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トーセンスターダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トーセンスターダム
2014年チャレンジカップ
欧字表記 Tosen Stardom
品種 サラブレッド
性別
毛色 黒鹿毛
生誕 2011年3月14日(13歳)
登録日 2013年7月4日 (JRA)[1]
2016年8月31日 (豪州)[2]
抹消日 2016年4月9日 (JRA)[1]
2018年4月8日 (豪州)[3]
ディープインパクト
アドマイヤキラメキ
母の父 エンドスウィープ
生国 日本の旗 日本北海道安平町
生産者 ノーザンファーム
馬主 島川隆哉
→Doonaree Racing Et Al
調教師 池江泰寿栗東
→D.ウィアー(豪州)
競走成績
生涯成績 14戦5勝(日本)
15戦2勝(豪州)
獲得賞金

$3,342,526[4]


内JRA1億2975万3000円[1]
勝ち鞍
GI トゥーラックハンデキャップ 2017年
GI エミレーツステークス 2017年
GIII きさらぎ賞 2014年
GIII チャレンジカップ 2014年
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トーセンスターダム (:Tosen Stardom) は、日本競走馬馬名の意味は「冠名+スターの座」。おもな勝ち鞍は2014年きさらぎ賞チャレンジカップ[5]2017年トゥーラックハンデキャップエミレーツステークス

経歴

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デビューまで

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2012年7月9日セレクトセール島川隆哉によって2億5000万円(税抜)で落札された[6]

2歳(2013年)

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10月20日京都競馬場芝1800mの2歳新馬戦でデビュー。武豊を鞍上に1番人気に応えて勝利を飾った。2戦目の京都2歳ステークスは後方から差しきって2勝目を挙げた。

3歳(2014年)

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2月9日きさらぎ賞は2番人気に支持され、1番人気のバンドワゴンをゴール直前で差し切り、アタマ差で重賞初勝利を飾った。続く皐月賞は3番人気に支持されたが、直線伸びあぐね11着に終わると、続く日本ダービーでは、5番人気に支持されたが、直線で内ラチに当たり大きく減速。16着に敗れた。秋もクラシック路線を進んだが、神戸新聞杯7着、菊花賞8着と振るわなかった。続いて出走したチャレンジカップでは後方2番手から最後の直線で脚を伸ばし、前を行くデウスウルトとフルーキーをクビ差差し切って優勝、重賞2勝目を挙げた[7]

4歳(2015年)

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オーストラリアに遠征し、初戦のランヴェットステークスは2着と好走する。続くクイーンエリザベスステークスは5着に敗れる。帰国後の2戦は惨敗するもカシオペアステークスでは1番人気に応え快勝。マイルチャンピオンシップは7着でこの年を終える。

5歳(2016年)

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京都金杯10着、東京新聞杯9着と精彩を欠いた。その後2年連続でオーストラリアに遠征、クイーンエリザベスステークスに出走予定だったが調教中に発症した鼻出血のため、同競走への出走を断念した[8]。当初4月6日に帰国予定だったが、前年の豪州遠征(2、5着)を高く評価したオーストラリアン・ブラッドストックがオーナー権利の半分を購入。4月9日付けでJRA競走馬登録を抹消し[9]、そのままオーストラリアのダレン・ウィアー厩舎へ移籍した[10]。休養を挟み、移籍後の初戦はGIIのダットタンチンナムSで4着であった[11]

6歳(2017年)

