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ツィラータール鉄道VS 5-7形客車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ツィラータール鉄道VS 5-7形客車
ツィラータール鉄道B4 34-38形客車
VS 7を先頭にした編成(2010年撮影)
基本情報
製造所 ŽOSウルートキ
製造年 2007年 - 2009年
製造数 8両(VS 5-7、B4 34-38)
投入先 ツィラータール鉄道
主要諸元
軌間 760 mm
車両定員 VS 5-7
127人(着席57人)
折り畳み座席9人分
B4 34-38
148人(着席58人)
折り畳み座席9人分
車両重量 VS 5-7
22 t
B4 34-38
21 t
全長 VS 5-7
18,500 mm
B4 34-38
17,500 mm
車体長 VS 5-7
17,748 mm
B4 34-38
16,700 mm
全幅 2,650 mm
全高 3,700 mm
床面高さ 375 mm(低床部分)
830 mm(高床部分)
台車中心間距離 11,500 mm
備考 主要数値は[1][2]に基づく。
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この項目では、オーストリアの鉄道路線(軽便鉄道)であるツィラータール鉄道で使用されている、車内の一部の床上高さを下げた低床客車とその同型車両について解説する[1][2][3]

概要

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2005年4月、ツィラータール鉄道を運営するツィラータール交通会社(Zillertaler Verkehrsbetriebe AG)は、列車の快適性やバリアフリーの向上を目的にスロバキアŽOSウルートキ(ŽOS Vrútky)との間に新型客車の発注に関する契約を交わした[注釈 1][1][2][4]

運転席が存在する制御客車と編成の中間に連結される中間客車の2種類が存在し、双方とも乗降扉(両開きプラグドア)を含めた車体の中央部分が床上高さ375 mmの低床構造となっている他、乗降扉下部には折り畳み式のスロープが搭載されており、バリアフリーの向上が図られている。また、視覚障害者への対応から音響信号や視覚障害者用にデザインされた各種スイッチも設置されている。車内には冷暖房双方に対応した空調が完備されており、屋根上には大型の空調装置が2基存在する[1]

車両の導入は2007年から始まり、2009年までに以下の車両が導入された。以降は同時期に導入されたディーゼル機関車D 13-16 "Lupo")を始めとした動力車や既存の客車と編成を組む形で営業運転に用いられている[2][5][6]

  • 2007年導入 - VS 5(制御客車)、B4 34(中間客車)
  • 2008年導入 - VS 7(制御客車)、B4 35、B4 36(中間客車)
  • 2009年導入 - VS 6(制御客車)、B4 37、B4 38(中間客車)

同型車両

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VSs 102(2014年撮影)

2022年現在ザルツブルク公社ドイツ語版(Salzburg AG)によって運営されているピンツガウ地方線には、2008年から2009年にかけてツィラータール鉄道の低床客車と同型の制御客車3両(VSs 101 - 103)、中間客車2両(VBs 201・202)が導入されている。これらの車両は元々オーストリア連邦鉄道がツィラータール鉄道と共に発注したもので、2008年にザルツブルク公社へ運営権が移管された事により同事業者による導入が行われた経歴を持つ[3][7][8][9][10][11]

脚注

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注釈

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  1. ^ 車両の設計や最終組み立てはモリナーリ・レール(Molinari Rail)やIFSデザインアトリエ(IFS Designatelier)によって行われた。

出典

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  1. ^ a b c d ENTER (2 October 2007). Übersicht über die im Österreichischen Schienenpersonenverkehr eingesetzten Fahrzeugtypen (PDF) (Report). Barrieren für mobilitätseingeschränkte Reisende im Österreichischen Schienenpersonenverkehr. freiraum-europa. p. 190. 2020年7月25日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2022年12月31日閲覧
  2. ^ a b c d The history in figures”. Zillertalbahn. 2022年12月31日閲覧。
  3. ^ a b Fahrzeugbestand Pinzgauer Lokalbahn”. Salzburg AG (2022年11月16日). 2022年12月31日閲覧。
  4. ^ The history in figures”. Zillertaler Verkehrsbetriebe AG. 2022年12月31日閲覧。
  5. ^ Fleet”. Zillertaler Verkehrsbetriebe AG. 2022年12月31日閲覧。
  6. ^ Günter Denoth (2011). “9 Mut zur Erneuerung Die Zillertalbahn auf dem Weg in die Zukunft”. Drei Spurweiten, ein Bahnhof Achenseebahn - ÖBB - Zillertalbahn. Sutton. pp. 77. ISBN 9783866808584 
  7. ^ Max Grill (2018年3月4日). “Pinzgauer Lokalbahn fährt ins digitale Zeitalter”. Kronen Zeitung. 2022年12月31日閲覧。
  8. ^ Zum 1. Juli wird das Bundesland Salzburg von der ÖBB die schmalspurige Pinzgaubahn von Zell am See nach Krimml.”. Eurailpress (2018年3月4日). 2022年12月31日閲覧。
  9. ^ Österreich: Neues Konzept für Pinzgau-Bahn steht”. Eurailpress (2018年7月2日). 2022年12月31日閲覧。
  10. ^ Narrow gauge stock roll out”. Railway Gazette (2007年11月8日). 2022年12月31日閲覧。
  11. ^ 5/2009”. Railvolution. 2022年12月31日閲覧。