コンテンツにスキップ

トミー・ウォルター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トミー・ウォルター
生誕 (1970-10-30) 1970年10月30日(54歳)
アメリカ合衆国カリフォルニア州
サウザンドオークス
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス
ジャンル オルタナティヴ・ロック
インディー・ロックエモ
ギターポップシンセポップ
職業 音楽家、シンガーソングライター、
音楽プロデューサー
活動期間 1995年 – 現在
レーベル ドリームワークスエクスタシー
ユニバーサルトゥース&ネイル
ヴィジョナリー・ミュージック、
クリエイトスペース
アイ・ミス・ユー、
ハイプ・ミュージック
共同作業者 アバンダンド・プールズ、
イールズオン
グレイシャー・ハイキング、
オリバー・ザ・ペンギン
公式サイト abandonedpools.com

トーマス・エドワード "トミー" ウォルター (Thomas Edward "Tommy" Walter、1970年10月30日 - ) は、カリフォルニア州サウザンドオークス出身のアメリカ合衆国の音楽家、ソングライター。自身のバンドであるアバンダンド・プールズおよび、結成メンバーであるイールズの元ベーシストとして最もよく知られる。

経歴

[編集]

生い立ちとイールズ時代

[編集]

カリフォルニア州ウェストレイクビレッジで、飛行機パイロットの父とスチュワーデスの母の間に生れた。父はカナダ出身で、トミーが生れた時には既に46歳であった[1]。質素な中流家庭で育ったトミーは若くしてベースの演奏を始め、大学在学中はフレンチ・ホルンを教わった。南カリフォルニア大学を卒業し、パシフィック大学の大学院に進んだ。西洋音楽理論で教鞭を執る傍ら、地元ロサンゼルスの音楽家たちと仕事をした。

シンガーソングライターのマーク・オリヴァー・エヴェレット(通称"E")、ジョナサン・ノートンと出会いイールズを結成。エヴェレットはイールズ結成前に、既に2枚のレコードを「E」名義で発表していた。バンド名はEのソロ作品の隣に並べられるような名前にしたつもりだったが、イーグルスなどのようなバンドがあったため、結果的にこの目論見は失敗した。

イールズでは新曲の制作のほか、Eがそれまでに作曲した楽曲への改良も行った。1996年にデビュー・アルバム『ビューティフル・フリーク』を発表。しかし、1年に亘るツアーを行った後にウォルターがバンドを脱退。脱退の理由はEの人間性が気に入らなかったことと、『ビューティフル・フリーク』の成功以前の制作におけるジョナサンと彼自身の貢献が無駄になったからだとインタビューで語っている。

イールズを脱退したすぐ後に、メトロマックスという名の新たなバンドを結成。程なくしてバンド名をテリーに改め、インターネットを通じてアルバムを発表したものの、大きな成功を得るには至らなかった。ウォルターはこのバンドを発展させる形で、ソロ・プロジェクト「アバンダンド・プールズ」を立ち上げた。

『ヒューマニスティック』(2001年 - 2004年)

[編集]

新曲のほか、テリー〜メトロマックス時代に制作した楽曲を加え、2001年にエクスタシー・レコード・インターナショナルからソロ・アルバム『ヒューマニスティック』を発表。このアルバムにはフレンテ!などのゲスト・ミュージシャンが参加し、フレンテ!は「スタート・オーヴァー」「ルーイン・ユア・ライフ」「サニー・デイ」「シード」でバッキング・ボーカルを執っている。

アバンダンド・プールズはソロ・プロジェクトの形をとっているものの、リア・ランディとブライアン・ヘッドがそれぞれベースとドラムスを演奏している。いくつかのツアーを成功させ、ガービッジア・パーフェクト・サークルレニー・クラヴィッツらとともにヘッドライナーを飾ったりもした。ザ・レイト・レイト・ショーに出演し、「マーシー・キス」「レメディー」の2作のビデオも発表した。ツアーの様子を収めたビデオ「モンスター」は何年も公開されていなかったが、MTVの公式ウェブサイトを通じて公開された。