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2戦目は2月25日、オーストラリア・コーフィールド競馬場で行われたGIのフューチュリティS(3歳上・芝1400m、9頭)でC.ウィリアムズ騎手騎乗、6番人気で出走した。道中は4~5番手を追走し、4コーナーでは先行グループを射程圏に捕らえ、直線ではいったん先頭に立つも、同厩舎のGI4勝馬ブラックハートバートに僅かハナ差交わされて2着となった[12]。その後のGIIの2戦は2、5着と勝ち切れず[13][14]、続いて迎えたのは9月2日、コーフィールド競馬場で行われたGIのメムジーS(3歳上・芝1400m、11頭)でB.シン騎手騎乗、5番人気で出走した。道中は4~5番手を追走し、直線では前が壁になる不利により追い出しが遅れ、終始先手を取っていたベガマジックをとらえられず、3着に終わった[15]。続いてGIのサールパートクラークS(芝1400m、14頭)に出走したが6着に終わった[16]。そして2週間後の10月14日、同じくコーフィールド競馬場で行われたGIのトゥーラックH(3歳上・芝1600m、18頭)にD.レーン騎手騎乗、6番人気で出走した。トップハンデ57.5kgで出走したトーセンスターダムは中団からレースを進め、4コーナーでは大外を回し、直線に入るとすぐに先頭に立ち、最後は2着のソヴリンネーションに1馬身差をつけ優勝。豪州移籍後7戦目で豪州初勝利を飾り、自身初のGI制覇となった[17]。中2週を挟んで、フレミントンスプリングカーニバルの初日、ヴィクトリアダービー・デイに行われるGI、ケネディマイル[注 1](3歳上・芝1600m、14頭)に1番人気で出走したが8着に終わった[18]。これまでは1600m以下の距離を使ってきたが、次走はフレミントンスプリングカーニバルの最終日に行われるGI、エミレーツS[注 2](3歳上・芝2000m、12頭)に連闘で出走。豪州移籍後初の中距離戦であったが2番人気に支持された。スタートで出遅れるも、道中は内側8、9番手を追走し、直線ではいったん前が詰まるも外に立て直し、ゴール前で一気に伸びて2着のハッピークラッパーに1馬身半差をつけて優勝し、GI2勝目をあげた[19]

7歳(2018年)

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CFオーアステークスは11着と大敗。続くフューチュリティステークスブレイブスマッシュの2着、ブレーミーステークスは5着と勝ちきれないレースが続いた。4月7日のドンカスターマイル15着を最後に現役を引退、オーストラリアウッドサイドパークスタッド種牡馬入りする[20]

種牡馬入り後

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2019年2020年シーズンからオーストラリアビクトリア州ウッドサイドパークスタッドで種牡馬入りした[21]

2020年に初年度産駒が誕生した。

2023年からはアイルランドのゼニススタリオンステーションでシャトル供用されることになった[22]

競走成績

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競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)


