人」の境界線は曖昧であることを証明しております。ですから、「ルテニア人」をめぐって様々な見解がある中で、曖昧さ回避でみられるような「ルテニア人はルシン人だ」という1つの見解だけにしぼることが、イササカのやりすぎだと思います。
- 5)結論:「現代」という世界史の時代区分からみても、「現代」の先行研究からみても、「現代のルテニア人はルシン人だ」のいう文は、中立性が欠けておる偏った文であり、wikiにとっては不適切であると思います。
- 6)提案:ルテニア人を、ルーシ人(ウクライナ・ベラルーシ・ルシン等)全般の概説ページであるルーシ人へのリダイレクトとし、その上でページ冒頭に{{Redirect}}でルシン人への誘導を設けるという方法は検討価値があると思います。→ 以前から提案したことです。ルテニア人とルーシ人、あるいはルテニアとルーシを分岐させたり、ルテニア人とルシン人だけと同視させたりすると、このような滑稽なことが起こります。Category:ルテニアの貴族をご覧ください(ルテニアの貴族に関するカテゴリ。)。--Alex K 2009年11月3日 (火) 05:11 (UTC)
1) Alexさんご提示の辞書にあるように、「現代」という言葉はまず第一には「現在の時代。今の世。当世。」、「現在の時代。その人が生きている、今の時代。」という用法があります。そのため、私は(深く考えずに)この用法で「現代」と曖昧さ回避のページに書いてしまったのですが、それに対して「昔」の方を歴史学的な用語で書いてしまったため、混乱を生じさせてしまいました。この点についてはお詫びし、こちらでの話が付き次第、修正したいと思います。
2) 同上。「現代」という言葉はまず第一には「現在の時代。今の世。当世。」、「現在の時代。その人が生きている、今の時代。」という用法があるためです。「現代」の第一義をご覧ください。
3) ですから、[15]や[16]は現在のウクライナ人を指していません。まして、後者の出典ですが、明らかにルシン人について述べていますよね?(読みました?)それによれば、「ルシン人とは(中略)ハンガリーでは歴史的にルテン人と呼んできたが、両大戦間を境にルシン人という呼称が使われ始め、今日ではルシン人が正式名称となっている。またルシン人はハンガリー・ルシン人の自称でもある。日本では第一次世界大戦までの時期についてはルテニア人、両大戦間期についてはカルパチア・ウクライナ人と呼ぶのが通例となっているようである。」だそうです。おや、これは本当ですかね?そうだとすると、オーストリア=ハンガリー時代の日本語文献に「ルテニア人」と書いてあるのはルシン人のことなんですかね?
4) その見方に賛成です。そのように見えます。しかし、3)の2番目の出典では「第一次世界大戦までの時期についてはルテニア人」と呼ばれていたのはルシン人のことだそうです。本当かなあ?もしかしたら、1999年頃に「ルテニア人はウクライナ人だ」という従来認識は「ルテニア人はルシン人だ」という新たに認識に入れ替わったのかもしれません??
5) 1)で書いたとおりの事情です。中立性が欠けておる偏った文というのはどうかと思いますが(別に何か主張する意図を持っているわけではありませんので)、単純に誤解を生じる不適切な文章(もしくは不正確な文章)であるという指摘が当たっていると思います。1)に書いたとおり、修正したいと思います。
6) はい。その方針に必ずしも頭から反対しているわけではないことを念押ししておきたかったので、そう書きました。
前回書いたように、日本語ではウクライナ国家が成立するまでの「ウクライナ人(ルシン人含む)」は「ルテニア人」と呼ばれることがある(多寡は現時点で判定できません)が、ウクライナ国家成立以降(具体的には1917年以降)の同国家に居住するウクライナ人については「ルテニア人」と書かれる用例が見つかっていません(ここでいうウクライナ国家は、近現代国家のことです)。従って、あたかも日本語で現在のウクライナ人を「ルテニア人」と呼ぶことがあるかのごとき誤解を生む恐れのある説明は避けるべきですし、そうならないような配慮が必要だと思います。それは、あたかも現在のウクライナ人を「ロシア人(ギリシャ語)」と呼ぶことがあるかのごとき説明に似ています。日本語では、現在のウクライナ人を「ルーシ人」とも「ロシア人」とも「ルテニア人」とも呼びません。本来これら三つは同じものを指しているはずですが、日本語では用法にそれぞれずれが生じているということをきちんとご理解下さい。
