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タカネナナカマド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タカネナナカマド
福島県飯豊山 2012年6月
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : バラ亜綱 Rosidae
: バラ目 Rosales
: バラ科 Rosaceae
亜科 : ナシ亜科 Maloideae
: ナナカマド属 Sorbus
: タカネナナカマド S. sambucifolia
学名
Sorbus sambucifolia (Cham. et Schltdl.) M.Roem. (1847)[1]
和名
タカネナナカマド(高嶺七竃)

タカネナナカマド(高嶺七竃[2]学名: Sorbus sambucifolia)はバラ科ナナカマド属落葉低木高山植物。個体数は少ない[2]

特徴

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落葉広葉樹低木[2]。樹高は1 - 2メートル (m) になる。今年生の若いには淡褐色の皮目があり、白色の軟毛が散生する。托葉があるが早く落ちる。は互生し、長さ9 - 20センチメートル (cm) の奇数羽状複葉で、うち葉柄は長さ2 - 3 cmある。小葉は7 - 11個つき、狭卵形で、長さ4 - 6 cm、幅1 - 2.5 cm、先端は鋭くとがり、基部は鈍形になり、縁には全体に鋭鋸歯がある。葉の表面に光沢があり、裏面は淡緑色で側脈が目立ち、側脈は縁の鋸歯に達する。秋には紅葉し、橙色から赤色に染まるが、しばしば黄色くなる個体もある[2]

花期は6 - 7月。枝先に複散房花序を斜上またはやや下向きにだし、白色でやや紅色を帯びたを10数個つける。は杯状で萼筒の長さ3 - 4.5ミリメートル (mm) 。花弁は長さ4 - 6 mmになり、ほぼ円形で直立または斜上し、5枚。雄蕊は15 - 20個、花柱は5個あり子房は中部以下で合着する。果期は9 - 10月。果実ナシ状果で長さ12 - 20 mm、幅10 - 16 mmの楕円形になり、赤く熟し、下垂する。果実に皮目はなく、ふつう頂部に萼裂片が直立して残る。種子は長さ4 - 5 mm、幅2 mmの卵状楕円形になる。

分布と生育環境

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日本では、北海道本州中部地方以北に分布し、亜高山から高山の林縁や低木林に生育する[2]。世界では、千島樺太カムチャツカ朝鮮沿海州に分布する。

ギャラリー

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下位分類

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  • ミヤマナナカマド Sorbus sambucifolia (Cham. et Schltdl.) M.Roem. var. pseudogracilis C.K.Schneid. -全体にやや小型で果実も小さい変種。果序は下垂しない。分布域は基本種と同じ。

参考文献

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  • 林将之『紅葉ハンドブック』文一総合出版、2008年9月27日。ISBN 978-4-8299-0187-8 
  • 佐竹義輔他編『日本の野生植物 木本Ⅰ』(1989)平凡社
  • 茂木透、石井英美他『樹に咲く花(離弁花1) 山溪ハンディ図鑑3』(2000)山と溪谷社
  • 豊国秀夫『日本の高山植物 山溪カラー名鑑』(1988)山と溪谷社

脚注

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関連項目

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