オッズ
(人気)
着順 タイム
(上り3F)
着差 騎手 斤量
[kg]
1着馬(2着馬)
2013.10.20 京都 2歳新馬 芝1800m(重) 08 4 4 001.60(1人) 01着 01:52.6(34.7) -0.0 武豊 55 (リバーソウル)
0000.11.23 京都 京都2歳S OP 芝2000m(良) 09 8 9 001.50(1人) 01着 02:00.8(33.6) -0.0 武豊 55 (アグネスドリーム)
2014.02.09 京都 きさらぎ賞 GIII 芝1800m(稍) 09 1 1 002.50(2人) 01着 01:47.6(34.7) -0.0 武豊 56 (バンドワゴン)
0000.04.20 中山 皐月賞 GI 芝2000m(良) 18 4 7 005.40(3人) 11着 02:00.3(35.5) 00.7 武豊 57 イスラボニータ
0000.06.01 東京 東京優駿 GI 芝2400m(良) 18 8 17 011.00(5人) 16着 02:28.1(37.9) 03.5 武豊 57 ワンアンドオンリー
0000.09.28 阪神 神戸新聞杯 GII 芝2400m(良) 16 2 4 010.60(3人) 07着 02:25.3(35.5) 00.9 武豊 56 ワンアンドオンリー
0000.10.26 京都 菊花賞 GI 芝3000m(良) 18 4 7 013.60(5人) 08着 03:02.1(35.1) 01.1 武豊 57 トーホウジャッカル
0000.12.13 阪神 チャレンジC GIII 芝1800m(良) 12 5 6 015.20(5人) 01着 01:45.9(34.6) -0.0 武豊 55 (デウスウルト)
フルーキー
2015.03.21 ローズヒル ランヴェットS GI 芝2000m(稍) 7 1 5 004.40(2人) 02着 T.ベリー 58.5 Contributer
0000.04.11 ロイヤル クイーンエリザベスS GI 芝2000m(重) 12 11 11 009.00(4人) 05着 T.ベリー 58.5 Criterion
0000.06.28 阪神 宝塚記念 GI 芝2200m(良) 16 1 2 028.40(9人) 12着 02:15.2(35.5) -0.8 武豊 58 ラブリーデイ
0000.10.11 東京 毎日王冠 GII 芝1800m(良) 13 6 8 039.0(11人) 05着 01:46.0(33.4) -0.4 内田博幸 56 エイシンヒカリ
0000.11.01 京都 カシオペアS OP 芝1800m(良) 11 2 2 001.80(1人) 01着 01:45.7(33.9) -0.0 A.シュタルケ 56 (ダノンメジャー)
0000.11.22 京都 マイルCS GI 芝1600m(良) 18 7 14 027.90(9人) 07着 01:33.3(34.1) -0.5 武幸四郎 57 モーリス
2016.01.05 京都 京都金杯 GIII 芝1600m(良) 17 8 16 003.80(1人) 10着 01:33.8(34.0) -0.8 武豊 57.5 ウインプリメーラ
0000.02.07 東京 東京新聞杯 GIII 芝1600m(良) 14 7 12 011.50(7人) 09着 01:34.6(32.8) -0.5 F.ベリー 56 スマートレイアー
0000.09.03 ムーニーヴァレー ダットタンチンナムS GII 芝1600m(良) 14 5 1 007.50(4人) 04着 J.アレン 59 Awesome Rock
2017.02.25 コーフィールド フューチュリティS GI 芝1400m(良) 9 2 4 017.00(6人) 02着 C.ウィリアムズ 59 Black Heart Bart
0000.03.18 フレミントン ブレイミーS GII 芝1600m(良) 6 4 6 01.650(1人) 02着 B.アレン 55 Palentino
0000.08.19 フレミントン PBローレンスS GII 芝1400m(稍) 11 11 4 008.50(3人) 05着 B.アレン 59 Hartnell
0000.09.02 コーフィールド メムジーS GI 芝1400m(良) 11 3 3 015.00(5人) 03着 B.シン 59 Vega Magic
0000.10.01 コーフィールド サールパートクラークS GI 芝1400m(良) 14 14 4 006.00(3人) 06着 B.シン 55.5 Santa Anal Lane
0000.10.14 コーフィールド トゥーラックH GI 芝1600m(良) 18 16 1 010.00(6人) 01着 01:35.86 D.レーン 57.5 (Sovereign Nation)
0000.11.04 フレミントン ケネディマイル GI 芝1600m(良) 14 9 1 004.80(1人) 08着 D.レーン 58 Shillelagh
0000.11.11 フレミントン エミレーツS GI 芝2000m(良) 12 4 4 006.50(2人) 01着 02:01.22 D.レーン 59 (Happy Clapper)
2018.02.10 コーフィールド CFオーファS GI 芝1400m(良) 13 13 004.00(1人) 11着 D.レーン 59 Hartnell
0000.02.24 コーフィールド フューチュリティS GI 芝1400m(良) 11 5 006.00(3人) 02着 B.アレン 59 Brave Smash
0000.03.17 フレミントン ブレイミーS GII 芝1600m(良) 5 4 002.40(1人) 05着 D.レーン 59 Humidor
0000.04.07 ランドウィック ドンカスターマイル GI 芝1600m(良) 16 8 026.00(8人) 15着 C.ウィリアムズ 57.5 Happy Clapper

血統表

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トーセンスターダム血統(*印は海外産の日本輸入馬) (血統表の出典)[§ 1]
父系 サンデーサイレンス系

ディープインパクト
2002 鹿毛
父の父
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
1986 青鹿毛
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
父の母
*ウインドインハーヘア
Wind in Her Hair
1991 鹿毛
Alzao Lyphard
Lady Rebecca
Burghclere Busted
Highclere

アドマイヤキラメキ
2002 栗毛
*エンドスウィープ
End Sweep
1991 鹿毛
*フォーティナイナー Mr. Prospector
File
Broom Dance Dance Spell
Witching Hour
母の母
エヴリウィスパー
1997 栗毛
*ノーザンテースト Northern Dancer
Lady Victoria
*クラフティワイフ Crafty Prospector
Wife Mistress
母系(F-No.) クラフティワイフ系(FN:9-a) [§ 2]
5代内の近親交配 Northern Dancer 5×5×4=12.50%、Mr. Prospector 4×5=9.38% [§ 3]
出典
  1. ^ [23]
  2. ^ [23]
  3. ^ [23]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ レース名は何度も変更されており、最も長く使用されたレース名はカンタラステークスである。1998年から2015年まではエミレーツ航空がスポンサーであったため、レース名はエミレーツステークスであった。2017年からレース名はケネディマイルに変更された。
  2. ^ 元々はマッキノンステークスというレース名であったが、2016年からエミレーツ航空がスポンサーについたため、レース名はこちらがエミレーツステークスに変更された。