日本語では、以下のようなずれが生じています(例外は見つかるかもしれません。大体の話です)。
- キエフ・ルーシの頃のルーシ人は「ルーシ人」か「ロシア人」と呼び、「ルテニア人」とは呼びません。
- それ以降のルーシ人は「ルーシ人」とも「ロシア人」とも「ルテニア人」とも呼びますが、後二者は地域によります。
- ポーランドやリトアニア、オーストリア、ハンガリー等のルーシ人は、「ルーシ人」か「ルテニア人」と呼び、「ロシア人」とは呼びません。
- ポーランドやリトアニア、オーストリア、ハンガリー等のウクライナ人は、「ルーシ人」や「ルテニア人」と呼ぶことはあっても、「ロシア人」とは呼びません。
- ロシア帝国のウクライナ人は「ウクライナ人」か「小ロシア人」と呼び、「ルーシ人」、「ロシア人」、「ルテニア人」とは呼びません。
- ロシア(共和国、連邦)のウクライナ人は「ウクライナ人」と呼び、「ルーシ人」、「ロシア人」、「ルテニア人」とは呼びません。
- 近現代ウクライナ国家(UNR、UD、URSR、現在のウクライナ等)のウクライナ人は「ウクライナ人」と呼び、「ルーシ人」、「ロシア人」、「ルテニア人」とは呼びません。
- ルシン人は、「ルテニア人」と呼ばれることが少なからずあるようです。「ルーシ人」とはあまり呼ばれず、「ロシア人」とはまず呼ばれないでしょう。
これを正しく認識した上であれば、ウクライナ側からの用例に馴染みのある私としては、Alexさんの仰るようにルテニア人を、ルーシ人(ウクライナ・ベラルーシ・ルシン等)全般の概説ページであるルーシ人へのリダイレクトとし、その上でページ冒頭に{{Redirect}}でルシン人への誘導を設けるという方法は検討価値があると思います。日本語での用法の問題は、まあ本文を多少いじればどうにかなることでしょう。
一方、ルシン人を「ルテニア人」と書くことの多いらしいバルカン方面からの視点をお持ちのPeccaflyさんからはどう思われますでしょうか?その点がたいへん気になるところです。私にはそちらでの比重がよくわからないので……。--PRUSAKiN 2009年11月7日 (土) 11:04 (UTC)
コメント 私としては、むしろ「ルシン人」という表記をこれまで見たことがなく、彼らのことはもっぱら「ルテニア人」ないし「ルシン」という呼称で理解していました。既に複数の文献での記述例で示したとおり、現代の民族に関して「ハンガリー人」や「セルビア人」、そして「ウクライナ人」などと並置する形で「ルテニア人」と書かれていることに、これまで何の疑問も抱いていなかったというのが実情です(今もルテニア人のリンク元を見ると、ハンガリーだのスロバキアだのといった記事が出てきますね)。ルテニア人をルーシ人へのリダイレクトとすることに反対はいたしませんが、「ルテニア人」が「ルシン人」のみを指し示す事例も少なくないことを鑑み、最低限でもルーシ人冒頭での{{Redirect}}設置は必要不可欠と思います。個人的な好みとしては、ルテニア人を曖昧さ回避のまま維持するほうにより強く惹かれますが、必ずしもその形にはこだわりません。--Peccafly 2009年11月9日 (月) 21:56 (UTC)
- 1)、2) 了解いたしました。PRUSAKiNさんの「現代」は「現在」を意味するのならば、曖昧さの回避の書き方を変えた方がいいかと思います。「中世」・「近代」・「現代」という言葉をならべたら、「現代」を「現在」のみとして捉えることができないからです。なぜなら、「中世」・「近代」と並んでいる「現代」は時代区分の概念にしか見えません。
- 3)日本大百科事典や家田修氏の論文は「現代」(時代区分の概念)のウクライナ人について物語っています。もちろん「現在」のウクライナ人ではありません。
- 3.1)家田修氏の論文における「ルテニア人」の用法をご覧ください。
- 「ここにいたってポーランド・リトアニア連合下のルテニア人との関係が複雑化する。まず従来の定義では、ポーランド・リトアニア連合下のユニエイトをルテニア人と考え、その中には赤ルーシだけでなく、白いルーシも含まれた…つまりルテニア人概念をポーランド・リトアニア連合の支配と結びつけるなら、ハンガリー・ルーシ・ユニエイト(ルシン人)はルテニア人の範疇からはみ出すことになる。なぜならハンガリー・ルーシ人は広義のルテニア概念が成立する前にハンガリーに住みつき、ハンガリー王権と結びついてユニエイトとしての自己意識を形成したからである」
