コンテンツにスキップ

ジステアリン酸グリコール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ジステアリン酸グリコール
識別情報
CAS登録番号 627-83-8 チェック
PubChem 61174
ChemSpider 55120
UNII 13W7MDN21W チェック
特性
化学式 C38H74O4
モル質量 594.99 g mol−1
外観 白色薄片状
融点

65 - 73 °C, 265 K, -34 °F [1]

への溶解度 不溶性
危険性
半数致死量 LD50 4,700 mg/kg (ラット)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジステアリン酸グリコール(Glycol distearate)は、ステアリン酸エチレングリコールジエステルである。遊色効果を生み出す目的や保湿剤として、トイレタリー製品や化粧品に添加される。

合成

[編集]

ジステアリン酸グリコールは、ステアリン酸またはそのエステルとエチレングリコールのエステル化により合成される。また、ステアリン酸とエチレンオキシドの反応でも合成される[2]

利用

[編集]

薄板状に結晶化させると、ジステアリン酸グリコールは、液体やゲルに真珠光沢を与えることができる[3]。この現象は、シャワージェル等のトイレタリー製品の見た目を良くするためにしばしば用いられる。皮膚の保湿効果もある。

顕微鏡用の包埋剤としても一般的に用いられる。

関連項目

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ Ethylene glycol distearate, chemicalland21.com
  2. ^ Wrigley, A. N.; Smith, F. D.; Stirton, A. J. (January 1959). “Reaction of ethylene oxide or propylene oxide with long-chain fatty acids. Mono- and diester formation”. Journal of the American Oil Chemists' Society 36 (1): 34-36. doi:10.1007/BF02540263. 
  3. ^ Bolzinger, M.A.; Cogne, C.; Lafferrere, L.; Salvatori, F.; Ardaud, P.; Zanetti, M.; Puel, F. (May 2007). “Effects of surfactants on crystallization of ethylene glycol distearate in oil-in-water emulsion”. Colloids and Surfaces A: Physicochemical and Engineering Aspects 299 (1-3): 93-100. doi:10.1016/j.colsurfa.2006.11.026.