サーブ MFI-15
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サーブ MFI-15/MFI-17
サーブ MFI-15 サファリ(Saab MFI-15 Safari)は、スウェーデンのサーブ社が開発した軍民両用の軽飛行機である。同社に買収されたマルメ社の軽飛行機MFI-9の拡大発展型として開発され、1969年に初飛行を行った。
概要
[編集]機体は空冷水平対向4気筒のアブコ・ライカミング IO-360-A1B6エンジン単発で、肩翼配置の前進翼は良好な下方視界の確保に役立っている。試作機は当初、通常の低翼配置の水平安定板を有していたが、未整備の飛行場で運用する際の損傷を最小化するため後にT字型尾翼に変更された。降着装置は3輪式の固定脚だが、オプションで尾輪式にすることも可能だった。軍用型はMFI-17サポーター(Supporter)と名付けられ、訓練以外にも弾着観測や前線航空管制、COIN任務にも使用可能であった。
サーブ社はサファリとサポーターを合わせて約250機を製造し、1970年代末に製造を終了した。また、1976年からはパキスタンのPACがムシュシャク(Mushshak)の名称でライセンス生産と輸出を行い、150機以上を製造した。PACではさらに独自の改良を加えたスーパームシュシャク(Super Mushshak)も製造している。なお、ムシュシャクとはウルドゥー語で「達人」を意味し、原語の発音は「ムシャク」に近い。
1980年代には、スウェーデンで複合材製の延長翼と2本のスキーが取り付けられたMFI-18という名のモデルがテストされたが、実用化はされなかった。
派生型
[編集]- MFI-15 サファリ:民間型。
- MFI-17 サポーター:軍用型。デンマークでの呼称はT-17。
- サファリTS:1機のみ試作。157 kW (210 hp)のターボチャージャー付エンジン搭載。
- MFI-17 ムシュシャク:パキスタンのPACによるライセンス生産モデル。
- MFI-395 スーパームシュシャク:ムシュシャクの改良型。
運用国
[編集]サポーター
[編集]ムシュシャク
[編集]スーパームシュシャク
[編集]要目
[編集]- 全長:7.10m
- 全幅:8.85m
- 全高:2.60m
- 翼面積:11.90m²
- 空虚重量:680kg
- 最大離陸重量:900kg
- エンジン:アブコ・ライカミング IO-360-A1B6 レシプロエンジン 1基 210hp
- 最大速度:262km/h
- 巡航速度:
- 航続距離:
- 乗員:2名
外部リンク
[編集]- Fly 98: Saab Safari
- SAAB Trainers
- Pakistani aircraft - ウェイバックマシン(2007年6月30日アーカイブ分)
- Saab-MFI 15/17 Safari-Supporter