2002年、同じくMTVで放送されたテレトゥーンのアニメ番組『クローン・ハイ』のテーマソングを担当。番組のバッキングでは多くのアバンダンド・プールズの楽曲が聴くことができる。ウォルターは最終回で本人役の声を担当した。『クローン・ハイ』開始後、主にエクスタシー・レコード・インターナショナルの解散を理由にツアーが中止になった。

『アームド・トゥ・ザ・ティース』(2005年 - 2007年)

[編集]

ファンとの交流と病気の愛猫イギーの世話を続けながら、ウォルターは新アルバムに収録するための新曲の制作を数年間続けた。やがてユニバーサルに拾われ、新アルバムのための私生活や政治的主張を主なインスピレーションにした新曲を制作した。

再度ブライアン・ヘッドと組み、ギタリストにシーン・ウールステンハルムを迎え、2004年にウォルターは新アルバムのレコーディングに入った。2005年6月に数曲の新曲とB面、デモを集めたEP『ザ・リバーブ・EP』、2005年9月に2作目のアルバム『アームド・トゥ・ザ・ティース』を発表した。

2006年1月、ウォルターは自身のオンライン・ジャーナルに、ユニバーサル・レコードがこのアルバムのプロモーションを中止したと記した。後にユニバーサルから去り、アバンダンド・プールズは再びワンマン・プロジェクトに戻った。以降、オルタナティブ・ロック・バンドのグレイシャー・ハイキングと、エレクトロニカ・プロジェクトのオリバー・ザ・ペンギンという2つのサイド・プロジェクトを発足させた。

『サブライム・カレンシー』(2011年 - 2012年)

[編集]

『サブライム・カレンシー』に収録されるシングルとして2011年3月3日に「イン・サイレンス」、2011年6月7日に「マリーゴールド」を発表。いずれも全ての音楽配信サイトで販売された。

2012年1月30日、新たにトゥース・アンド・ネイル・レコードと契約し、アルバム『サブライム・カレンシー』はこのレーベルから近々にリリースされることを発表した[2]

2012年5月17日、アルバム『サブライム・カレンシー』が11曲構成であることを発表[3]。2012年7月10日、『サブライム・カレンシー』の発売日が2012年8月28日になることと、アルバムのアートワークを発表した[4]

2012年7月26日、アルバムのタイトル曲「サブライム・カレンシー」が『オルタナティヴ・プレス』の公式ウェブサイトでプレミアされた[5]。2012年8月14日、アルバム第3弾シングルとして「サブライム・カレンシー」を発表[6]。翌15日、収録曲の「アンリハーサルド」がRCRD LBLにおいて無償ダウンロード開始[7]。2012年8月22日、収録曲の「ベヒーモス」がCMJの公式ウェブサイトでプレミアされた[8]

2012年8月28日にアルバム『サブライム・カレンシー』を発表。シングル「サブライム・カレンシー」のミュージック・ビデオは同年9月7日に発表になった[9]

『ソムナンビュリスト』(2013年 - 現在)

[編集]

2013年6月6日にアバンダンド・プールズのツイッターの公式アカウントで、新たなアルバム『ソムナンビュリスト』が2013年7月2日にリリースされると発表した[10]。後になって2013年7月9日にリリースが延期になったと発表した[11]

2013年11月26日に発売になったアルバム『ハイプ・ミュージック・プレンゼンツ・ホリデイズ Vol. 1』に、クリスマス・ソング「牧人ひつじを」のアバンダンド・プールズによるカバーが収録された[12]

ディスコグラフィ

[編集]

イールズ

[編集]
アルバム詳細
ビューティフル・フリーク
  • リリース: 1996年8月13日
  • レーベル: ドリームワークス・レコード
  • シングル: 「ノボカイン・フォー・ザ・ソウル」「スーザンズ・ハウス」「ラグズ・トゥ・ラグズ」「ユア・ラッキー・デイ・イン・ヘル」「ビューティフル・フリーク」