- 「その後、この人々(ルシン人)はルテニア人と同様、歴史的な教会合同運動の落とし子として東スラブ・ユニエイトの一翼を担うことになり、呼称においてもルテニア人と呼ばれるようになった。しかしルテニア人と総称されたルシン人は近現代にいたって国家帰属が鋭く問われ始めた時、ポーランド・リトアニアのルテニア人とは全く異なる道を歩むことになった。」
- その記事についている図もご覧ください。ルテニア人はウクライナ人とベラルーシ人をさしており、ルテン人はルシン人をさしております。この記事は、ソ連崩壊期前後に「ルシン主義」を掲げたハンガリー人の研究者マゴチの論文に基づいた記事であるので、歴史的な事実の正否を問わないでほしいのです。単に「ルテニア人」はの用法に注目していただけらば、さいわいです。
- 4)家田修氏の論文での誤りは多少あります。「ルーシ人」、「ルテニア人」、「ルテン人」の諸名称の紛らわしさと、東欧諸国・諸民族の複雑な関係(有名な話であるが、20世紀前半にルーマニア、スロヴァキア、ハンガリーなどの東欧諸国に住んでいたいたウクライナ人(ルテニア人)は、「ウクライナ人」と名乗ることが禁止されていた。当国の政府は、ウクライナ人を「ルテニア人」と呼び、ルテニア人は隣国のソ連に住むウクライナ人と異なる民族であると主張し、国民統一を狙っていたからです。従来、ロシア帝国、ソ連(現在のロシアを含めて)は「同胞人を救うために」外国の内政に介入したり、侵略したりする例が多いので、東欧諸国の政府は当然に「ソ連の同胞」たるウクライナ人を、「ルテニア人」に仕立てていったのです)と、「言語の壁」などが原因であるかと思います。
- 6)提案通りにしましょう。「ルテニア人」を「ルーシ人」へのリダイレクトし、その上でページ冒頭にRedirectでルシン人への誘導をつけましょう。І вовки ситі, і вівці цілі--Alex K 2009年11月10日 (火) 00:02 (UTC)
- :追伸:日本語の文献でウクライナ人を「ロシア人」と呼ぶ習わしがあります。しかし、そのような習わしは、ギリシア語の「ロシア人」(ルーシ人)に由来しているものでなく、19世紀の人類学者が唱えていた「ロシア人=大ロシア人・小ロシア人・白ロシア人」という学説に基づいており、中世・近世の史料で見られるような「現在のウクライナ人=ロシア人 vs 現在のロシア人=モスコビア人 現在のベラルーシ人=リトアニア人」という見解に共通しておりません。例えば、手元にある電子辞典マイペディアの[ロシア人]という項目では「ロシア共和国の基幹住民。広義にはウクライナ人、ベラルーシ人を含み」と書いており、19世紀の学説をそのまま伝えております。ギリシア語の語源を意識して、ウクライナ人を「ロシア人」と呼ぶ良心的な学者がいるかもしれませんが、残念ながらそのうような学者の論文を見たことがありません。--Alex K 2009年11月10日 (火) 00:02 (UTC)
Мовчанка - знак згоди. redirctを復活させていただきます。--Alex K 2009年11月28日 (土) 08:26 (UTC)
- コメント間が空いてしまいすみませんでした。
- 3)いやあ、複雑です。理解しましたといえるほど理解していませんが、少なくとも、ルテニア人はウクライナ人とベラルーシ人をさしており ということは理解しました。ただ、それでもやはり「日本では第一次世界大戦までの時期についてはルテニア人、両大戦間期についてはカルパチア・ウクライナ人と呼ぶのが通例となっているようである」という指摘が気になりますが、これは別にルテニア人はウクライナ人とベラルーシ人をさしており を否定するわけではないので(つまり、ハンガリーのルシン人については「日本では〜〜ルテニア人〜〜」だが、だからといって「ルテニア人」がハンガリーのルシン人しか指さないという意味に取る必要はない)、矛盾する点ではないようです。
- 4)確かに(苦笑)それは危険でした。侵略・併合の口実にされますよね、きっと今でも(?)。
- 6)上記の通りです。
- 少なくともソ連崩壊以降の出版物であれば、「ルーシ」と「ロシア」について一応断り書きがされている例がいくつも見つかると思いますよ。ただ、逆に言うとわざわざ断らないと理解されないほど、その問題は一般的には理解されていないのだと思いますが。
- ていうか、マイペディアは「ロシア共和国」とか言っている時点でそれはいつの話をしているんでしょう?というレベルですねえ。困ったものです(この際、マイペディアでは日本についても大日本帝国と書いた方がいいでしょう)。--PRUSAKiN 2009年11月28日 (土) 08:46 (UTC)