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スービーズソース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スービーズソースとライスを添えたチキン

スービーズソースフランス語: sauce Soubisesauce à la Soubise)はフランス料理ソースの一種。

ベシャメルソース生クリームタマネギバターを加えたソースである[1]。ベシャメルソースではなくを使うレシピもある[2]スービースソースとも[3]

名称は、18世紀フランス元帥だったシャルル・ド・ロアン (スービーズ公)に因む[3][4]

概要

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スービーズソースは白いソースである[4]

今日調理されるスービーズソースはオーギュスト・エスコフィエによるレシピがベースとなっており、上述のようにベシャメルソースを用いるほかに、、ホワイトコンソメ、砂糖、バターを煮込んだものを布で濾して、同様にバターと生クリームと湯通し蒸し煮したタマネギと合わせる[4]。ベシャメルソースのほうが味が良く滑らかな口当たりに仕上がるが、米を用いたもののほうがよりしっかし仕上がるため、どちらのスービーズソースにするかは、組みあわせる料理によって決めるべきである[4]

歴史

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18世紀のフランスでは、上流貴族階級の人々の間に自身で料理をしたり、新しいソースを考案して自分の名前を付けることが流行していた[4]。スービーズ公もまた料理好きであり、スービーズソースもこういった流行に則って考案され、名づけられたものだとされる[4]

文献にスピーシーズソースが登場するのは、時代が下って、アントナン・カレームが記し、1833年に出版された『19世紀のフランス料理術(L'art de la cuisine française au XIXe siècle』第3巻で、「Sause à la soubise」という項でレシピが紹介されている[4]。ここでは、薄切りにしたタマネギを湯通しし、バターとコンソメと共にキャセロール鍋に入れて弱火で煮込み、火が通ったら水気を切ってコンソメ、ベシャメルソース、ナツメグ、上白糖などを加えて、目の細かい濾し布で濾して作る[4]

アントナン・カレームより70年ほど後のオーギュスト・エスコフィエ時代までには、上述のようにベシャメルソースを用いる他に米を用いるレシピも考案されている[4]

出典

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  1. ^ 帝国ホテルの「ベシャメルソース」と「ボロネーズソース」でご家庭の味をグレードアップ”. 帝国ホテル. 2024年9月1日閲覧。
  2. ^ 鱈のスービーズ焼き”. 味の素. 2024年9月1日閲覧。
  3. ^ a b Soubise スービース”. 柴田書店 (2004年10月11日). 2024年9月1日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g h i 河田容英 (2023年6月25日). “ソース・スービーズ”. 美味求真. 2024年9月1日閲覧。

外部リンク

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