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ダイナスター (列車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ダイナスター
683系で運行の「ダイナスター」
(2020年12月)
概要
種類 特別急行列車
現況 廃止
地域 福井県石川県
前身 特急「はくたか
運行開始 2015年平成27年)3月14日[1][2]
運行終了 2024年令和6年)3月15日
後継 北陸新幹線各列車
運営者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
路線
起点 福井駅
終点 金沢駅
営業距離 76.7 km (47.7 mi)
使用路線 北陸本線
車内サービス
クラス グリーン車普通車
座席 グリーン車指定席:1号車
普通車指定席:2・3・4号車
普通車自由席:5・6号車
技術
車両 681系電車683系電車
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 交流20,000V・60Hz
備考
出典:[広報 1]
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ダイナスターは、かつて西日本旅客鉄道(JR西日本)が福井駅 - 金沢駅間を、北陸本線経由で運行していた特急列車である[1][2]

概要[編集]

愛称表示幕と行先表示

特急「ダイナスター」は、2015年平成27年)3月14日北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間の延伸開業に伴い、金沢駅で北陸新幹線と接続する列車として運行を開始した。列車の性格としては2015年3月13日まで運行されていた特急「はくたか」の福井駅発着列車のうち金沢駅以西を引き継いだ形で、大阪駅発着の特急「サンダーバード」、名古屋駅米原駅発着の特急「しらさぎ」が運転されない朝の下り(福井発)と夜の上り(金沢発)のみ運行された。

2024年3月16日の北陸新幹線敦賀駅延伸に伴い、前日の3月15日をもって廃止された[広報 2]

列車名の由来[編集]

JR西日本の公式説明によれば、福井県立恐竜博物館に代表される福井県の観光資源・恐竜の英訳「ダイナソー(Dinosaur)」と、地元の期待を込めた「スター(Star)」を組み合わせて命名されたものとしている[1][広報 1]

運行概況[編集]

2024年3月16日の廃止直前には、福井駅 - 金沢駅間で2往復運転されていた[注釈 1]。金沢駅で北陸新幹線と接続していた。

なお、異常気象などで特急「サンダーバード」「しらさぎ」などが運休する場合は、代替として敦賀駅 - 金沢駅間に臨時の「ダイナスター」が運行されることもあった[3][4]。この際は「サンダーバード」「しらさぎ」の定期列車と同じダイヤで運行することがあり、列車によっては定期「ダイナスター」が停車しない大聖寺駅松任駅にも停車した。2015年7月18日には、台風11号による大雨の影響で「サンダーバード」・「しらさぎ」が終日運休になったため[5]、これらの列車の定期時刻を活用した、敦賀駅 - 金沢駅間の「ダイナスター」が臨時列車として運行された[6]。同年9月9日にも同様の理由で臨時運行が行われた。

停車駅[編集]

福井駅 - 芦原温泉駅 - 加賀温泉駅 - 小松駅 - 金沢駅

使用車両・編成[編集]

2023年3月18日現在の編成図
ダイナスター
← 金沢
福井 →
1・3号
2・4号
1 2 3 4 5 6
G
  • 全車禁煙
凡例
G=グリーン車指定席
指=普通車指定席
自=普通車自由席

681系または683系が使用されていた。2往復ともグリーン車を連結した6両編成で、1往復(廃止直前の2・3号)は「しらさぎ」用の車両、1往復(廃止直前の1・4号)は「サンダーバード」用の車両で運転された。

2016年3月26日のダイヤ改正より旧1・6号についてはグリーン車なしの3両編成に減車された[広報 3][広報 4]。2021年3月13日のダイヤ改正から1・6号が廃止される予定だったが、COVID-19に伴う需要減少により2月1日から当該2本は運転取り止めとなり、そのまま復活することもなく廃止された[広報 5][広報 6]

過去の車両[編集]

