コンテンツにスキップ

シクロオクチン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シクロオクチン
{{{画像alt1}}}
識別情報
CAS登録番号 1781-78-8 チェック
PubChem 137207
ChemSpider 120907
UNII 35MR2L5G3W
ChEBI
バイルシュタイン 1209275
特性
化学式 C8H12
モル質量 108.18 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

シクロオクチン(Cyclooctyne)は、化学式C8H12シクロアルキンである。分子は8炭素原子からなるが7つの単結合と1つの三重結合で繋がっている。

シクロオクチンは、単離できるほど安定なシクロアルキンの中で最小であるが、反応性はまだかなり高い。構造のアルキン部分は、直線形分子構造を取ろうとするが、環の性質から大きな環ひずみが生じる。その結果、シクロオクチンやこの環構造を含む他の化合物は、アルキンを直線状ではない官能基に変換することで環ひずみを減らす方向に反応しやすい。この反応性の重要な応用例は、クリックケミストリーで、シクロオクチンはアジ化合物[1]ニトロン[2]環化付加反応して、各々トリアゾールイソキサゾリンを形成する。

出典

[編集]
  1. ^ Baskin, J. M.; Prescher, J. A.; Laughlin, S. T.; Agard, N. J.; Chang, P. V.; Miller, I. A.; Lo, A.; Codelli, J. A. et al. (2007). “Copper-free click chemistry for dynamic in vivo imaging”. Proceedings of the National Academy of Sciences 104 (43): 16793–7. Bibcode2007PNAS..10416793B. doi:10.1073/pnas.0707090104. PMC 2040404. PMID 17942682. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2040404/. 
  2. ^ Ning, Xinghai; Temming, Rinske P.; Dommerholt, Jan; Guo, Jun; Blanco-Ania, Daniel; Debets, Marjoke F.; Wolfert, Margreet A.; Boons, Geert-Jan et al. (2010). “Protein Modification by Strain-Promoted Alkyne-Nitrone Cycloaddition”. Angewandte Chemie International Edition 49 (17): 3065–8. doi:10.1002/anie.201000408. PMC 2871956. PMID 20333639. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2871956/. 

外部リンク

[編集]
  • ウィキメディア・コモンズには、シクロオクチンに関するカテゴリがあります。