コンテンツにスキップ

ニューアート・ZERO会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ニューアート・ZERO会(ニューアート・ゼロかい)は、2000年に設立された日本の美術団体。関西を拠点とし、毎年2-3月に大阪市立美術館にて公募展「ZERO展」を開催している。

また年1回程度(不定期)同人による小品展を大阪市内などのギャラリーで行っている。

沿革

[編集]

2000年 等迦会から関西のメンバーが分離独立する形で設立[1]。初代会長は高橋忠雄

2001年 大阪市立美術館地下展覧会室にて公募展「2001・ZERO展」を開催。

2013年 一般公募に加えて、高校生以下を対象とした「子どもの部」の公募を開始。

2018年 F0号限定の「0号展の部」の公募を開始。

同人

[編集]

歴代会長

[編集]
  1. 高橋忠雄(2000〜2002)
  2. 和田勝治(2003〜2004)
  3. 木村武司(2005〜2008)
  4. 村瀬京平(2009〜2011)
  5. 松井公一(2012〜)

同人数

[編集]

会員65名、会友17名(2021年現在)[2]

ZERO展

[編集]

「新しい世紀に新しい創造」をテーマに、ニューアート・ZERO会が2001年から開催している公募展。

サイズ無制限の[本展]、F0号限定の[0号展]、中学生以下(2023までは高校生以下)が対象の[子どもの部]の3部門で公募が行われ、入選および受賞作品が選出される。入選作品は、例年2月末〜3月初頭に大阪市立美術館地下展覧会室に展示される。[3]2023年より、大阪市立美術館の改装工事に伴い、会場を宝塚市立文化芸術センターに移している。

主催

[編集]

ニューアート・ZERO会

後援

[編集]

大阪府兵庫県大阪市堺市大阪府教育委員会兵庫県教育委員会大阪市教育委員会、(公財)関西・大阪21世紀協会、塚本学院校友会

協賛

[編集]

ホルベイン工業、マツダ画材、京橋画廊

特徴

[編集]

[本展]では、絵画・版画・彫刻・工芸に加え、インスタレーションや映像などあらゆるジャンルを受け付けており、作品サイズも(展示できる範囲ではあるが)原則無制限、また国籍・地域・年齢・性別に関わらず誰でも応募できる、非常に自由度の高い公募展である。審査においては、作家名は伏され、経歴や派閥・門閥に一切関わりなく「良いものは良い」というスタンスで、審査員による投票で入選・受賞作が決定される。そのため、入選作は毎年バラエティに富んでおり、5mを超えるような巨大な作品が展示されることも珍しくない。

各賞

[編集]

[本展]

[編集]

ZERO展大賞、ZERO会会長賞、新人賞、会員賞、会友賞、ZERO会賞、大阪府知事賞、兵庫県知事賞、大阪市長賞、堺市長賞、兵庫県県議会議長賞、大阪市立美術館館長賞、朝日新聞社賞、塚本学院校友会会長賞

[0号展]

[編集]

0号展大賞、ZERO会賞

[子どもの部]

[編集]

大阪府教育員会賞、兵庫県教育員会賞、大阪市教育委員会賞

歴代大賞作品

[編集]
歴代大賞作品[1]
作家名 作品タイトル ジャンル
2021 ヨネダマユミ ボーダーライン 絵画・ミクストメディア
2002 上原洋浩 パンツ時間 立体・インスタレーション
2003 西海晴子 風の記憶 絵画
2004 中野一彦 日記(ふる里) 絵画
2005 高島江美子 女達は踊る 絵画
2006 武藤洋子 ○○の日記 絵画
2007 浦田和義 Coleoptera-21 プリント
2008 奥野多美子 息づかい 絵画
2009 久野安依子 母神 絵画
2010 李辛 家園 絵画
2011 山野好民 ears・nose 立体・インスタレーション
2012 風見葉 WIND SHADOW 染織
2013 田村あさこ trees 絵画
2014 石田一成 煉獄邪皇軍レグヌム・デイ 立体
2015 竹内暁美 ある日の蛙 プリント
2016 船曳信世 No more Satao -a〜z- 絵画
2017 大庭敏 絵画
2018 泉川博之 最高の気分2018 絵画
2019 河合芙幸 Blue blue Blue 染織
2020 吉田絵美 変化する中 絵画
2021 東陰地正喜 くるめく 映像・インスタレーション
2022 堀紀幸 時空の器 金属工芸
2023 髙橋亜希 back 染織
2024 該当者なし

企画展

[編集]

展覧会では、同人の作品、一般公募入選作品のほか、前年度の大賞受賞者による特別展示コーナーが設けられる。

また、2016年より総合デザイナー協会(DAS)による「テーマ0のポスター展」、堺市障害者福祉センターによる「SakaiArtication選抜展」が併設されている。

脚注

[編集]
  1. ^ a b 会報『ZERO発信 vol.16 20周年特別号』表4「ZERO展 20年の歩みとこれから」より
  2. ^ 『美術年鑑2021』美術年鑑社、2021年、p.344(ISBN 978-4-89210-227-1
  3. ^ 以下ZERO展の情報は、ニューアート・ZERO会公式ウェブサイトおよび2021・ZERO展 募集要項より

参考文献

[編集]

外部リンク

[編集]