デミヤノフ転位
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デミヤノフ転位 (Demjanov rearrangement) とは、有機化学における人名反応のひとつで、アミノ基を持つシクロブタンに亜硝酸を作用させると、環が拡大、または縮小したアルコールが生成物として現れる反応。1903年に、ニコライ・Y・デミヤノフが最初の報告を行なった[1][2][3]。ワーグナー・メーヤワイン転位の一種。
環拡大
[編集]アミノメチルシクロブタンからは、シクロブチルメタノールと、環が拡大したシクロペンタノールが生成する。アミノ基が亜硝酸によりジアゾニウムとなり、窒素が脱離して生じるカルベニウムイオン(カルボカチオン)に直接水が反応するとシクロブチルメタノールとなる。カルベニウムイオンからメチレン基の 1,2-転位が起こった後に水と反応するとシクロペンタノールとなる。
環縮小
[編集]アミノシクロブタンからは、シクロブタノールと、環が縮小したシクロプロピルメタノールが生成する。亜硝酸の作用で発生するカルベニウムイオンからメチレン基の 1,2-転位が起こった後に水と反応するとシクロプロピルメタノールとなる。
- cyclo-C4H7−NH2 + HNO2 → [cyclo-C4H7+] → cyclo-C4H7−OH + cyclo-C3H5−CH2OH