アバンダンド・プールズ

[編集]

フル・アルバム

アルバム詳細
ヒューマニスティック
アームド・トゥ・ザ・ティース
サブライム・カレンシー
ソムナンビュリスト
  • リリース: 2013年7月9日
  • レーベル: ハイプ・ミュージック
  • シングル: 「レッド・フラッグ」

EP

アルバム詳細
ザ・リバーブ・EP
  • リリース: 2005年6月7日
  • レーベル: ユニバーサル・レコード

グレイシャー・ハイキング

[編集]
アルバム詳細
ザ・カラー・バイ・ナンバー・EP

オリバー・ザ・ペンギン

[編集]
アルバム詳細
バトン・ブッシャー
  • リリース: 2009年8月5日[14]
  • レーベル: ミス・ユー・レコード

ミュージック・ビデオ

[編集]

アバンダンド・プールズ

[編集]
楽曲 監督
2001年 「マーシー・キス」 フランク・サクラメント
2002年 「レメディー」 ストラウス兄弟
「モンスター」[15] コーリー・キャンポードニコ
2005年 「アームド・トゥ・ザ・ティース」 ディアナ・コンチリオレンズ[16]
2012年 「サブライム・カレンシー」 フランク・サクラメント

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Are you going on tour for your new album? Would you consider doing any Canadian dates? Perhaps n Ottawa in particular?”. Abandoned Pools Tumblr. 2012年10月25日閲覧。
  2. ^ January 30, 2012 by Casey (January 30, 2012). “Tooth & Nail | News | Welcome Abandoned Pools to the Tooth & Nail Family!”. Toothandnail.com. 2012年10月25日閲覧。
  3. ^ Hi, I'm a big fan of your music. Congrats on signing to "Tooth & Nail records"! I saw you live & met you, at the Viper Rooms on August the 5th-2011. I was the musician dude from the UK ha ha! (We had a photo taken). I would like to ask; How many tracks are on the upcoming album "Sublime Currency" ? & do you play the track, "Armed to The Teeth" in your live shows?”. Abandoned Pools Tumblr. 2012年10月25日閲覧。
  4. ^ ABANDONED POOLS Announce Release of "Sublime Currency" on 8/28/12 + cd release show at THE ROXY in LA on Sept 15 | ellenwood”. Ellenwood-ep.com (August 28, 2012). 2012年10月25日閲覧。
  5. ^ Alternative Press | Features | Song Premiere: Abandoned Pools, "Sublime Currency"”. Altpress.com (July 26, 2012). 2012年10月25日閲覧。
  6. ^ Twitter / AbandonedPools: New @AbandonedPools single”. Twitter.com. 2012年10月25日閲覧。
  7. ^ DOWNLOAD: Abandoned Pools – Unrehearsed”. Rcrd Lbl (August 15, 2012). 2012年10月25日閲覧。
  8. ^ Gianna Stefanelli (August 22, 2012). “Track Premiere: Listen To A New Song From Abandoned Pools”. Cmj.com. 2012年10月25日閲覧。
  9. ^ Abandoned Pools – Sublime Currency”. YouTube.com (September 7, 2012). 2013年6月7日閲覧。
  10. ^ Twitter / AbandonedPools: The new Abandoned”. Twitter.com (June 6, 2013). 2013年6月7日閲覧。
  11. ^ Twitter / AbandonedPools: Due to a”. Twitter.com (June 25, 2013). 2013年7月8日閲覧。
  12. ^ Twitter / AbandonedPools: Abandoned Pools recording”. Twitter.com (November 26, 2013). 2013年12月1日閲覧。
  13. ^ https://www.amazon.com/The-Color-By-Number-EP/dp/B001P810IM
  14. ^ https://www.amazon.com/Button-Pusher-Oliver-Penguin/dp/B002KHNGI4
  15. ^ [1]
  16. ^ https://www.vh1.com/video/abandoned-pools/738581/armed-to-the-teeth.jhtml

外部リンク

[編集]