出典

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  1. ^ a b c 競走馬情報:トーセンスターダム - @Keiba”. @Keiba - 競馬サービスプロバイダ. 2022年2月17日閲覧。
  2. ^ Tosen Stardom | Race Record & Form | Racing Post”. www.racingpost.com. 2022年2月17日閲覧。
  3. ^ Tosen Stardom retired” (英語). Punters.com.au. 2022年2月17日閲覧。
  4. ^ Dual group 1 winner Tosen Stardom retired, now off to stud” (英語). The Courier (2018年4月9日). 2022年2月17日閲覧。
  5. ^ チャレンジカップ(G3) 結果・払戻 | 2014年12月13日 阪神11R レース情報(JRA)”. netkeiba.com. 2014年12月13日閲覧。
  6. ^ “今年も目玉はディープ産駒!史上4位タイの2億5千万”. スポーツニッポン. (2012年7月10日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2012/07/10/kiji/K20120710003644740.html 2014年5月15日閲覧。 
  7. ^ チャレンジカップ|2014年12月13日 | 競馬データベース - netkeiba.com”. db.netkeiba.com. 2022年2月16日閲覧。
  8. ^ トーセンスターダム鼻出血、豪で出走できず帰国へ | 競馬ニュース”. netkeiba.com (2016年4月1日). 2016年4月15日閲覧。
  9. ^ トーセンスターダム号が競走馬登録抹消”. 日本中央競馬会 (2016年4月9日). 2017年12月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年4月15日閲覧。
  10. ^ “トーセンスターダム 豪ウィアー厩舎に移籍”. スポーツニッポン. (2016年4月9日). https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2016/04/09/kiji/K20160409012369600.html 2017年12月23日閲覧。 
  11. ^ Dato' Tan Chin Nam Stakes (Group 2) (2yo+) (Turf)”. Racing Post. 2018年1月8日閲覧。
  12. ^ トーセンスターダムが豪G1でハナ差の2着”. netkeiba.com (2017年2月25日). 2017年12月23日閲覧。
  13. ^ Incognitus Blamey Stakes (Group 2) (3yo+) (Turf)”. Racing Post. 2018年1月8日閲覧。
  14. ^ Charge Of The Light Horse P.B. Lawrence Stakes (Group 2) (3yo+) (Turf)”. Racing Post. 2018年1月8日閲覧。
  15. ^ トーセンスターダムが豪G1で3着”. netkeiba.com (2017年9月2日). 2017年12月23日閲覧。
  16. ^ Keno Sir Rupert Clarke Stakes (Group 1 Handicap) (2yo+) (Turf)”. Racing Post. 2018年1月8日閲覧。
  17. ^ 豪州移籍のトーセンスターダムがGIで現地初勝利!”. netkeiba.com (2017年10月14日). 2017年12月23日閲覧。
  18. ^ Kennedy Mile (Group 1 Handicap) (2yo+) (Turf)”. Racing Post. 2018年1月8日閲覧。
  19. ^ “【豪エミレーツS】トーセンスターダムがGI2勝目!(1/2ページ)”. サンケイスポーツ. (2017年11月11日). http://race.sanspo.com/keiba/news/20171111/ove17111118360001-n1.html 2017年12月23日閲覧。 
  20. ^ 豪州のトーセンスターダム引退、現地で種牡馬に | 競馬ニュース”. netkeiba.com (2018年4月9日). 2018年4月9日閲覧。
  21. ^ admin. “TOSEN STARDOM” (英語). Woodside Park Stud. 2022年2月16日閲覧。
  22. ^ トーセンスターダム、豪州からアイルランドにシャトル(国際)ジャパンスタッドブックインターナショナル、2022年12月23日閲覧
  23. ^ a b c 血統情報:5代血統表|Tosen Stardom(JPN)|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2022年2月17日閲覧。

外部リンク

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