681系1000番台
運行開始当初より使用され2015年7月の運用復帰後も引き続き使用されたが、2019年6月以降、運用に全く入らなくなっていた。
その後、同編成は9月12日吹田総合車両所へ回送され、廃車となった。

沿革[編集]

  • 2015年(平成27年)
    • 3月14日:運行開始[広報 4]。設定当初は3往復運転され、全列車グリーン車連結の6両編成であった。
    • 7月18日台風11号により「サンダーバード」「しらさぎ」が終日運休となったため、2列車のうち敦賀駅 - 金沢駅間を「ダイナスター」として運転[6]
    • 9月9日台風18号により「サンダーバード」「しらさぎ」が終日運休となったため、2列車のうち敦賀駅 - 金沢駅間を「ダイナスター」として運転。
  • 2016年(平成28年)3月26日:1・6号がグリーン車なしの3両編成に変更[広報 3]
  • 2021年令和3年)
  • 2022年(令和4年)8月6日 - 8月10日:福井地区の大雨による一部区間不通に伴い、「サンダーバード」「しらさぎ」のうち福井駅 - 金沢駅間を「ダイナスター」として運転[3]
  • 2024年(令和6年)3月16日:全列車廃止[広報 2]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 同区間には、「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」(それぞれ平日のみ)「サンダーバード」「しらさぎ」が合計42往復(臨時「サンダーバード」を除く)運転されていた。

出典[編集]

  1. ^ a b c “北陸・七尾線の特急列車名は『ダイナスター』『能登かがり火』に…来春運行開始”. Response.. (2014年10月7日). https://response.jp/article/2014/10/07/234355.html 2019年7月27日閲覧。 
  2. ^ a b 朝日新聞デジタル (2014年10月8日). “北陸の新特急「能登かがり火」「ダイナスター」 JR西”. 朝日新聞. https://www.asahi.com/articles/ASGB7535XGB7PJLB00K.html 2019年7月27日閲覧。 
  3. ^ a b 福井地区での水害の影響による今後の運転計画について” (PDF). JR西日本 (2022年8月8日). 2022年8月11日閲覧。
  4. ^ “福井駅‐金沢駅間 特急ダイナスター号臨時運転のお知らせ 9月19日” (PDF). JR西日本. (2022年9月19日). オリジナルの2022年9月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220919024350/https://trafficinfo.westjr.co.jp/dat/images/kana/dainastarringi.pdf 
  5. ^ ただし、同日は七尾線への直通が絡む「サンダーバード」13・20号については金沢駅 - 和倉温泉駅間でのみ運転。
  6. ^ a b 福井新聞オンライン (2015年7月18日). “北陸線特急、上下線とも終日運休 サンダーバード、しらさぎ”. 福井新聞. http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/75717.html 2015年7月18日閲覧。 

広報資料・プレスリリースなど一次資料[編集]

  1. ^ a b 北陸本線・七尾線 特急列車の列車名決定について』(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2014年10月7日http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/10/page_6267.html 
  2. ^ a b 北陸新幹線 金沢 - 敦賀間開業に伴う運行計画の概要について” (PDF). 西日本旅客鉄道 (2023年8月30日). 2023年9月1日閲覧。
  3. ^ a b 平成28年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道金沢支社、2015年12月18日http://www.westjr.co.jp/press/article/items/151218_01_hokuriku.pdf2015年12月18日閲覧 
  4. ^ a b 平成27年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2014年12月19日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/141219_00_hokuriku.pdf2014年12月19日閲覧 
  5. ^ a b c 2021年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道金沢支社、2020年12月18日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/201218_00_kanazawa.pdf2024年6月13日閲覧 
  6. ^ a b 北陸新幹線「つるぎ」、在来線特急 今後の運転計画について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道、2021年1月15日https://www.westjr.co.jp/press/article/items/210115_00_turuginado_untenkeikaku.pdf2024年6月13日閲覧 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]