シルビオ・ガザニガ
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シルビオ・ガザニガ(Silvio Gazzaniga、1921年1月23日 - 2016年10月31日[1])は、イタリア人の彫刻家。ミラノ出身。FIFAワールドカップトロフィーをデザインしたことで知られる[2]。ミラノ市が功績のある人物に贈る「アンブロジーノ・ドーロ賞」の受賞者[3]。
1970年、それまでのワールドカップ優勝杯だったジュール・リメ杯がブラジルに永久保持されることとなったため、FIFA は1971年4月5日に2代目のトロフィーのデザインを公募した[3]。当時ガザニガは既に30年以上のキャリアを持ち、GDE Bertoni のクリエイティヴ・ディレクターとして伊スポーツ連盟に多くの作品を提供していたが、この大プロジェクトの報を聞いて数時間のうちにトロフィーのデザインを固め、数日かけて実物モデルを完成させた[3]。そしてガザニガのトロフィーは、テレビ映りの良さと彫刻としての完成度が認められ、53 の候補の中から採用された[2]。FIFA はこのコンペに2万ドルをかけたものの[2]、ガザニガには全く報酬が渡らなかった[3]。しかしこれを契機に、ガザニガには UEFA カップ、国際野球連盟ワールドカップ、バレーボール・ワールドカップなど多くのトロフィー制作の依頼が寄せられるようになった[3]。
2006年、このトロフィーがリニューアルされるのに伴い、新作・旧作との面会を果たした。ガザニガは自らを「控えめなサッカーファン」としているが、「娘」であるトロフィーの行方が気になるため、ワールドカップには非常に興味を持っている[3]。生まれてからずっと暮らし続けてきた地元ミランのファンである[3]。
脚注
[編集]- ^ “『W杯の“父”』が95歳で死去。2代目優勝トロフィーの生みの親”. フットボールチャンネル. (2016年11月1日) 2016年11月2日閲覧。
- ^ a b c “本大会の組合せ決まる!前景気盛りあがるワールドカップ!!”. 牛木素吉郎&ビバ!サッカー研究会 公式サイト (1974年3月). 2013年9月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g Valentina Raggi (2014年6月20日). “「デザイン報酬は0円、しかし…」ワールドカップのトロフィーをデザインした男”. WIRED.jp. コンデナスト・ジャパン. 2014年7月3日閲覧。
関連項目
[編集]- アベル・ラフレール - フランス人彫刻家。ジュール・リメ・トロフィーのデザインを手掛けた。