セントクリストファー・ネイビスの行政区画
セントクリストファー・ネイビスの行政区画(-のぎょうせいくかく)は、セントクリストファー(略称はセントキッツ)とネイビスの2つの連邦構成体から成り立つ。また各島は14つの行政教区(英語: Parish)に区分される[1][2]。
概要
[編集]セントクリストファー・ネイビスは連邦制を採用しており、セントクリストファー島を中心としたセントクリストファー(セントキッツ)とネイビス島を中心としたネイビスで構成される。これらは連邦の構成体を指して連邦州(federal state)と呼ばれることもあるが、中心となる島と同一視されることがしばしある。ただしセントクリストファーに独自の政府は設置されておらず、連邦政府の直轄下にある[2]。一方のネイビスには独自の議会・政府が設置されており、自治権を行使している。このことからセントクリストファーとネイビスの連邦国家ではなく、セントクリストファー・ネイビス連邦政府とネイビス政府の連邦国家と紹介されている[3]。なおセントクリストファー島とネイビス島の間に位置するブービー島(無人島)はセントクリストファーに属している。
行政教区は国を14つに区分している。各教区に議会といった行政機能はなく、政府が用いる行政上の区画である[2]。内訳はセントクリストファーが9教区、ネイビスが5教区となっている。国勢調査は教区を基に実施されている。名称は他国の一般的な行政教区とは異なり、12教区が守護聖人と地名等を組み合わせたものを、2教区は守護聖人ではなく聖書・宗教に由来する言葉と地名を組み合わせている。
セントクリストファー・ネイビス憲法には地方自治体(地方公共団体)が規定されておらず、地方自治体と機能しているのはネイビス政府のみとされる[2]。
一覧
[編集]連邦構成体
[編集]ISOコード | 島名 | 英語名 | 首都 | 面積[4] (km2) |
人口[4] (2011年) |
人口[2] (2017年) |
政府首相[5] |
---|---|---|---|---|---|---|---|
KN-K | セントクリストファー(セントキッツ) | Saint Christopher (Saint Kitts) | (バセテール) | 174.1 | 34,918 | 35,968 | - |
KN-N | ネイビス | Nevis | チャールズタウン | 92.5 | 12,277 | 12,646 | マーク・ブラントリー |
KN | セントクリストファー・ネイビス連邦 | Federation of Saint Christopher and Nevis | バセテール | 269.6 | 47,195 | 48,614 | ティモシー・ハリス |
行政教区
[編集]教区のISOコードは「KN-」から始まり、例えばクライストチャーチ・ニコラタウン教区は「KN-01」となる[6]。また構成体欄の「K」はセントクリストファー、「N」はネイビスの略称(ISOコード)である。公式には教区の行政中心地は存在しないが[7]、教区の中心地と紹介されることがある主要都市を列挙した。
ISO | 教区名 | 英語名 | 面積[4] (km2) |
人口[4] (2011年) |
構成体 | 主要都市 |
---|---|---|---|---|---|---|
01 | クライストチャーチ・ニコラタウン教区 | Christ Church Nichola Town | 18.6 | 2,626 | K | マンション、ニコラタウン |
02 | セントアン・サンディポイント教区 | Saint Anne Sandy Point | 12.8 | 1,922 | K | サンディポイント・タウン |
03 | セントジョージ・バセテール教区 | Saint George Basseterre | 28.7 | 12,635 | K | バセテール |
04 | セントジョージ・ジンジャーランド教区 | Saint George Gingerland | 18.5 | 2,496 | N | ジンジャーランド、マーケット・ショップ |
05 | セントジェームズ・ウィンドワード教区 | Saint James Windward | 31.1 | 2,038 | N | ニューカッスル |
06 | セントジョン・カピステール教区 | Saint John Capisterre | 24.8 | 2,962 | K | サドラーズ、ディエップベイ・タウン |
07 | セントジョン・フィグツリー教区 | Saint John Figtree | 21.3 | 3,827 | N | フィグツリー |
08 | セントメアリー・ケイオン教区 | Saint Mary Cayon | 15.1 | 3,435 | K | ケイオン |
09 | セントポール・カピステール教区 | Saint Paul Capisterre | 13.8 | 2,432 | K | セントポール・カピステール |
10 | セントポール・チャールズタウン教区 | Saint Paul Charlestown | 3.5 | 1,847 | N | チャールズタウン |
11 | セントピーター・バセテール教区 | Saint Peter Basseterre | 20.7 | 4,670 | K | モンキー・ヒル |
12 | セントトーマス・ローランド教区 | Saint Thomas Lowland | 18.1 | 2,069 | N | コットン・グラウンド |
13 | セントトーマス・ミドルアイランド教区 | Saint Thomas Middle Island | 24.3 | 2,535 | K | ミドルアイランド |
14 | トリニティ・パルメットポイント教区 | Trinity Palmetto Point | 15.4 | 1,701 | K | ボイド、トリニティ |
関連項目
[編集]脚注
[編集]- ^ “Saint Kitts and Nevis#Government”. 中央情報局 (2021年6月29日). 2021年7月3日閲覧。
- ^ a b c d e “Saint Kitts and Nevis”. イギリス連邦地方自治体フォーラム (2019年). 2021年7月3日閲覧。
- ^ “Parliament > The Constitution”. セントクリストファー・ネイビス政府. 2021年8月11日閲覧。
- ^ a b c d “Federation of Saint Christopher (St. Kitts) and Nevis”. Citypopulation.de (2019年5月7日). 2021年7月4日閲覧。
- ^ “Saint Kitts and Nevis”. Worldstatemen.org. 2021年7月4日閲覧。
- ^ “ISO:code:3166:KN”. 国際標準化機構 (2015年11月27日). 2021年7月4日閲覧。
- ^ “Parishes of Saint Kitts-Nevis”. Statoids.com (2015年6月30日). 2021年7月4日閲覧。