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チューブパニック

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チューブパニック
ジャンル シューティングゲーム
対応機種 アーケード
開発元 日本物産
発売元 日本物産
ディレクター H.KITABATA
デザイナー 高木一郎
プログラマー K.YAMADA
音楽 高木一郎、山田良一
美術 藤原茂樹
人数 1人
メディア 業務用基板
稼働時期 1984年1月
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
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チューブパニック』(TUBE PANIC)とは、1984年日本物産(ニチブツ)から発売されたアーケードゲーム

キャッチコピーは「画面の全てがコンピュータ・グラフィックス圧倒的な美しさとパワーで迫るレーザーディスクを超えたニュー3Dゲーム」。

概要

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敵や障害物などを破壊したり避けながら突き進む擬似3Dシューティングゲームである。企画・作曲は高木一郎[1]。本作中のすべてのドット絵は藤原茂樹がデザインしている[2]。業界で初めてゲーム基板に回転機能を持たせ、ナムコセガなどから技術面で注目された[1][2]

ストーリー

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果てしなく続くミステリーゾーンに突入!!不気味に潜む敵艦隊、コマンドシップで急襲せよ!!チューブ網を突破し、母艦を目指せ。

操作方法

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1レバー+1ボタン(ショット)。レバー左右で平行移動、レバー上下でスピードの加減を行う。ショットボタンで敵を攻撃。

開発エピソード

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業界初の回転機能

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本作の開発期間は3ヶ月しかなく、当初はすべてのキャラクターの絵を5度ずつ回転させたドット絵を描くことを求められていたが、そうするとそれぞれの絵に対して18パターンずつ必要になってしまう。これでは開発期間に間に合わないと判断した藤原が、基板の設計を担当していたエンジニア(エンディングのスタッフ紹介にも載っている「S.MIYOSHI」という人物)にハードウェアで回転できないか頼み込んだところ、業界初の回転機能が実現した。

ちなみに、藤原によるとそのエンジニアは朝などに会社にいることが少なく、社内でもどんな人物かはよく知られていなかったが、とにかく仕事がすごく、天才肌で、無理難題も「無理、できない」と絶対に言わずにとりあえずでも実行に移すポリシーであり、それが当時不可能と思われていた技術を実現に至らせたという。さらに、チューブの奥に行くほど円形に暗くなる表現も、同様に頼み込んでハードウェアで実現している。

本作の基板は、直前に同社から発売された『ローラージャマー』(拡大縮小機能を備える)があまり売れずに余った基板をベースに用いており、それにチップを追加することで実現している[2]

「開発元がフジテック」説

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本作のタイトル画面には「©1984 FUJITEK」というクレジットが表記されているため、エレベーターメーカーのフジテックとの共同開発と誤解されることがある[3]が、本作の開発はすべて日本物産が行っている[2]。なお、エレベーターメーカーのフジテックの社名表記は「FUJITEC」であり、本作のタイトル画面の表記とは異なる。また、2020年に配信開始された初の移植版(アーケードアーカイブス)では「©1984 FUJITEK」の表記は削除されている。

移植

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No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 売上本数 備考
1 チューブパニック 日本 202004232020年4月23日
[4][5]
Nintendo Switch 日本物産 ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- -
2 チューブパニック 日本 202005072020年5月7日
[6][7]
PlayStation 4 日本物産 ハムスター ダウンロード
(アーケードアーカイブス)
- -

スタッフ

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  • DIRECTED : H.KITABATA
  • PLANNED : 高木一郎 - 『ジッピーレース』を担当後アイレムから移籍して携わったが、すぐに退社したため日本物産での唯一の担当タイトルとなった[2]
  • HARDWARE : S.MIYOSHI
  • PROGRAMMED : K.YAMADA
  • SOUND : 高木一郎、山田良一
  • ART WORK : 藤原茂樹

脚注

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外部リンク

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