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コロちゃんのコロッケ屋!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
コロちゃん株式会社
COROCHAN CO.,LTD.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
509-7201
岐阜県恵那市大井町2711-142
設立 2000年5月
業種 小売業
事業内容 コロッケをはじめとする惣菜販売店「コロちゃんのコロッケ屋!」チェーン本部
代表者 小竹守
資本金 4億9千62万円
売上高 27億円(2007年3月期)
従業員数 32名(2007年8月現在)
決算期 3月末
特記事項:2007年8月13日付で自己破産申請[1][2][3]
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過去の店舗例(高根公団店)
現存店舗例(上和田店)
2021年7月15日現在

コロちゃんのコロッケ屋!(コロちゃんのコロッケや)は、かつて日本に存在したコロッケを主力商品とするチェーン店岐阜県恵那市本社を置くコロちゃん株式会社が運営していた。2007年8月13日付で自己破産申請し経営破綻[1][2][3]した。

2021年現在でも、日本全国各地にフランチャイズ加盟していた店舗が店名を変えずに営業している例が複数見られる。

概要

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1996年9月、岐阜県恵那市で開業[2][3]。当初は東海総合企画のフランチャイズによるアンテナショップとして創業した。2000年5月、コロちゃん株式会社を設立して独立[3]。社長は小竹守。同社は社団法人日本フランチャイズチェーン協会に準会員として加盟していた。

コロッケを売り物にすることを最初に思いついたのは前副社長であった社長の実弟で、社長の小竹は後に取材に対し「弟はいかつい体格をしているから思いついたのだろう」と発言している。

マスコットキャラクターは「コロちゃん」。「コロちゃんコロッケ」と書かれた円の中でコック(=コロちゃん)が笑顔でコロッケを食べようとしている絵が目印であった。

店内にはフライヤー・ホットショーケース・冷凍庫を設置し、本部は各店舗に冷凍食品のコロッケや植物油などを供給して利益を上げるというシステムであった。店舗にはレジパソコンなどは置かず、携帯電話で売上計算から在庫の受注発注までを行っていた[4]

店舗は簡易建築が多かったが、他にも建物内のテナントなど様々で、軽トラックによる移動販売車「コロちゃんカー」もあり、概して小面積の店舗で客の目の前でコロッケを揚げて販売するというスタイルであった。

ドミナント戦略を取りフランチャイズ店舗を主軸に、日本全国のスーパーマーケット100円ショップの店舗周辺、駅前繁華街などに出店し、フランチャイズ加盟料や初期投資の低さなどもあって2000年頃に急激に拡大した。「1個50円の揚げたてコロッケ」の薄利多売により、デフレ下で急成長する事業として注目された[2]

全盛期には直営店とフランチャイズ店の合計で日本全国に約700店を出店し、また日本国外では2002年にケニア[1][5]に進出したのを皮切りに、のシンガポールイギリスにも出店し、さらにブラジルアルゼンチンアメリカ合衆国などへの出店計画も公表していた。

2003年3月期には37億円の売上を上げていたが[1]2006年には社長の実弟である副社長が辞任。また東京営業所(新宿区四谷)を閉鎖し、埼玉営業所と統合した。

2007年8月、チェーン本部であるコロちゃん株式会社が約25億円の負債を抱え名古屋地方裁判所自己破産を申請し経営破綻[1][2]小売価格で1個50円から200円程度までの低価格のコロッケ類を主力商品とした薄利多売のビジネスモデルを取っていたが、商品単価と利益率が低すぎたことでフランチャイズ店の経営が成り立たないことが多く、短期間での閉店や脱退が目立ち、また惣菜類に力を入れ始めたコンビニエンスストアチェーンなどとの競争激化や、個人消費の低迷の影響もあり売上低迷したことなどが要因で、2007年3月期には売り上げを27億円まで落としており[2]、直営店は約50店舗、フランチャイズ店は約200店舗程度まで減少していた[5]。また、経営安定を目指して西池袋に「COROCHAN-CAFE」(コロちゃんカフェ)を出店、他にも「コロちゃんバーガー」「ポケットパン店」などの店舗も展開していたが、本業であるコロッケ部門の低迷が深刻であった。

2007年に入ってからも、TBSテレビ番組がっちりマンデー!!』などで取り上げられる[4]などしていた矢先の、表向きには突然のチェーン本部の経営破綻であったため、フランチャイズ店舗についてはそのまま取り残される格好になり、その後に短期間で閉店に追い込まれた店舗が多かったが、一部には「コロちゃん」の看板を掲げたまま[6]営業を継続した店舗もあった。

沿革

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テレビ番組

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ギャラリー

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愛知県豊田市にある、元「コロちゃんのコロッケ屋」の一店舗。のちに異なる店名「揚げたてアツアツコロッケ屋」で営業継続。

脚注

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  1. ^ a b c d e “コロッケ屋「コロちゃん」、自己破産申請 負債25億円”. 朝日新聞・名古屋夕刊. (2007年8月14日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧。
  2. ^ a b c d e f g “脱デフレでコロちゃん沈む 自己破産申請 格安・高級、両方から攻勢”. 朝日新聞・名古屋朝刊. (2007年8月15日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h 「コロちゃんのコロッケ屋!」破産で負債25億円”. J-CASTニュース (2007年8月15日). 2013年3月10日閲覧。
  4. ^ a b c 食にまつわる坪ビジネス、成功の秘訣:2 TBSがっちりマンデー!!』2007年2月11日放送。
  5. ^ a b c “ケニア事業の担当者ら困惑 「コロちゃん」破産申請”. 朝日新聞・名古屋朝刊. (2007年8月15日)  - 聞蔵IIビジュアルにて閲覧。
  6. ^ P・A・P・A FLOOR GUIDE P・A・P・A上尾ショッピングアヴェニュー、2013年12月9日閲覧。
  7. ^ ニッポン式 世界に挑む 日経スペシャル ガイアの夜明けテレビ東京、2005年12月27日放送。

関連項目

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外部リンク

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