コンテンツにスキップ

スアレス公爵

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
スアレス公爵
Ducado de Suárez
創設時期1981年2月25日
創設者フアン・カルロス1世
貴族スペイン貴族
初代初代公爵アドルフォ・スアレス
現所有者2代女公爵アレハンドラ・スアレス
グランデの格式つきの爵位。

スアレス公爵西: Ducado de Suárez)は、スペインの貴族公爵。元・首相アドルフォ・スアレス1981年に叙位されたことに始まる。

歴史

[編集]

初代公爵となったアドルフォ・スアレスは1976年から1981年にかけて首相を務め、共産党を含む政党の合法化、政治犯の特赦、総選挙の実施などの政策を推進した政治家である[1]。国王フアン・カルロス1世は1981年2月25日にアドルフォ・スアレスをスアレス公爵に叙した[2]。グランデの特権を有する爵位である。

2006年、爵位継承について貴族爵位継承均等法西: Ley de Igualdad para la Sucesión de Títulos Nobiliarios)が成立し、これまでの男子優先が廃され、男女同権となった[3]。これによれば、スアレス公爵位は長男アドルフォ・スアレス・イヤナスペイン語版(1964-)ではなく、長女マリアム・スアレス・イヤナ(1963-2004)の系統が継ぐこととなる。そこでアドルフォは2009年、国王フアン・カルロス1世に「姪アレハンドラ・スアレス(マリアムの娘)でなく、自身が公爵位を継げるよう法的な継承順位を変更してほしい」と請願したが、国王はこの訴えを退けた[4]

2014年に初代公爵が死去すると、孫娘アレハンドラ(長女マリアムの娘)が爵位継承した[5]。現在も、彼女が当代のスアレス公爵である。

スアレス公爵(1981年)

[編集]

脚注

[編集]

注釈

[編集]


出典

[編集]
  1. ^ スアレス・スペイン元首相死去”. 日本経済新聞 (2014年3月24日). 2023年12月27日閲覧。
  2. ^ スペイン官報スペイン語版: no. 49, p. 4359, 26 February 1981. Retrieved 27 December 2023 (スペイン語)
  3. ^ スペイン官報: no. 260, p. 2, 20 November 2006. Retrieved 27 December 2023 (スペイン語)
  4. ^ Juan Carlos Escudier (11 March 2014). “El hijo de Suárez pidió en 2009 al rey que le diera el título de duque de su padre y se lo quitara a su sobrina”. Público. 21 March 2014閲覧。
  5. ^ スペイン官報: no. 292, p. 99433, 3 December 2014. Retrieved 27 December 2023 (スペイン語)